感嘆詞 あいうえお
あ・い・う・え・お
日本語の母音のこの五字は、感嘆詞として用いられる。
そして、この5つ、全部意味が違う。
ニュアンスが違うと言っても良いかもしれないが、はっきりと意味が異なる。
個人の感想に過ぎないし、大体そんな感じという話。
「あ」
という感嘆詞は、気がついていなかった事を指摘される事による驚き。
思案漏れ、本来は想定出来る事柄。
それが埒外となり、不意にその事態を突きつけられた時に出る感嘆詞である。
だから、その驚きの対象となる事態については、知っている内容である。
ただ、失念していただけの事で、納得出来る事柄に対するものだ。
「あっ、そうか。」
などが典型例だろう。
「い」
という感嘆詞は、想定外の事柄に対しての驚きだ。
全く思いもよらない事態。
それ以前では、どれだけ想定を連ねても、想定できない事柄に対する驚き。
振り返ったとしても、その事態が発生する前の段階では到底予見出来ない。
このため、「い!」の後には言葉はなかなか続かない。
想定外の事態に対して、思考が停止し易いからだ。
「う」
こちらは、想定は出来る事柄だが、納得出来ない事柄を指摘されての驚き。
言い詰まる。論破されるときなどに出る。
ぐうの音も出ないに近いだろう。
不本意、不同意な事柄・論説に対するものだ。
「え」
こちらも、不同意を示すものだ。
更に、想定外、思慮外、考えなかった事例に対するもの。
想定外、思慮外とは言っても、その事態が起きた後ならば、理解出来る。
ただ、納得は出来ないというときに出る感嘆詞である。
「えっ、そんな馬鹿な。」
などが典型例となるだろう。
「お」
これは、賛同及び誉める際に使われる感嘆詞だ。
好意的であり、感心したときに出るもの。
自分が考えなかった素晴らしい発言や事例に対する驚きとなる。
「おっ、すごい。」
などと、使われる。
5人別々の立場の人間が、一つの事例に対して、
「あ」「い」「う」「え」「お」
と驚く場面が書ければ面白いとは思うのだが、そういう場面がなかなか来ない。
このためだけに、場面を用意しようとして奇策を考えても、それもなかなかに難しい。
しかし、いつか、どこかでやってみたいとは思う。