Phase 6-06:条件付き執行猶予
※この作品は生成AIを使用して作成されたものです
――中間管理職は、今日も銀河を救ってしまった――
1. 最終裁定
翌朝。
温泉旅館の座敷。
畳の上に、正座する二人と、立体的に浮かぶ存在。
ヴォルクス監査官は、静かだった。
昨日の威圧感はなく、どこか仕事明けの顔をしている。
「……結論を出そう」
ザルグは、背筋を伸ばす。
ミナトは、心の中で地球全員分の有給申請を祈っている。
「銀河開発公社としての判断は――」
一瞬の間。
「条件付き執行猶予とする」
ミナトの脳内で、
\テレレレーン/(クリア音)
が鳴った。
「……生きた……?」
ザルグが、かすれた声で呟く。
―――――――――――
2. なぜ“猶予”なのか
ヴォルクスは淡々と続ける。
「この文明は、効率が悪い。
驚くほど無駄が多い」
ミナト(反論できない……)
「だが――」
ヴォルクスは、少しだけ視線を上げた。
「無駄を許容したまま、破綻していない」
「分散型。
過剰な遊び。
説明不能な情熱」
「これは、
銀河標準文明には存在しない性質だ」
ザルグの目が、わずかに開く。
「……評価、いただけたのでしょうか?」
「評価ではない」
ヴォルクスは即答した。
「観察対象として、面白い」
ミナト
(助かった理由が
「面白いから」なの、
宇宙すぎる……)
―――――――――――
3. 条件提示
「ただし」
空気が、わずかに締まる。
「5年後、再監査を行う」
「それまでに――」
ヴォルクスの前に、
太陽と水星のホログラムが浮かぶ。
「水星軌道上に、太陽光収集衛星を1基」
ザルグが、息を吸う。
「……1基、ですか」
「多いか?」
「いえ」
ザルグは、ゆっくり笑った。
「ちょうどいい」
ミナト
(この人、
もう完全に“やる顔”だ……)
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4. ダイソン・スウォームの種
ヴォルクスは続ける。
「その1基が稼働すれば、
次は10基、100基」
「それが、
ダイソン・スウォームの始まりだ」
「球ではない。
群れだ」
ミナトは、はっとする。
(集中じゃない。
分散だ)
(この人たち、
第5話から一貫してる……)
ザルグは、深く一礼した。
「了解しました」
「必ず、形にします」
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5. 別れ際の一言
ヴォルクスは、光に戻りかけてから、
ふと思い出したように言った。
「……ちなみに」
「昨日の甲殻類」
「はい?」
「定期的に摂取したい」
ミナト、即答。
「次回監査も温泉で行けるよう、
努力します」
「期待しない」
そう言い残し、
ヴォルクスは光となって消えた。
―――――――――――
6. 残された者たち
しばらく、沈黙。
そして。
ザルグが、畳に大の字で倒れた。
「……生き延びた……」
「地球も……?」
「とりあえずな」
ミナトは、窓の外を見る。
朝日。
空。
その向こうにある、宇宙。
「……で」
「水星、どうするんです?」
ザルグは、天井を見つめたまま答える。
「解体する」
「材料にする」
「太陽に近くて、
金属が豊富で、
誰も住んでいない」
「完璧な宇宙建材だ」
ミナトは、ゆっくり息を吐いた。
「……次は、
地球じゃなくて
宇宙規模のクレーム処理ですね」
ザルグは、少し楽しそうに言った。
「安心しろ」
「宇宙には、管理組合がいない」
「……それ、
一番の朗報かもしれません」
―――――――――――
7. 次の舞台へ
窓の外。
青い空の、その先。
まだ誰も触れていない、
広大な空間。
ミナトは思った。
(この物語、
とうとう地球を出るんだな)
(……大丈夫かな)
ザルグは、立ち上がり、
スーツの埃を払った。
「行くぞ、ミナト」
「次のフェーズだ」
「舞台は宇宙」
ミナトは、苦笑しながらも頷いた。
「……了解です」
「どうせ止めても、
やるんでしょうから」
二人の視線の先で、
太陽が静かに輝いていた。




