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151話 東京連合特務隊長 雷火(ライカ)


 黒の特攻服、金短髪の右耳に雷のピアスした玉木宏たまきひろし似のイケメンが兵40人を引き連れてアタシと後藤朝子と美園礼子の所に歩いて来て、アタシに頭を下げた後に、


<京極総長、俺は東京連合特務隊長の二木雷火ふたきライカです、よろしくお願いします>


 アタシは夜露死苦のガンを飛ばし、


「ライカ、よろしくな」


 ライカは笑顔で、


<三色団子⦿⦿×3は元気ですか?>


「アイツらと知り合いか?」


<俺は三色団子の前に北中の番を張ってました。 三色団子は俺を慕ってくれていた後輩です>


「オメエも東京一のワル中の北中かよ? そういや三色団子は先輩のライカ君がタイプみたいな事を言ってたわ」


 後藤朝子がライカの肩を叩き、


雷火コイツは、アタイが総長になる前の東京連合は生き残り数人になった中……最後まで孤軍奮闘していた男だ。 それと見ての通りのイケメンだから使える男だ】


「イケメンがどう使えるんだ?」


【さんご率いる親衛隊はレディース部隊なんだよ】


「それがなんだ?」


【親衛隊の1人に雷火と付き合いたい女がいてよ? その女が雷火に情報を流してくれたんだよ】


「へえ?」


【そのスパイから得られた今ダンテが待機してる新宿中央ビル(54階建て)の情報が……



屋上

ダンテ総長 ブラックチェリー夜叉 

副総長 鬼頭妹

幹部 虎武流トラブル 

人質 囚われたクリスチーヌ

――――――――――――――――――――――

EV移動↑

――――――――――――――――――――――

一階ロビー 

親衛隊長さんご+レディース親衛隊

――――――――――――――――――――――――

新宿中央ビル周辺

特攻隊長 谷口サトル+兵隊300



「ブラックチェリーは屋上……? エレベーターなら一気に兵を運べねえな? まあコッチは数は少ないからあまり関係ねえがな……」


 後藤朝子はアタシを見つめ、


【京極…… このダンテの布陣は動画も来たから確かな情報だけどよ…… 不自然と思わねえか?】


「圧倒的に有利なダンテのボスが逃げ場のない屋上に陣取ってる事か?」


【定石なら逃げられる場所か、数で圧倒する兵で総がかり出来る場所にボスは構えるもんだろ? これじゃ…… 京極がエレベーターにさえ乗ってしまったら、ブラックチェリーは京極と相まみえる可能性が大じゃねえか? 愚策すぎるんだよな? ブラックチェリーはバカじゃねえはずだ】


校長クリスチーヌを人質にしてるからだろ? 「動くな!クリスチーヌの命は無いぞ!」的な事をするんじゃねえのか?」


【それならよ? なんでわざわざ校長を誘拐してシャーロットと京極を誘い出す必要があったんだ?】


 アタシは思い出す……


 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

(回想100話)


 アタシは寝ながらガンで、前回と違いサングラスを外したブラックチェリーの、にやけた顔を見上げる。


「オメエ? ブラックチェリー?」


「茜…いつまで寝てんだ? 寝てばっかだとよ……つまんねえだろ?」


「なんで眠ってるうちに殺さなかった? ろうと思えばれただろ?」


「バレてた? オメエとはタイマンで殺しあった方がおもしれえから」


「むかつく笑いだな? で? どうおもしれえんだ?」


 怪力のブラックチェリーは、アタシに握られた手を離させ、


「オメエと私は姉妹だからだよ」


「なに?」


 ブラックチェリーは背を向け、


「姉妹だからかな? 好きな女も同じ…… 茜、余裕かまして寝てたら赤銅の単車の後ろの指定席を奪い取ってやる」


 病室を出た。


 ・

 ・

 ・

 ・

 ・


「もしかしたら…… アイツ(ブラックチェリー)……」


【なんだ?】


「いや、なんでもねえ…… そろそろ戦争ケンカの時間だろ? 行くぞ」


【ああ…… 京極は美園の運転する車に乗れ、二人で新宿中央ビルのロビーに特攻しろ。 京極をエレベーターに乗せた後に美園はエレベーターの1階のボタンを壊せ。 そうすれば屋上には敵の兵隊は二階からしか到達できない。 問題はエレベーターが何階で止まっているかだな。 エレベーターが降りてくるのに時間がかかれば「さんご」と交戦になる】


「後藤朝子オメエは?」


【アタイは雷火と兵を引き連れて、谷口率いるダンテの兵隊と交戦する】


「おいおいオメエら40で300を相手にするのか?」


【この戦争、オメエが大将のブラックチェリーをぶっ殺せば終わる。 心配してくれるならよ? アタイ達が死ぬ前にさっさとブラックチェリーを殺してくれ】


 アタシはセッタを咥えガス切れかけの100円ライターでカチカチカチカチカチカチカチと火をつけて、


「ブラックチェリーはアタシが消してやる……」


 セッタを大きく吸い込み、月を見上げ、月に煙を吐いた。


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