空から落ちてきたら
俺は、黒月蓮。四季野学園で生徒会長をしている。
いきなりだが、俺は今、空を飛んでいる。まぁ、厳密に言うと落ちているんだけど。何故、こんなことになっているのか?そんなことは俺も知らない。てか、そんなことを考えているうちに森に落ちたみたいだ。
『お兄ちゃん!お兄ちゃんってば!聞いてる?』
そう俺に話しかけてくるのは妹の美桜。
俺の一つ下で、生徒会では書記を務めている。
『蓮さん、大丈夫ですか?』
こう聞いてくるのは、美桜の同級生の黒羽椿。
生徒会の会計担当だ。
『あぁ、ごめんな。状況の整理をしてた。』
と俺が答える。
『良かった。お兄ちゃんに何かあったら、美桜、どうしようかと思った。』
『蓮さんも無事で良かったです。あとはお兄様だけなのですが。』
と美桜と椿が言う。
『僕も無事だよ、椿。ところで、ここはどこなんだい?』
そう言うのは、俺の同級生で椿の兄の黒羽楓。
生徒会では、副会長をしている。
『それが俺もわかんねぇんだよ。俺らは他校の生徒会と交流会をした後にバスに乗った。その後は…』
と俺が言うと、
『『事故にあった!』』
そう、美桜と椿が口にする。
『そうじゃよ。そして、お主らはここに召喚されたんじゃ。』
『そうなんだ。ところであなたは?』
そうだよ。楓、よく言った。みんな気になってたぞ。
『わしは女神じゃ。とは言っても、地獄に住む女神じゃがな。はっはっは。』
『なんで、笑ってるの?美桜、意味わかんない。』
大丈夫だ。美桜、誰も理解出来てない。
『気にしなくていいぞ、小娘。そうだ、すっかり忘れてた。ワシは、お主らにスキルを与えに来たんじゃ。ほれ、好きなものを選べ。』
『えー!じゃあ、美桜はこれにする。』
『じゃあ、僕はこれにしようかな。』
『私は、これにしますね。』
なんで、お前らはそんなにスムーズに理解してんだよ。まぁ、俺も選ぶか。
『じゃあ、俺はこれにするか。』
『ほっほっほ。みんな決まったのう。それ、ステータスを見てみなさい。』
『どうやって見るんだよ。』
『おー、伝えるのを忘れておったわい。
『情報確認』と言えば見れるぞ。』
この人さっきからうっかりしてるな。とりあえず、ステータスを見てみるか。