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  作者: Dostoicski
<4>
8/11

<4>(2)

(2)


〈ぼくは幽霊なんかじゃない……ぼくは、現実には存在しないんだよ〉


 その言葉に、私は思わず子を胸元から引き離した。


「何……? 何だって……?」


 子を見つめて聞き返す、私の声が(かす)れた。

 私に似たその細い目には、憐れみの色が浮かんでいた。


 子は(なだ)めるような声で続けた。


〈ぱぱが自分の子供だと思い込んでたから、ぼくに見えてただけだよ。

 他のみんなには、初めからずっと、ちゃんと『あっち』が見えてたんだ……〉


〈ぱぱは木箱にふしぎな力があると思ってたでしょ?

 だから木箱を開けて『理想の子』が出てきた時、『木箱の力のおかげだ』って……〉


〈そう思うことでやっと、『本当の姿』を受け入れることができたんだ……〉



「おい、何を言って……ああっ!」

 子は謎めいた言葉を残すと、棺桶の中から立ち上がり、暗闇の奥へと消えてしまった。

 私も子を追おうと身体を起こし掛けたが、棺桶の壁にぶつかり、阻まれた。


「な、何なのだ。子の言っている事は、一体――」



 そこで、ブツ、と電気が落ちたかのように、私の意識は途切れた。

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