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153話 7月3日 0時1分 最終抗争開戦 新宿中央ビル(54階) ダンテ300名vs東京連合40名

 

 聖クリを出た東京連合の40名は5台のミニバンで新宿中央ビルに向かっていた。

 新宿中央ビルの入り口へ特攻する先頭の黒のエルグランドには運転する美園礼子と、助手席に総長京極茜の二人。




 7月3日0時0分。


 アタシの前に新宿中央ビルが見える……

 ビルに前にはうじゃうじゃダンテの兵隊がいやがる……


 ニタ~~~~~っと、笑ったアタシは横で運転する美園礼子に、


「フルスロットルで、アイツら上空にぶっ飛ばしてやれ」


 美園礼子は笑ったギョロ目で、アタシを向いて、


≪マサカ京極と共闘トハナ? オッケー。 シートベルト付けとけよ? ジャマスルモンは空へブットバシテヤル……!≫


 美園礼子はアクセルをベタ踏みした!


 グ―――――――――――!!!


「あはっははは! はえええ! いいぞ!!」



 ガシャ―――――――ン!!! ( 0時1分)



 凄まじい衝撃が横から……


 キュルルルル~~! ガシャン!!!


 知らねえ車に横からぶつけられたアタシの車は、電信柱へローリングしながらクラッシュ…‥‥

 エアバックも作動してやがる……


「いてて…… シートベルトを付けて無かったら死んでたかもな…… 美園だいじょうぶか?」


≪問題ネエ…… 誰ダヨ? ワタシの特攻のジャマヲシタ命知らずハ?≫


 アタシの車を壊した、遠くの壊れた車の運転席から……


「ちっ…… 面倒なのが出てきやがった……」


≪ダンテ特攻隊長谷口サトル……≫


 谷口は右手を上げて「全軍集まって襲え」のサインをした。


「まずいな…… ビルへの特攻に失敗しちまった以上、ダンテの兵300が集合してきたら面倒だ……」


 美園礼子はシートベルトを外し、


≪京極…… ワタシが死ンダラ骨を拾ってクレルカ?≫


「あ?」


≪ワタシの222センチ190キロの体で、新宿中央ビルまでダンテの兵をぶっ飛ばすほどの特攻スル…… 京極はワタシの後ろを付いて来い……≫


 アタシはセッタを咥え、ガス切れかけの100円ライターでカチカチカチカチカチカチと火をつけて、美園礼子のギョロ目にガンを飛ばし、


「分かった、オメエのデケエ骨はアタシが拾ってやる」


≪アザッス≫


 美園礼子は車から降りて、集まる敵兵の中央へ突進……

 アタシも降りて美園礼子の作ってくれた道をセッタを吸いながらゆっくりと新宿中央ビルへ歩く……


「さすがにつええな美園礼子…… 雑魚じゃいくら束になっても問題ねえな……」



ΩΩΩ≪いたぞ! 『卍』のスカジャン京極茜だ!

ΩΩΩ≪アイツの首を取りゃ名を売れるぞ!!



 ぞろぞろとアタシにダンテのハエが寄って来る……


 いいよ、来いよ……

 死にてえヤツはかかって来い…… ≪●≫≪●≫


Ω≪うっ……

Ω≪くっ……

Ω≪無理だろ? 正直…… 俺たちで京極の首なんてよ……

Ω≪ロープ無しでバンジージャンプするようなもんだぞ……





 京極の後方でもダンテと東京連合の抗争は始まっていた……


 日本刀を持った後藤朝子は東京連合の兵を引き連れてダンテの兵を蹴散らせている。


 その最中、京極の『卍』の背中を見る男が……


 鉄パイプを持った、鋼の様な細い顔にチョボヒゲで坊主頭のダンテ特攻隊長 谷口サトル。 白の特攻服の背中の文字は『うず』。


〚おいおい? 東京のダンテの兵はヘタレしかおらへんのか? やすやすとビルに京極を行かす気か?〛


 ニヤリっと笑い、


〚しゃあないの~~ ワシが京極を殺して近間さんの仇を取ったる……〛


 鉄パイプを振り上げ! 京極の背中の『卍』へ走る!


〚京極!! ワシとリベンジマッチやああ!!〛


 谷口の声で京極は振り向く、


 谷口は鉄パイプを京極の頭へ振り落とす!



 カ―――――――ン



〚鉄板入りの鉄鞄てつかばん? おまえ……誰やねん?〛


<東京連合特務隊長 雷火。 谷口……オメエとは初対面だ>


 谷口サトルの鉄パイプの一撃は、『卍』のスカジャンの手前で雷火ライカの鉄鞄によって防がれていた。


 雷火ライカは鉄鞄で鉄パイプを防いだ姿勢のまま谷口にガンを飛ばしたまま、立ち止まっていた背後の京極に、


<谷口は俺に任せてください……ダンテ特攻隊長のコイツに、旧東京連合の仲間は数え切れない程やられてるんです…… 京極総長の相手はビルの頂上にいる……>


 京極は前を向いたまま、


「なら谷口はオメエに任せた……」




 谷口は遠のく京極の『卍』に……


〚オメエ(雷火)のせいで…… 京極に逃げられっ〛


 一瞬だった。


 谷口は雷火に足を払われる。

 倒れた谷口に!

 雷火は鉄鞄を谷口の顔面に水平に速く振り落とした!


 ガチン


 間一髪……

 顔の直前で鉄鞄の一撃を受け止めた谷口、


〚コイツ…… つええ…… <◉><◉>〛


 雷火は笑顔で谷口を見下ろし、


<おい? 田舎もん? 東京には、オメエより上には上がいんだよ?>


 その言葉に、谷口のチョボヒゲの口角は大きく上がり、


〚オメエ……四国を舐めとんな?〛




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