表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/189

2話 入学式(下)


≪今から殺死愛タイマンデスマッチを始めます! 一年生はちゃんと細部さいぶまでよく見なさいね!≫


 アタシから逃げた教頭が吠えてやがる。


 鉄警棒を右手に持つアタシは、近づいてくる金属バット持った女を見て、


「ブス、死ぬぞ」


「ブスじゃねえよ、番長の美鈴だよ…」


 先に相手がバットを振り上げたからな?

 正当防衛成立……


 ガシャン!!!


「いっっっでえええ!!!」


 鉄警棒で、弁慶の泣き所だ? いてえだろ?


 腰を下ろし足を押さえた美鈴に、


 ガシャン!!!


 脳天に鉄警棒のフルスイングを喰らわしてやった…

 うつ伏せで倒れて、頭から血が広がっていく美鈴を見下ろして、

「おい? もう終わりか?」


 アタシは机上のマイクに口を近づけ、

「今日から聖クリはアタシ「京極茜」が仕切る」


 し~~~ん


 ん? カメラが天井に見えたから、


 ガンを飛ばし…

 校長、見てるか?番長を殺したし、これでいいんだろ? 約束通り、アタシにタトウ彫る金を出せよ。


 その直後…


 ウ――――ウ――――


 パトカーの音?

 ち…

 誰だよ……? チンコロしたの……


 すぐに、体育館に十数人のチャカを構えたサツが来た。

 銃口をアタシに向けながらゾロゾロと近づいてきた数人にアタシは押さえつけれ、うつ伏せに倒される!


「待てって! 向こうが先にバットを振り上げて来た!! 正当防衛だって!!」


《うるさい!! おまえ殺人何人目だ!!》

《手錠を付けました》

《ガイシャ死んでいます》

《一応、救急車を呼べ》


 アタシは周りを見ると…… すでに赤銅しゃくどう、逃げてる!?


 5~6人のサツに囲まれながら、体育館の外へ連れていかれる。

 パトカーに拉致られちまった。


「はなせオラ!!」





 体育館の外の音源付きライブカメラの映像を校長室から見ていたクリスチーヌ校長は、オロナインをポンっと置き、


「京極がやばい、手を打たないと……(*´Д`)」


 スマホを手に取り、ピポパ。


「あ? スイス銀行? 至急、送金して欲しいんですけどぅぅ(;´∀`)」




      ー体育館ー


 教頭シャーロットは番長 鬼ヶ原美鈴の骸を見つめ…


≪京極茜…… ワタシの人形オモチャ壊したぁぁ≫


 ニチャ~っと笑み…


≪まあよいでしょう… これで京極茜も消えました≫


 すぐに若い警官が、

「教頭先生ですね? お怪我は?」

 

≪はい! ワタシは大丈夫です!≫


「いったい何があったんですか?」


 教頭は、うっすら涙を浮かべて、


≪ワタシも驚いています… いったいどうしてこんな事が… あの金髪の生徒が急に鬼ヶ原さんを一方的に……信じられません…こっ…こわい…


 若い警官の胸に、大きな胸を当てて、もたれる…


「あ、教頭先生、あ、あ、安心してください……」


 教頭は若い警官の膨らんだ股間を見て、


 ニチャ~




 一年生、丸顔のそれぞれ違う髪の色の女子生徒3人は、

青髪⦿⦿{京極茜? けっこうやばくない?

白髪⦿⦿{入学式で殺しで捕まるなんてな?

緑髪⦿⦿{でも三年の番長死んだならさ? 東京一のワル中学の北中で雷火ライカ君から受け継いで番を張ってた、私ら3人にも聖クリを仕切るチャンスあるんじゃね?


 すぐ近くで右手に握った木刀をプルプル震わせ、噛み締めた口から血を流し、目に涙を浮かべている女、後藤朝子(163センチ)


「うぜえ事言ってるブス三色団子ぉぉ」


青髪⦿⦿{あ? 三色団子?

白髪⦿⦿{ブスも言ったか? なめてる?

緑髪⦿⦿{おい?白装束の黒ビキニのバカ女? ソレ、ワタシらの事か? あ? 背中に全国制覇だあ? マジで笑えねえ方の寒さだな……


 ガンを飛ばし合う、三色団子と後藤朝子、


「京極が1人ならぁぁ、アタイは3人だぁぁ!」

 後藤朝子が木刀を振り上げ、始まった喧嘩。


 すぐに警察が止めに入る。




 荒れる入学式を、二階の観客席から見ていた三年生の女子生徒達。

 学年平均身長174センチ。

その後方で3人の後ろ姿が……


聖クリ四天王Ω{あちゃあ、聖クリ四天王の一人の番長死んだよ

聖クリ四天王Ω{けっこう有名な一年も何人か入ったし学園は荒れますことよ

聖クリ四天王Ω{ああ、だけど鬼ヶ原美鈴は我々四天王最弱……


 その前方には、山盛りのパンとジュースの入ったトレーを持ち立つ、購買部の部長。

 黒の三つ編み眼鏡。


 横山直美(170センチ)


「京極茜……」


 横山直美に、がっちりと身長2mを越える鬼の様な顔をした三年の二人が、

《 ごらぁ!! ヨコタマ!! チェリーパン大を持って来いや!! 》


「はっはい!!」


 


「チェリーパン大は1つ120000円です」


≪10個な? ほらよ≫


「あ、ありがとうございます」


 鬼の様な三年二人はさっと封筒に入れた札束を渡した後で、チェリー(大)のシールの大きなパンを10個、ビニール袋に入れて去る。



四天王Ω{鬼頭姉妹きとうしまいさんの専属パシリのヨコタマは、相変わらずチェリーの売人やらされてんの?

四天王Ω{どっからドラッグを仕入れてるかは知らないですことよ

四天王Ω{ヨコタマって、2年前の聖クリの開校式直後から鬼頭姉妹の専属パシリだったな



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ