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129話 聖クリ慰問女子プロレス 全対戦カード決定!


 7月2日午前9時過ぎ……


 顔認証でドアロックを解除し校長室に入った教頭代理のツインテール黒キャミソールの伊崎カナエは足早にノートパソコンの前のマイクに歩き、


「おら! 一限目は社会! 適当に教科書を眺めてろ!」


 続いてクリスチーヌ校長の座っている机に歩き……

 机の上をバン!と両手で強く叩いた!

 朝食のモンブランプリンを食べていた校長はスプーンを持ちながら驚いた!


「うお! 朝からどうしたんじゃ!?('Д').。o○ドラッグの禁断症状!?」


 伊崎カナエは、サッと校長のモンブランプリンを奪い取り……


「どうして……黒河内真由美なんかを入学させやがった……」


「殺人歴あるなかろうが、聖クリに入学したい者は、誰であろうと来る者は拒まずだよ(*´Д`)」


「校長…… 世の中には腐りきった人間がいる。 それが黒河内真由美」


「あんたも同じような女だったじゃない?(´▽`)」


「あ?」


 校長はサッとモンブランプリンを奪い返し、


「あんたの言う通り……その黒河内が腐りきってるなら、ワタクシの次の聖女カナエにとっては試練ね(;´∀`) でもワタクシの母マリアは『シャーロット』、ワタクシは『伊崎カナエ』を救ったんだから、あんたにも『黒河内』を救えるんじゃない(^_-)-☆」


「無理」


「無理じゃない、ワタクシには分かる。 あんたは強い優しさを持った最高の聖女になれる(^_^)」


「ちっ…… 相変わらず校長は口がうまいな……」


「口がうまい?(*´з`) でもねカナエ……どれだけバカでワルでも、自ら学校に入学をしに来る様な人間は、自分自身の中で何かを変えたいと思っている人間なのよ……それか《《孤独》》なの。 あなたもそうだったんじゃないの?(´▽`)」


「ふん、もういいよ、早くプリン食べろ?」


「カナエ、勇気を持って黒河内に挑みなさい(*'▽')」


 クリスチーヌはファックス用紙を伊崎カナエに渡し、


「はいこれ、新全日本女子プロレスから送られてきた今日の聖クリ慰問プロレスの対戦カード(*'▽')」


 伊崎カナエは用紙を受け取って見て、


「メインイベント?なんだこれ? 5分一本勝負 神鳥かんどりvs在校生Xって?」


「やっぱりそれが気になった?(●)(●) 有名プロレスラーの神鳥さんが、自分と戦いたがっている生徒の挑戦を受けてくれるみたいよ?(^^)」


「神鳥もう年食ってるとはいえ、素人が一対一でプロに勝っていいのか?」


「は? 素人が毎日ハードな練習してるプロに一対一で勝てる訳ないでしょ(◞‸◟) 神鳥さんは全盛期はとっくに過ぎてるけどノールールでも世界で名前を知られている神鳥さんには素人じゃ勝てないよ(◞‸◟)」


「じゃ、1限目が終ったら紙に書かれている通りの対戦カードと、神鳥に挑戦したい生徒募集をアナウスするわ……」




 一限目終了の9時40分、校内アナウスが流れる。


≪ガガガ…… 本日午後一時より体育館で新全日本女子プロレスによる聖クリ慰問がある。 全対戦カードを発表する≫


 新全日本女子プロレス出場選手


 最強アルティメットプロレスラー 神鳥シノブ

 魔獣 アメコング

 アマレス全国大会ベスト4 山田カリン

 北海道富良野出身 不屈のラベンダー 広田キラ

 

★第一試合 15分一本勝負 新星対決

 山田カリン

 vs

 広田キラ


★第二試合 30分一本勝負 アルティメットタッグマッチ

 神鳥シノブ 山田カリン

 vs

 アメコング 広田キラ



 ダブルメインイベント


★第三試合 5分一本勝負 プロアマ対抗戦

 神鳥シノブ

 vs

 在校生X


★第四試合 レクリエーション 時間無制限一本勝負 反則裁定無し勝敗KOのみ

 伊崎カナエ

 vs

 黒河内真由美


 以上だ。 我が校の代表として、神鳥シノブと対戦を希望をする生徒は、この休み時間内に校長室の前に来い。

 それと…… 

 黒河内……逃げんなよ?


―――――――――――――――――――――


 アナウスは切れた。


 4階の1-Cの教室でタバコ(アメリカンスピリット)を吸っていた黒河内は、監視カメラに笑みを向けて、


「逃げるわけねえだろ……」



 

 二つ隣の教室の1ーAでは、モアイが興奮して、


|◯ 旦 ◯|≪校長室前に行かなきゃ! ワタシが神鳥と戦う!


 モアイは全力疾走で一階の校長室前へ!


 教室の前にあるタコ足だらけのコンセントに、プレステ2とポータブルテレビを繋げて『みんなのゴルフ』してた三色団子が、


青髪⦿⦿{モアイって神鳥と戦いたいの?

白髪⦿⦿{モアイは格闘家目指してるからじゃね?

緑髪⦿⦿{実はモアイって京極をけっこう追い詰めてたからな? もしかしたら神鳥に勝てんじゃねえか? あの体でノールールの練習もしてるしコブシは焼けてメリケンサックが一体化してるし?


 京極の隣に座る赤銅は、モアイの出た教室の出入り口を見て、

「モアイやる気マンマンだったな?」

 次に京極の顔へ、鼻から下を隠す迷彩バンダナの上の目を垂らして、

「京極は神鳥と戦いたくねえのか~? 京極が神鳥を倒すとこ見てみてぇ~ぞ~」


 京極はセッタを咥えてガス切れかけの100円ライターでカチカチカチカチと火をつけて吸って、


「ぷは~ モアイが神鳥ってヤツと戦いたがってるんだ。 邪魔したら悪いだろ? アタシは今日のプロレスは見るだけだ」





 校長室前


 伊崎カナエは、神鳥との対戦志願者の並んだ4人を見渡して、


「結局集まったのは聖クリ四天王とモアイの4人か? さて、どいつを我が校の代表にしようかな……」


 聖クリ四天王(三年)3人の後ろ姿は、


四Ω≪教頭代理! ワタシが聖クリ代表になってやるぜ!

天Ω≪ワタシが神鳥と戦って、ミルダム配信のネタにするですことよ!

王Ω≪神鳥をボッコボッコにして高校時代の思い出を作らせろ!


|⦿旦⦿|≪教頭代理! ワタシなら勝てます! いえ勝って見せます!


 聖クリ四天王3人は、一年のワインレッド色の制服を着たモアイを見て、


四Ω≪だれだオメエ? モアイみたいな顔しやがって?

天Ω≪一年のクセに出しゃばってくるんじゃないですことよ……

王Ω≪ワタシら聖クリ四天王だぞ? 近日死にたいのかオメエ?


|▼ 旦 ▼|≪んだと? 聖クリ四天王がなんぼのもんじゃい…… ワタシは狂獄軍団だぞ!


四Ω≪あん? 狂獄軍団だ? ちっ、京極が別格なのは認めるけどよぉ……

天Ω≪ウチらには、愚連隊ダンテがバックに付いてるですことよ?

王Ω≪イースター島に去れモアイ、100歩譲って今なら見逃してやるからよ……


| ̄ 旦  ̄|≪去れだと? ん? オメエら確か…… 昔、美鈴姉ちゃんと同じ東京中学四天王だったよな? ワタシの姉も東京中学四天王の一人、鬼ヶ原美鈴だぜ? ははは、姉ちゃんいつもオメエら3人の事を言ってたわ? 


ΩΩΩ≪なんて?


|∩ 旦 ∩|≪オメエらチンピラと一括りに四天王と呼ばれるのが恥ずかしいってね?


四Ω≪ほう……

天Ω≪どうやら、この美鈴の妹も、姉と同じ天国トコロに行きたがっているですことよ……

王Ω≪最近、ワタシらも大人しくなってたんだけどな? 久しぶりに昔のヤバい頃を思い出して、本気でケンカしてみっか?


 伊崎カナエは校長室の隣の、今は無人の職員室を指差して、


「オメエら、もう隣で決めてこい」


四Ω≪はいはい、了解

天Ω≪聖クリ四天王の3人でモアイを袋にした後でジャンケンで決めますことよ

王Ω≪教頭代理、もう救急車を呼んでおいていいぞ


|⦿ 旦 ⦿|≪オメエら? 三対一かよ?


 聖クリ四天王の3人は意気揚々と隣の職員室のドアを開けて、


ΩΩΩ≪来いよ?デカい口を叩いて今さら逃げられると思うな…… たとえ三対一でもな?


| ̄ 旦  ̄|≪逃げるわけねえだろ!


 聖クリ四天王とモアイは職員室に入った……直後!


 ガチン! ガチン! ガチン!


 3つの音がすると、ガラララ~とドアが開き、


| ̄ 旦  ̄|≪勝ちました


「よし、これで全カードが決まったな」


 第三試合 5分一本勝負 プロアマ対抗戦

 神鳥シノブ

 vs

 鬼ヶ原真澄美



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