表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白雪姫が目を覚ますまで。  作者: 柊玲雄
40/53

39*先生からのメモ

「はぁ…は…。んん、失礼します!伊野先生お願いします!」


体育教官室の扉を勢いよく叩き、伊野先生を呼びつけると、先生はビックリしながらも外へ出てきた。


「なんやどないした?」

「この事件に私が関わっているんですか」


なんの前振りもなく単刀直入に切り出せば、先生は眉をハの時にした。


「その話か…。帰ってから話すて」

「嫌です今がいいです。この事件の被害者が私ですか?それとも姫魚さんですか?なんなら加害者が私?姫魚さん?なんなんですか!ねぇ!」

「わかった!落ち着け白雪!ちゃんと教えたるから。な?」

「…はい」


メモを見た瞬間、嫌な予感がした。

的中している予感もした。


私は、中学時代以前の記憶がかなりぼんやりとしている。

正直なところ、8割くらいは思い出せない。

だからもし、メモにあった事件が私の記憶と繋がっているのなら、それはありえない話ではなかった。


ただ、こんな事件に姫魚さんが関与しているなんて、考えたくない。



私と伊野先生は体育教官室前にあるプレハブに入った。個人面談に使われる場所で、ほとんど人は寄ってこない。


「さてと…どっから説明したらええんやろか」

「あの事件の詳細をお願いします」

「ああ…ちょっと待ってな。……はい、これ。被害者の名前は書いてないんやけど…」

「2013年2月5日…〇△県□▽市で約1ヶ月近く続いていた強姦傷害事件の犯人グループを逮捕…被害者は5名、内1名は意識不明で未だ意識が戻っていない…。犯行はいずれも暗い路地に未成年の女児や女性を連れ込み、犯行場所に放置し逃走…5名のうち、4名は意識があり自力で帰宅し親族等から警察に通報があったが、最後に被害にあった女児…12歳は、脇腹を深く刺され出血多量で意識を失っていた。女児は知人の男性に発見され病院へ運ばれたが、未だ目覚めていない。また、女児を運び込んだ男性も二の腕に怪我をしており、犯人と鉢合わせし女児と同じように刺された模様…」



読み進める度に、心臓がおかしくなっていった。

頭がパンクしそうになった。

今すぐこのプレハブから逃げたくなった。


私の記憶が、この記事に激しく反応しているのが、痛いほどわかった。



「白雪…。…やめよか、この話。こんなとこでする話しちゃ、」

「ねぇ先生。…私、どうして涙が出てくるのか分かりません。でも、この記事を読むだけですごく悲しくて苦しくてたまりません。逃げたくて仕方ないです。だけど…思い出したい。どんな事実からも、逃げたくないんです」


逃げるなんて簡単だ。

この記事を見なかったことにすればいい。

伊野先生は優しいから、この相談自体なかったことにだってしてくれる。

今まで通り、ただの常連客として姫魚さんと繋がり合えていたらそれでいい。


だけど、そんなんじゃ過去の私は目を覚ましてくれない。


「…はぁ…。しゃーないな、ほんまに。…調査は続行や。また探り入れてくる。せやから、とりあえず白雪は授業に集中せえ。ええな?」

「…わかりました。宜しくお願いします」

「ん。ほら、あと5分や。走れ走れ」


バタバタとプレハブをあとにして、教室へ戻る。

教室のドアを開ければ、アリスと眠森くんが同時にこちらを向いた。


「つゆきどこいってたの?心配したのよ、突然走ってっちゃうから」

「具合が悪かったのか?」

「ううん、田中先生に呼ばれてるの忘れてて。職員室行ったら色んな先生に捕まるから困っちゃうね」

「つゆきがいるのに声をかけないのも正気の沙汰じゃないわよ」

「馬鹿なの?お前」

「あはは…」



…このことは2人には言わないでおこう。

言ってしまったら、多分ぐちゃぐちゃになる。




大切な今が、崩れてなくなってしまう。

皆様お久しぶりです、柊です。

更新サボってました。積年の至。


さてさて、つゆきさんの過去にとうとう辿り着きそうな予感っすね!

ドキがムネムネ〜〜〜


次回もお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ