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118話 黒河内の回想➓ 聖クリスチーヌ女子学園 開校式(1)


 4月7日朝


 五反田の黒河内のアパートでは……


 ワタシはレザースーツを着てガッツリ化粧濃いめをきめた後に立ち上がり、やや重たい鉄のハイヒールの足で、


 ビュ――ン!!


 蹴りを最終確認。


「こりゃ、鉄のハンマー遜色ねえな? いやツマサキ細いからツルハシか? ワニ皮のレザースーツは間に合わなかったけど、コレ(鉄のハイヒール)ありゃ聖クリは余裕だな?」


 最後に頭に赤リボン結んで願書を持ってアパートを出た。







 聖クリスチーヌ女子学園




 9時50分。


 校門を越えた所には入学しに来た、全国から集まった選りすぐりのワルの女達がたくさんいる。


ΩΩΩ≪こらあ! 大阪の女暴走族『魔亜冥土マーメイド』を舐めんなや! こらあ!!


ΩΩΩ≪聖クリ仕切るのは福岡の女愚連隊『悔跡理血恵ベアトリーチェ』じゃあ!!


 10時から体育館で行なわれる『開校式』の前に、それぞれのヤンキー間では、すでに小競り合いが始まっていた。


 それを、学園が雇ったALSOK(民間警備会社)越しに眺めるクリスチーヌ校長とシャーロット教頭と他の教員達の姿が、


「シャーロット~想像以上にヤバいのばっかなんですけど~~(;゜Д゜)」


≪元気があってよろしいではありませんか?≫


 シャーロットは拡声器を持ち、


≪新入生のみなさん、開校式は体育館で10時からですよ? 遅れた者は即退学ですからね? 体育館の入り口で手続きを済ませて早く入りなさい≫


 シャーロットは拡声器を隣の教員に渡し、


≪これはもういりません、片付けておいてください≫

「はい」


 シャーロットは小柄なクリスチーヌを見下ろし、


≪では、ここはALSOKに任せて、ワタシ達教員は体育館の中に入っておきましょう≫


「うん(;´Д`)」


 教員達は体育館へ……

 

 新入生達も体育館に入りだす。


 すぐに……

 校門近くのヤンキー達が、


ΩΩ≪おい! 校門から来るアレは!!

ΩΩ≪小岩の鬼ヶ原美鈴!? 大物じゃねえか!

ΩΩ≪東京中学生四天王の一人が入学かよ!


 金属バットを持った身長185cm110kg、たらこ唇のソバージュ髪のエラの張った鬼ヶ原三姉妹の長女『鬼ヶ原美鈴』入学。

 鬼ヶ原美鈴は無数のヤンキーを見た後にニヤけて……


「日本中からワルが集まる聖クリは私が仕切る、行くぞ」


 鬼ヶ原美鈴は入学させた子分10人を引き連れて体育館に歩む……



 直後!

 入学ヤンキーの1人が腰を抜かして校門を指差した!


Ω☞≪ひいいい~~! アレは!!

ΩΩ≪東京中学生四天王の三人! て事は東京中学生四天王が聖クリに集結!?

ΩΩ≪三人ともネンショ―から出ていたのか!?

ΩΩ≪三人一緒? 対立してたのにネンショーの中で仲良くなったのか?

ΩΩ≪やべえ… あの三人が組めば誰も勝てねえよ…… 


 体育館へ歩む……

 東京中学生四天王の三人(後の聖クリ四天王の三人)の後ろ姿が、


四Ω≪大阪の『魔亜冥土マーメイド』まで入学してんじゃねえか? 

天Ω≪みんなワタシ達3人にビビってますことよ?

王Ω≪どうやらネンショ―の中で仲良くなった事がビッグサプライズだったようだな? 私達3人が聖クリを支配するのに3日ってとこだな?


 東京中学四天王は体育館に歩む。


 

 直後!


 校門を二人乗りのハーレーダビッドソンの大型バイクが越える!


ΩΩ≪誰だよ…アレ? どうみても30歳くらいだろ?

ΩΩ≪二人とも鬼の様な顔してるぜ…… しかもでっけえ……

ΩΩ≪一目でヤバさの次元が違うのが分かる…… 一切、関わらない方が良いな……


 ハーレーに乗る鬼頭姉妹は、体育館に一直線。

 運転する鬼頭妹は後ろの姉に、


鬼頭妹「ねえちゃん? ワタシら横山直美の学園内ボデイーガードのための仕込み学生とはいえ、学園生活三年間はダルいな?」


鬼頭姉「スキンヘッドのおかげでドラッグのクリエイターと一緒に東京連合に入れたんだから文句言うな。 横山直美に危害を加えてくる人間がいたらオモチャにして遊べばいいだろ?」


 鬼頭姉妹は体育館へ。



 そして……


 校門に黒河内の赤いリボンが見えた。


 黒のレザースーツに黒の長い髪、鉄のハイヒール。

 右手にはA4の願書がある。


ΩΩ≪赤リボン?

ΩΩ≪マジ?

ΩΩ≪入学…辞めようかな…



 黒河内は体育館へ歩む…‥

 それを見た前方の鬼ヶ原美鈴は、金属バットは握り締めながら、


「黒河内がまさか学校にくるとは……くっ」


 東京中学生四天王の三人は、


四Ω≪まじかよ…… がっかり過ぎる……

天Ω≪東京中学生四天王が、ずっと接触を避けてたきた黒河内が入学ですこと?

王Ω≪計算が狂ったな…… 聖クリ支配は簡単じゃねえぞ……



 ワタシは体育館へ歩き、受付するために並ぼうとしたけど、前が勝手にどいてくれたから受付にすぐに到着した。

 机には名簿表がある。

 受付する男の教員が、


≪名前は?≫


「黒河内真由美」


≪く…くろ……黒河内あった。 願書を出して中に入って≫


 願書を渡し体育館の中へ……


 壇上へ向かい、たくさんのイスが並んでいた。 適当に後ろの方のイスに座った。 ムワ~~っと、すでに体育館の中はタバコの煙が充満してる。 


 ワタシもタバコ(アメリカンスピリット)に火をつける。




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