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Phase 11-06:遊びが役に立つ時

※この作品は生成AIを使用して作成されたものです

最初に動いたのは、

理論でも、命令でもなかった。


ミナトの指が、無意識に動いた。


カチ、カチ、と

コンソールの端を叩く。


「……このUI」


誰に言うでもなく、呟く。


「似てる」


ザルグが、顔を上げる。


「何にだ?」


ミナトは、息を整えながら画面を見る。


「VRでやってた……

宇宙戦のレイドボス戦」


周囲がざわつく。


「ゲーム……?」


「今そんな話してる場合か?」


ミナトは、首を振った。


「違うんです」


画面を指差す。


「ほら、この視点切り替え。

右スティックでカメラ回すやつ」


指が、自然に操作を始める。


マスドライバー制御画面が、

三次元マップに切り替わる。


「偏差表示……オン」


数値が浮かび上がる。


「……あ」


ミナトの声が、少しだけ弾む。


「これ、スナイパーの予測線だ」


「重力補正が、弾道落下として表示されてる」


ザルグが、目を細める。


「……設計者」


「誰だ」


ミナトは、苦笑した。


「多分、

私がやってたゲームの開発会社です」


「UI、ほぼ流用ですね」


一瞬の沈黙。


そして――

ザルグが、腹を抱えて笑った。


「はは……!」


「合理的すぎる……!」


「予算削減で文明が救われるとはな!」


ミナトは、もう止まらない。


「テザー制御……」


画面をスワイプする。


「これ、グラップリングフックです」


「引っかけて、

引っ張るんじゃない。

“流れを変える”」


指が、流れるように動く。


テザー展開予測線が、

小惑星の進路に重なる。


「……磁場ベクトル」


「角度、3度修正」


ザルグが、息を呑む。


「待て……それは――」


「はい」


ミナトは、即答した。


「ゲームで何百回も失敗した角度です」


「成功率、一番高かったやつ」


周囲の人間が、

恐る恐る近づく。


「……それ、当たるのか?」


ミナトは、首を振る。


「わかりません」


「でも」


一瞬、視線が鋭くなる。


「当てにいく感覚は、身体が覚えてます」


ザルグが、低く言う。


「……身体化された経験」


「教科書じゃない」


「評価テストでもない」


「遊びの中で染みついた判断だ」


ミナトの背後で、

別のオペレーターが声を上げる。


「レーザー群、照準合わせられます!」


「FPSのチャージショットと同じです!」


「溜めすぎると、外す!」


「タイミング共有します!」


一気に、空気が変わる。


指示系統はない。

命令もない。


だが、


●誰かが試す

●誰かが失敗する

●誰かが修正する


その循環が、

自然に回り始める。


ザルグは、静かに呟いた。


「……なるほど」


「遊びとは、

失敗を許される訓練場だったか」


ミナトは、モニターを睨みながら言う。


「無駄だと思ってました」


「ゲームしてる時間」


「仕事に関係ないって」


一瞬、間を置く。


「でも……」


「正解がない状況で」


「手が先に動く経験は」


「今、裏切ってない」


カウントダウンが、

70:12:41 を示す。


だが、誰もそれを見ていない。


今ここにあるのは、


●教科書じゃない知識

●AIじゃない判断

●そして、遊びの中で鍛えた直感


ザルグが、はっきりと言った。


「ミナト」


「人類は今、

初めて“自分の文明”を操作している」


ミナトは、息を吐いて笑った。


「……クソゲーですね」


ザルグも笑う。


「だが、

続編が出るタイプだ」


モニターの向こうで、

迎撃ラインが、ゆっくりと形を成し始めていた。

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