ジョジョ哲学 スタンドの不思議
ジョジョといえば、3部以降のスタンドが人気の秘訣だろう。
1部の丸太の様な脚の蹴りとか、2部の逃げるんだよーとか。
それらの魅力は置いておくとして。
そこで劇中にあった、そのスタンドでなんでそんな事ができるの?
について、哲学してみたいと思う。
●キング・クリムゾンの謎
ブチャラティがボスに娘を引き渡す場面。
殴り壊した柱の影から見えたのは、他ならぬ自分だった。
キング・クリムゾンの能力で、そんな事が可能なのか。
実はできる理由は簡単で。
そもそもエピタフがそういう能力である。
10秒後の未来を見る能力、として知られるエピタフだが、見せる方法に特徴がある。
実はプロジェクション・マッピングの様な、立体的な映像を見せるらしい。
ボスの脳内にだけ浮かぶ、というものではないのだ。
実はエピタフの能力使用場面の、ボスをよく見たら。
長い前髪で遮った内側に、小さな映像を映す様に使っている。
能力が割れた相手には、未来の情報を独占する為に、映像も独占しているが。
初見のブチャラティには、混乱させる為にあえて。
等身大の映像を、解放してやったらしい。
ブチャラティが柱を破壊したが、ボスが見当たらないので。
警戒しながら柱を回り込んで、確認している。
そんな予知を、ブチャラティ自身に共有したので。
自分自身の人影を見て、柱を破壊したら。
こちらを見て柱を調べている、未来の自分と遭遇した訳だ。
実際にボス自身が「お前が今見て触ったのは、未来のお前自身だ」という旨の発言もしている。
そしてこの予知ブチャラティも、只の映像である示唆は劇中にあり。
触ってもめり込むし、何よりブチャラティ本体と違い、やたらと余所見をしている。
「ボスと会敵しなかったので、警戒しながら索敵している」予知らしい。
そして2度目以降は、能力がバレているので。
予知のアドバンテージを渡さない様に、この使い方を封印した。
なのであの場面だけが、他人にも見える予知として機能し。
他の場面と不整合に見える、という理屈だ。
ちなみに余談だが。
筆者は別の場所でも、この自論を披露しているので。
もしかしたら、どこかで同じ説を見た、という人もいるかもしれない。
●キング・クリムゾンの謎2
シルバー・チャリオット・レクイエムの暴走で。
全員の精神が入れ替わった場面。
ボスの暗躍により、ナランチャが柵に串刺しにされて、即死していたシーン。
ボスの時を消し飛ばす能力は、ザ・ワールドと違って。
停止した時間の中で、他の存在と物理的干渉ができない。
なら何故ナランチャは、声を上げる間もなく即死したのか。
やった事は単純だと思っている。
即ちキング・クリムゾンでナランチャを、柵に向かってぶん投げただけだ。
レクイエムの効果で「俺達絶好調」だったので。
近接パワー型のキング・クリムゾンは、ナランチャ(の精神のジョルノの体)を一瞬でぶん投げるパワーを発揮。
エピタフで全員の視線が外れる瞬間を見図れば、誰にも気付かれない。
そして投げた瞬間、時を飛ばす。
メタリカ戦の描写では、時飛ばしの間はエアロ・スミスの弾丸が透過する様に見えるし。
レクイエム追跡の描写では、ミスタの射撃を回避=非透過な様に見えるが。
どちらの描写を信用しても問題ない。
透過するなら、柵を通り過ぎる瞬間に、時飛ばしを解除すれば、体の中で柵が実体化。
透過しないなら、待ち構える柵に串刺しにされるだけ。
どうあれナランチャは、抵抗できないまま死ぬ。
ただこれでナランチャを封殺できたなら。
そもそもこの場面で全員を、同じ手順で殺せる気もする。
エアロ・スミスが遠距離型だからできたが。
スティッキー・フィンガーみたいな近距離パワー型は。
一瞬で投げるまでに抵抗されて、同じ様にできないとか。
ボスに警戒して相互監視状態になったら、スパイス・ガールを使い。
離脱を選んだ事から、飽くまで無警戒な相手にしか使えない曲芸だったとか。
あの状態で全滅させると、ボスが主導権を持てる肉体がなくなって詰むとか。
そういう事情があったんだろう。
●何故空を飛んでいるのか
結構よく、ツッコミを入れられるシーン。
主に3部ラストとか、4部のジャンケン小僧で。
スタンド使用者が空を飛んでいる様に見える、という奴だ。
アレは只の演出なのか、本当に飛んでいるのか。
それがどっちなのかは、分からないが。
実はスタンドで空を飛ぶ理屈自体は、劇中の描写で説明できたりする。
スタンドのフィードバックという、基本性質がベースだ。
特に左手を切離す、キラー・クイーン・シアーハートアタックでも。
重力攻撃を受けた結果、本体が左手を引きずるハメになったのが分かりやすい。
最初から完全に自律攻撃型のスタンド、ではない場合。
スタンドの受けたダメージは、そのまま本体に返る。
3部の説明でもそう言われるので、ダメージ限定に見えるが。
実はフィードバックはダメージに限らないと、しっかり描写されている。
5部のシルバー・チャリオット・レクイエムを受けたトリッシュ……というかボスだ。
精神の入れ替わりで、身体の主導権を喪失したボスは一計を案じる。
トリッシュのスパイス・ガールの、フィードバックの悪用だ。
発現したスパイス・ガールを拘束して動かす事で。
宿主であるトリッシュ自体を、間接的に操作。
自分の意のままに操って見せた。
スタンドに従って、本体が動いた実例だ。
これがあれば、もう細かい説明は要らない。
本体の意識的な動きなら、フィードバックは起こらないか抑えられるが。
スタンドからの不随意的な動きには、フィードバックが発生するのだろう。
そして「絶好調」のスタンドも、この時描写される。
本体が離陸の瞬間を、認識できなかったエアロ・スミスと。
いつもより力に溢れた様子で、飛び出したセックス・ピストルズ達だ。
最高にハイってやつだったり。
精神的テンションの高まりが、不可欠な様だが。
スタンドの出力が高い状態で、フィードバックを制御しなければどうなるか。
スタンドに引きずられる形での、本体の飛行が実現できる。
特に見てる限り、承太郎とかDIOとかの、近距離パワー型とか。
岸辺露伴とかジャンケン小僧とかの、特殊なタイプとか。
スタンドの射程が短い、キャラばかりが飛んでるのも。
条件と関係あるかもしれない。
●スタンドってタロットの暗示って言ってなかった?
大人は嘘つきではないのです。
間違いをするだけなのです。
●鏡の中に世界なんてあるわけ
大人は(略)
●ポルポの初登場時の指食い
ジョルノとの面会で、クラッカーごと自分の指を食ってたシーン。
正直、コレといった説明は思い浮かばない。
・緊張したジョルノの見間違い
・指を再生できる得意体質(説明がないので拡大解釈的)
・試験のライターが、彼の身体の一部を加工する、スタンド能力の一部
→キラー・クイーンのシアー・ハート・アタックの亜種の様なモノ
①スタンドが見えるジョルノには、本体の指に見えたか
②本当に指を使うが、スタンド能力で一瞬で補填されたか
等、考えられる事はあるが、どれも決定的ではない。
ちなみに、ブラック・サバスの元ネタのミュージシャンが、同じく指を失っていたり。
ポルポ=タコという意味で、タコは自分の足を食べる習性があったり。
メタ的な面では、演出の意味は推し測れる。




