高校生時代
私は普通の恋する女の子になって互いに信頼できる中になって幸せに暮らすことができる彼を見つけるのがいつしか叶わぬ願いとなっていた。しかし、生まれてから中学校を卒業するまで恋をしたことがなかった。でも、高校の入学式、彼の顔を見たとき目が離せなかった。運命だと思った。これがまさしく恋だと思った。
入学式が終わり家に帰っても彼の顔が頭から離れることができなかった。夕食のときも私の大好物であるオムライスが食卓に並んでいたのに食べずにぼーっとしてしまったほどだ。ベッドに入っても明日から学校に行けば彼を見ていられると思うと胸が高鳴り中々眠ることができなかった。
次の日、起きて時計を見ると遅刻ギリギリになってしまっていた。急ぎ支度をし高校に行った。高校に行くと当たり前だが彼がちゃんと教室にいることを確認することができた。彼はクラスメイトの男子と会話をしているようだった。彼に近づいてもっと近くで顔を見たい衝動に駆られた。しかし、恥ずかしがりやの私がとうぜん話しかけに行けるはずがなかった。遠くで彼を見ていられるだけで十分だと思った。そして毎日そういう風に彼を遠くからこっそりと見続ける日々が続いた。
ある昼休み、私は飲み物を買おうと思い教室から出て、廊下を歩いていた。なにやら同じクラスの女の子の声が聞こえてきてなんとなくその方向に行ってみると彼に告白しているところをだった。私はその光景をみてしまい彼の顔が彼女に独占されてしまうのではないかと考えとても悔しくなった。しかし、よく考えてみると学校でしか彼のことをみれないので今までと変わらないと考え悔しいという感情は消えた。
時はあっという間に過ぎていき、卒業したあとの進路を決める時期が来た。私が通っている高校はあまり偏差値が高い高校ではないのでほとんどの人が就職を選択する人が多い。私は就職するつもりだがどこに就職したいのかまだきめていなく、考えていると、彼が彼女と話している声が聞こえてきた。その会話で彼がどこに就職するのか知ることができた。ラッキーなことに私でも出来そうな仕事をしている会社だったのでそこを第一希望にすることにした。
ついに卒業式の日を迎えた。この日が来るまでに私は彼の彼女から彼の心を奪えるはずもなく、彼をただ見続けるだけの日々だった。卒業を迎えると寂しくなるというが彼も私も会社から内定をもらうことができたので寂しくはなかった。これからも彼の顔を見続けることができると思うとうれしくなった。あわよくば彼女から彼の心を奪うことができるかもしれない。