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154話 谷口サトルvs雷火 後藤朝子vs鉄砲兵


 直後、複数のダンテの兵が、谷口の上に乗った雷火に飛び掛かり、雷火を押さえつけて複数がドーグで暴行。


ΩΩΩΩ≪雷火をぶっ殺せ!!


 立ち上がった谷口は!


〚ソイツを離せ!!〛


ΩΩΩΩ≪え?


〚ソイツを放せちゅうとるやろ…… オメエラは後藤朝子の首でも取って来いや〛


ΩΩΩΩ≪はい!


 鼻血を流した雷火は立ち上がり、特攻服の左裾で鼻血を拭き、


<谷口? 何のマネだ?>


 谷口は背に『うず』と書かれた白の特攻服を投げ捨てると、裸の背一面に渦巻うずまきの刺青が露わになる。

 鉄パイプを拾い、


〚ワシは生命保険に入っとるからな? 死ぬ気でオマエとタイマンしてかまんねん〛


 雷火も黒の特攻服を投げ捨てると、裸の背一面に雷⚡の刺青は露わになる。

 鉄鞄を拾い、


<オメエ……バカだな? でも……そういうバカは嫌いじゃないぜ……>


 雷火は谷口に走る!


<うおおお!!>


 谷口も雷火に走り!


〚うおおおお!!〛


 ガン! ガン! ガン!


 幾度も交錯する二人の鉄パイプと鉄鞄。







 その頃、後藤朝子率いる東京連合40人の兵はダンテの大軍に取り囲まれていた。

 しかしダンテの兵は日本刀を構える後藤朝子に踏み込めない膠着状態。

 後藤朝子は高笑いしながら、


【はっはっはっは! ヘタレども! 死にたかったらかかってこいよ!】


 ダンテの兵から、


≪鉄砲兵が来たぞ!! みんな下がれ!! 流れ弾を喰らっちまうぞ!≫


 後藤朝子は離れるダンテの兵を見て、


【鉄砲兵だと?】


 ドドドドドドッドド


 ダンテの兵の作った道からサイドカーを付けたハーレーダビッドソンが1台現れ……

 東京連合40人の周りをゆっくりとグルグル回る。

 バイクを操縦する一人とサイドカーに乗る二人の顔は包帯がグルグル巻きで顔がよく分からなかったが……


ΩΩΩ≪後藤朝子! 久しぶりだな!


 後藤朝子は回るバイクを目で追いながら、


【この声は? レクリエーション春一番でアタイを殺そうとした聖クリの三年……】


四Ω≪おうよ! 聖クリ四天王の三人がお出ましだ!

天Ω≪後藤朝子! オメエを東京連合の兵ごと一掃するですことよ!

王Ω≪我ら聖クリ四天王の三人のコンビネーションをしかと味わうがよい!


 ハーレーは加速し、東京連合への回転を速め!

 サイドカーに乗る二人が!

 マシンガンを両手に持ち、東京連合に乱射!


 瞬時に!

 東京連合の木刀を持った兵が後藤朝子の盾になり銃弾を喰らいまくる!


「ぐっっ、後藤副総長! これは改造モデルガンです! うぐっ」


 後藤朝子は、盾になった兵が穴だらけになり倒れたのを見下ろして、


【死ぬのはアタイだけでいいのに…… ファック!!】


 後藤朝子は日本刀を両手で持ちハーレーに特攻!


「後藤副総長!!」


 東京連合の兵は声を出した!

 



 後藤朝子はハーレーの前に飛び出した……


 バイクを操縦する四天王の一人は、日本刀で首を切り落とされる危険を察知し急ブレーキする。


 結果……


 ポ―――――――――――ン


 サイドカーの乗っていた四天王の二人ΩΩは飛んで行った。

 残された操縦する四天王は、


四Ω≪ちっ、四天王の二人を回収しねえと!


 ブ―――ン!!


 ハーレーが飛んで行った四天王の元へ走る瞬間!


  ガチン!!


 後藤朝子、倒れこむダイビングして日本刀の先をハーレーのタイヤのホイールに突き刺した。

 日本刀もホイールもひん曲がる。

 ハーレーはもう動けない。


四Ω≪オメエ…… ワタシのハーレーを壊しやがって……


【中古だろ】


 四天王の一人はハンドガンを懐から取り出し、ハーレーの下で顔を見上げている後藤朝子の頭へ銃口を向ける。


四Ω≪この銃の威力はマシンガンとは比較になんねえぞ…… 死んでハーレー壊したの償えよ……


 銃口を見つめる後藤朝子、


【やっぱアタイは……貧乏クジばっかだな……京極…後は頼んだ……え?】


 四天王の頭が後ろから、パンと手の平で叩かれる。


四Ω≪あ?


 ガチン☆


 振り向き様に、メリケンサックが一体化した鉄のコブシに殴られた四天王の一人は吹き飛ばされた。


四Ω≪いってええええ、今日二回目だぁぁ歯が吹き飛んだの!!



 後藤朝子の前に、


| ̄ 旦  ̄|≪間に合ったようだな

青髪⦿⦿≪おいおい? 助けたの後藤朝子かよ?

白髪⦿⦿≪助ける必要なかったんじゃねえ?

緑髪⦿⦿≪まあダンテをぶっ潰すまでは一時休戦で共闘だ


 狂獄軍団のモアイと三色団子が最終決戦に参上!


 後藤朝子は驚いた顔で、

【三色団子?オメエらが?味方になってくれるの……か?〔●〕〔●〕】



 モアイに殴られた四天王に、サイドカーから飛ばされた四天王が合流、


四Ω≪いってええ、また朝のモアイかよ…… 朝は油断してただけと分からせてやるぜ……

天Ω≪ちっ、北中の番を張ってた三色団子までいるですことよ……

王Ω≪全軍!! ここで負けたら鬼頭に殺されっぞ!! 朝子の日本刀は無くなった! 全軍総攻撃!!


 ダンテの全軍は!


≪おう!! 聖クリ四天王に続け! こっちは300だ! ぶっころせ!!≫




 後藤朝子はマシンガンの盾になって倒れた兵の木刀を拾い……


【いくぞおら!! みんな付いて来い!! ぶっころせええ!!】


 向かってくるダンテの大軍に対し、先頭を走る!








 上半身裸同士、谷口サトルと雷火の一進一退のタイマン……


〚め―――ん!!〛


 遂に……

 剣道のバックボーンのある谷口の面が雷火の頭部に当たった時、

 雷火は左手を犠牲にして、その一撃をガードした。

 雷火の左手は骨折。


 その直後、谷口の目の前に、雷火の右手で持った鉄鞄がスッと現れる。


〚ブラインド?〛


 雷火は鉄鞄の取っ手をパッと離す……


 パ―――ン


 雷火は谷口の顔面の前の鉄鞄を全力で蹴っていた……


 鉄鞄が顔面に当たった凄まじい衝撃で、バランス崩しながら後ずさりする谷口……

 その距離は10m……

 さらに後ずさりは20mに達した時……


〚見事や……〛

 

 谷口サトル、後方に倒れる。

 握っていた鉄パイプはコロコロと転がった。


 谷口サトルと雷火のタイマンは決着した。



 雷火は鉄鞄を蹴って砕けた右足を押さえながら、倒れた谷口を見つめ、


<四国はつええな……>


 ドーグを持ったダンテの兵が雷火に集まって来て、


ΩΩ≪雷火は重症だぞ!

ΩΩ≪東京連合の雷火をぶっ殺せば大手柄だぜ!


<ちっ、今度ばっかしはヤバいかもな……>


 ダンテの兵と戦うために鉄鞄を拾おうとした時、

 鉄鞄が拾われ、渡された。


青髪⦿⦿♡≪雷火先輩、はいどうぞ♪ 背中にタトウを入れたんですね? かっこいいですよ

白髪⦿⦿♡≪お久しぶりです♪

緑髪⦿⦿♡≪雷火先輩、やっぱり大好きです♪


 雷火は驚いて、


<オメエら? なんでここに?>


青髪⦿⦿♡≪雷火先輩の危機を感じたんです♪

白髪⦿⦿♡≪雷火先輩と戦います!

緑髪⦿⦿♡≪東京一のワル中の北中の恐ろしさをダンテに見せつけてやりましょう


 雷火は三色団子をグルリと見渡し、


<よっしゃ、やってやろうぜ>


 三色団子はサバイバルナイフを取り出して、ダンテの兵を睨み、


青髪▼▼≪おい?オメエら? 北中のアタマだった雷火先輩と……

白髪▼▼≪同じくアタマだった三色マブ姫が……

緑髪▼▼≪オメエらの相手してやるよ……


ΩΩ≪くっ…… あの北中かよ……

ΩΩ≪逃げたりしたら後で鬼頭に殺されるぞ……

ΩΩ≪怯むな! 行け!!

 

 数に勝るダンテの兵は襲い掛かる!

 

 


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