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119話 黒河内の回想⓫ 聖クリスチーヌ女子学園 開校式(2)

 

 10時になり、


≪これより、聖クリスチーヌ女子学園の開校式を始めます≫


 え?


 下を向いていたワタシは聞き覚えのある声に壇上へ目を凝らすと!

 バケモノのシャーロット!?

 直美の義理の母のシャーロットが壇上に!?

 どういうこと!?


≪ワタシは聖クリスチーヌ女子学園の教頭のシャーロットです。 一つだけ注意点があります。 VIPもお越しになって頂いている開校式中は私語厳禁です≫


 すると、シャーロットがセットされたマイクで話す壇上に…… 

 アレは東京中学生四天王の三人か?

 東京中学生四天王の三人がドーグ(ナイフ)を持ちながら壇上への階段を上がり、愚かにもシャーロットにケンカを吹っかけようとする後ろ姿が見える……


四Ω≪クソ教頭!! なに仕切ってんだ!! ブス外人!!

天Ω≪ババアの言う事なんて誰も聞かねえですことよ!

王Ω≪マイク貸せババア! 今から東京中学生四天王の時代の幕開けだ!


≪ほう…… 幕を閉めなさい……≪●≫≪●≫# ≫


 急に壇上の幕が閉まる。


 静寂の中……


ΩΩ≪ざわざわ……

ΩΩ≪なにが起こるんだ?


 1分後……


 幕が開くと壇上には……


 東京中学生四天王の三人は布袋を頭部に被せられ首には紐を縛られテルテル坊主の様にパイプ椅子に座っている姿があった。

 その布袋の頭部は前方に力なく項垂うなだれている……

 よく見ると、布袋には血がにじんでいる……

 さらによく見ると、両手を椅子の後ろで縛られているようだ……


≪この三名の生徒は自主的に私語厳禁になられました。 みなさまもお気をつけください≫


ΩΩ≪やらせ?

ΩΩ≪でも、あのワルで名をはせる東京中学生四天王があんな役するか?

ΩΩ≪真ん中のヤツ、よく見ると足が変な形に折れてねえ? ピクリとも動かねえぞ? もう死んでんじゃねえか?


 シャーロットは、まだ喋ってる生徒の方を、


 ニチャ~~


 シャーロットの笑みで、全新入生は静かになった。


≪では、当校の校長の聖女クリスチーヌよりご挨拶です≫



 金髪ベリーショートの白のローブを着たチビ女に、シャーロットはマイクの場所を譲った。


 ぷぷぷ


 シャーロットの喋ってたマイクの高さに全然届かねえから、足場の台を教員が置きやがった。 校長は足場に乗り、


(*'▽')≪ワタクシが校長のクリスチーヌです。 新入生の皆さん、これからの時代を歩む皆さんにとって、当校での3年間の学びや経験は大きな意味を持つと言えるでしょう。 当校は一切の入学試験が無いという画期的システムを導入しました。 それはすなわち当校に入学した誰にでも難関国立大学に合格の可能性もあり、総理大臣になれる可能性も与えられているという事であります。 どうか自分自身の意思と努力で、学業にまい進して難関国立大学を目指して下さるように心から願っております 



 シ――――――――――――――ン


Ω≪ぷっ

Ω≪ぷぷっ

Ω.。o○総理大臣って……世襲しかなれねえんだろ? あとコネか? よく知らねえけど


≪はい、校長先生ありがとうございました。 次は阿部あべ元総理大臣にお越しいただいています≫


ΩΩΩΩ≪ざわざわ


 誰でも知ってるジジイがマイクの所に来た……


【新入生のみなさま…… 初めまして阿部です。 クリスチーヌ校長のお母さまマリア様と私は交友がありまして、そのご縁からクリスチーヌ校長から、今回の開校式にお呼びいただきました。 先程のクリスチーヌ校長のお話に、新入生の中から失笑も聞こえましたが、私は少なからず感銘をうけております。 我が国日本は素晴らしい国です。 誰にも選挙に投票する権利があり、選挙に立候補する権利がございます。 私も幼少のころから勉強が嫌いで】



 長い話が続く……



【という訳でありますから、卒業生の方の誰かが立派になれて選挙に立候補した際には、マリア様への恩もありますし、私の眼の黒いうちは応援したいと思います。 あ? 政治家になるには、過去にヤンチャはいいですけど前科があってはいけませんよ? では皆様、充実した学園生活をお送りください】


 阿部は話し終わった後、校長のクリスチーヌに頭を下げてボデイガードの様な複数人を連れて体育館を後にした……


≪阿部元総理大臣ありがとうございました。 では最後に新入生代表の挨拶がございます≫


 一体どんなヤツが、新入生代表?

 もしかして…‥


≪新入生、横山直美さん、どうぞ≫


 三つ編み眼鏡の……

 

「横山直美です…… 新入生のみなさんよろしくお願いします……」


 久しぶりの直美を見てから、自分自身の胸の鼓動が分かる……

 ワタシがこの学校に来たのも運命だ……

 直美を、この学校のワル共から守ってやる。

 これから先の三年間、直美と学園生活を送れると思うと……


 すごくときめく


 

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