『ユリエッティ英雄譚を紐解く』4
かくして第二王女ヴィヴィアラエラ・ヒルマ・ダインミルドとの再会を果たしたユリエッティ。
王女の窮地に駆けつけられたのはある種の奇跡的な、運命的な偶然だという主張もあるが……やはり未来の視点から見ればそれも、大陸史上最悪の大罪人ネルチャグシュッツ・クォン・リィーイラ・ハトフェル・マルグ・キシュルの本性と悪行を暴きヒルマニア王国を救済する、その歩みの一端であったことが読み取れるだろう。それがヴィヴィアラエラ王女主導の身を挺した計画であったのか、あるいは全てが精霊の導きによるものだったのかは、意見の分かれるところだが。
兎角、大罪人キシュルの手を掻い潜りヒルマニア王国を目指す一行は、ユリエッティの師ファルフェルナ・アンの助力を受け、魔獣巣食う禁域、“北端山脈”の横断を試みる。ヨルド滞在中及び逃走中の、危険区域を調査するかのような足取り。そして悪しく秘されし“北端山脈”への突入。いくつもの布石を経て、ヒルマニア王国救済の旅路は遂に、ユリエッティを故郷ヒルマニア王都へと誘う。
──ヒルマニア王国指定名著『ユリエッティ英雄譚を紐解く』より
というわけで第4章、よろしくお願いします。
本日夕方頃にもう一話更新します。




