プロローグア&1話
3作目です。ここから3作同時進行しようと思ってるので大変です(自分で自分の首をしめてるだけな気がするけど)。他の作品と照らし合わせながら読んでいってください。
プロローグ ヨワキモノ
私の名前は天海 彗星15歳。いじめられて不登校になってる人です。
「たまには外に出てみたらどう?いや無理する必要は無いんだけどね」
お母さんが言っている。確かに私は何年家の外に出ていないかわからない。たまには外に出てみようかな。
ガチャ
「散歩に行ってくる」
そういうとお母さんは驚いた表情をし、少し涙目になりながら、
「気をつけて、行ってらっしゃい」
と言ってくれた。
久しぶりの日光だ、どこかで聞いた曲の焼き直しのような表現をしていいのであれば怠いくらいの快晴だ。ちょっと気持ち良い感じと不安な気持ちが交差しているそんな感じで歩道を歩いていたときだった。6歳ぐらいの男の子が道の曲がり角からいきなり飛び出したのだ。その少し奥には明らかにこの距離じゃ止まれない車が走っていた。
「危ない!!」
私は反射で動いていた。私は全速力で男の子を押した。
ドオオオォォォン
男の子が車線から外れたのを確認して私は....車に引かれた。体が吹き飛んでその後は、あまり覚えていない。
1話 アイスルモノ
「うん...?」
私は気づいたら建物の中に居た。しかし私の知っている建物ではない。
「おお、気がついたか」
そこには明らかに地位が高そうな人物が居た。
「貴殿は魔方陣が私の目の前に現れそこで召喚されたのだ」
「てことは私、転生したんですか?」
「前世で死んだ要素があるのであれば、気の毒だがそういうこになる...」
どうしよう…何を…どうすればいいんだろう。私は何故か泣きそうになってしまう。
「....!そうだ君と一緒にこの本が出てきたんだ。多分君のことを何かしらサポートしてくれるはずだ」
そうこの人は言ってくれた。
「そういえば、あなたの名前は何ですか?私はあまみすいせいといいます」
「ああ、言っていなかったな私はここ炎日国王ホジンだ」
よりにもよって国王かよ!先に言っといてよ!
そんなことを思いながらとりあえず私は本を開いた。そこには2つの呪文が書いてあった。とりあえず上の方の呪文を唱えてみることにした。
「ムノタヲノ クリョジニ レワヨノモ ルスイア!」
そしたら目の前が眩しくなった。そして出てきたのは私よりも身長が低い男の子だった。そして...
「あれ?ルナじゃない...あなたは誰ですか?」
すごくかわいい!!ヤバい!なんか母性が働いちゃう!そんな感情を押さえながら、一旦自己紹介をした。
「私はあまみすいせいって言います。この本の呪文を唱えたらあなたが出てきました」
「なるほどね〜…うーん」
出てきた男の子はそう悩んでいる。
「えっと…名前は?」
「あぁ、ごめん。僕の名前はソリット。よろしく」
「うん、よろしく」
「えっと、う〜ん…どう説明したらいいのかわかんないん…だけど…」
この悩んでる感じ!すごいかわいい!
「まあすいせいと僕は似たような世界に住んでるって考えたらいいかな?」
「と言うと?」
「えっと…Aっていうゲームがあるとするじゃん」
「ゲーム?」
「あるとするじゃん」
「うん…」
私はまだこの状態だと理解してない。
「売ってるゲームってことはゲーム内の世界は全部一緒じゃん」
「そうだね?」
「でも遊ぶ人、プレイヤーによってどういう物語やストーリーになるかはその人次第じゃん」
「あー…わかったかも」
何となくソリット…くんが言いたいことがわかった気がする。
「そういうこと」
「じゃあさ、この本に書いてある呪文は何?」
「それは呪文は他のパラレルワールドから僕やもう1つの世界のルナを呼び出すためのもの」
「てことは困ったらいつでも呼んでも良いってこと?」
「うん、いいよ」
じゃあ困ったら呼び出そっと。そう考えていたときだった。
「国王!大変です!大量の魔物がなぜか城に押し寄せてきます!」
「なんだと!部隊は派遣したのか!」
「はい!しかし全く歯が立ちません!」
「ならば国王、僕が出ましょうか?」
なんとソリットくんが声をあげた。
「ん?いや客人に苦労をさせるのは...」
「いえいえ僕は諸事情行き来できますので困った時はお互い様ということで」
「まあ、わかっただが決して無理をしてはならぬぞ」
「はいわかりました」
ソリットくんが行ってくれることになった。せっかくなので私もついていった。
「すいせい、大丈夫?ステータスが世界最弱といっても過言じゃないんだけど…」
「え?そうなの?」
「うん、魔力は最高値けどそれ以外にステータスが低いし、魔法も召喚魔法以外使えない呪いがかかっている。さらにレベルアップもしない呪いになっている」
まじで世界最弱じゃん!!
「それでも行かせて!」
「仕方がないか...急ぐよ」
あれこれ私ついていける?
「よいしょ」
「...//」
お姫様抱っこ!?なんか…その…ずるいな。
そうして城の玄関に行くとホントにいっぱい居た。
「久しぶりにあれ使うか」
そういうとソリットくんのまわりにオーラが出てきた。これが魔力というやつだろうか。
「ハ!!」
そうソリットくんが言ったら目の前が爆発して魔物だけ消え去っていた。
そんな器用な…
「うわ、すごい...」
これもしかして日本の漫画にある主人公最強パターンだろうか。
「まあ実際そうだし...」
「そうなんだ…え?」
「え?」
「え?」
「ん?」
情報の渋滞が…
「色々言いたいことあるけど…ソリットくんはこの世界の何なの?」
「なんなんだろうね?」
「ぼんやりしてるのね…で、ソリットくん日本人?」
まじか!日本人だったのか!
衝撃の事実が発覚したところで無茶言ってお茶させてもらうことにした。
今は2人だけの空間だ。
「ソリットくんいくつなの?」
「13…だった気がする」
「そうなんだ、じゃあ私のほうが年上だね。私15だし」
「うん、そうなるね」
「ソリットくん、日本だと何してたの?」
「日本だと………」
ソリットくんの雰囲気が変わる…こう、何か思い出してるような。何よりも目に何か段々増えた感じがした。涙も、それ以外の感情も。
「ごめんね、」
「だい…じょうぶ」
「えっと…」
「……」
「………」
2人とも声にならない声がでて沈黙の時間が続く。
しまったな、話題が止まっちゃった。
「ソリットくん?」
そう私が言った後ソリットくんは何かを振り払うように首を振った。
「大丈夫、ごめんね話題止めちゃって」
何というか私と何かが似てる気がする。別にそういう発言があったわけじゃない、描画されたわけじゃない。でも何か似てる気がする。
「ごめん、別の話しよっか」
「うん、そうだね」
何とか切り替えて話していかないと。
「ソリットくん、ペットとか飼ってるの?」
「…!うん!猫飼ってる!」
お!クリーンヒット!
※ソリットくんが主人公の話は『最強と言われた人間は猫に弱い』です。お察しください。
「どういう猫?」
「白猫のしろ」
「おぉ、いいね」
「かわいいの」
何というか猫の話を目をキラキラさせて話してるのを見ると何というか…なんか変な感じしてくるな。
いや、別にネガティブな感じじゃないんだけど…ポジティブ…なのかな……?
「…?どしたの?」
「いあ…大丈夫」
動揺して噛んじゃった…
「ごめん…まずいこと言った?」
「いや、そんなことないよ?」
「そっか…よかった…」
「あ、もうちょっとでお昼ご飯つくらないと」
「そっか…時間か…」
「うん、またね」
なんかちょっと寂しいな。
そんな感情を残したままソリットくんは行っちゃった。
ソリットくんが帰った後は国王と相談し、しばらくは国王の執事として働かせてもらった。国王は体の安静を最優先にということで拒否したけど何もしないのは嫌だしね。今は厨房の皿洗いをしている。なんとか異世界にも馴染めそうでよかったよ。あと、もう1つの呪文を試さないと。
1話 終了