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生徒会長登場

 最近加納は固定の友達が出来ており、男女問わず仲良くしている。特に陽キャ達のグループの中心になっているのは流石としか言い様がない。一方僕は学校にいる時、相変わらずボッチでありプラスよく寝ている。会社では土日にテレビの撮影があるので、調整しているとはいえ予定がずれていき、平日の仕事量は普段の+α多いと言える。だから意外にも今の学校での生活はオアシスと言えなくもない。


「松尾の奴またヘドロの様に項垂れているよ」

「普段何しているのかしら、キモッ」


 オアシスは流石に言い過ぎかもしれない……。そして加納とは昼休みの隙間時間に大体3日に1回のペースで例の場所で会う様にしている。

 そして今日の昼休み彼女と会う予定じゃなかったので、少しぶりに外で一人昼ご飯を食べる。弁当はいつも妹の夕が作ってくれている。ふうとため息を吐きながらくつろいでいると、


「何だ。ここにいたんだっ」

「え!? か、加納!?」


 僕は驚いた。今日は会う予定じゃなかったのに!?


「よっこいしょっ」

「な、何でここにいるんだ?」

「え? それは、そのーっ……偶々よっ!」

「ここに来てクラスの友達は大丈夫なのか?」

「うん。周りも慣れたみたいでそこまで目線は追われなくなったわ」

「そ、そうか……」

「ここで食べているんだ」

「まぁ、偶にな」

「良い場所じゃないっ」

「まぁ、一人でいるには風も気持ち良いし良い感じだな」

「私も偶にここに来ようかな~っ」

「ここは一人で落ち着きたい時の場所だから駄目だ」

「え!? けち臭いわねーっ! 良いじゃん別に。ここは貴方の所有地なの?」

「……違うが」

「じゃあ私が別に来ても大丈夫ね!」

「……」

「それより最近テレビによく出てるけど大丈夫なの?」

「? どういう意味だ?」

「学校でも項垂れているし疲れてないの?」

「まぁ、疲れてはいる……」

「無理はやめてね」

「なんで君にそんなこと言われなきゃ駄目なんだ?」

「そりゃあ心配しているからよ」

「なんで?」

「なんでって、そりゃあ友達だからよ」

「! 友達……」

「そう友達っ」


 友達なんて人から言われたのいつ振りだろうか。


「……分かった。気をつけるよ」


 僕はふっと笑いながら言ったら、彼女もにししと笑っていた。ある日の昼休みのことである。学内放送が流れた。


『2-7の松尾君。至急生徒会室に来なさい』


 僕のクラスの生徒達は(勿論加納も)ザワついた。


「松尾が!?」

「なんだろうか?」

「あいつ、何かやらかしたのか?」


 そして僕は急いで生徒会室に向かった。


「失礼します……」

「あぁ、松尾君じゃないか」

「あれ? 他の生徒はいないのか?」

「私、一人よ!」

「そうか……」


 そして僕は生徒会室の誰かの役員の席にどしっと座った。


「で、放送してまで何の用だ片岡」


 片岡奈央美。高校二年生にして生徒会長の座に着いている。容姿端麗、成績優秀と理想の生徒像を地で行く彼女は生徒の憧れである。そして片岡広告の社長令嬢である。そんな彼女は……、


「最近私に会ってくれないじゃん」

「おい、その為にわざわざ生徒会に呼んだのか!?」

「駄目?」

「駄目だろ! 僕が呼ばれてクラスの皆が驚いていたぞ!! 彼等にばれたらどうするんだ!?」

「大丈夫だって。こんなに変装してたら普通はばれないよ」


 彼女は僕の正体を知っている。なぜ知っているかというと会社同士の繋がりこそないが、社交界の時に紹介で子供の頃から知っている。そして彼女が入学式の名簿録を見て僕に気付いたそうだ。


「最近テレビ見てるとさーっ。なかなか忙しそうだから、学校でないと会えないと思って」

「お前とは学校と社交界以外で会ったことないんだが」

「家に行かせてくれないじゃん!」

「そりゃあそうだろ……」

「何で!? いつもこんなにアプローチしているのに!?」

「家に来てどうするんだよ!?」

「そりゃあ男女の相容れない関係よ♪」


 会社の関係ややこしくなるから辞めて!!


「じゃあ用がないなら帰るから」

「待ってよ。昼休み終わるまで居てよ」

「えーーっ!?」

「テレビ業界の裏話教えてあげるからっ」

「あまり興味ないんだけど……」

「ふーん、あっそ。そっちの会社はどうなの? 収益とか?」

「いや、そんなの言うわけないだろ……」

「うちはやっぱりネットの収益費は良いわっ」

「あー、やっぱりそうなのか?」

「えぇ、テレビの方は落ちている」

「……」


 まぁ、話せる範囲で仕事の話もした。実際こういう話が出来るのは身内と会社関係者を除くと片岡しかいない。


「へぇ、IT関係良いわねーっ」

「まぁ、うちは好調だな」

「あ、そうそう。ところで貴方、相変わらずここではボッチ何でしょ?」

「あぁ、ボッ……チではなくなった」

「え!? 友達出来たの!?」

「……らしい」

「何よ、らしいって!? それより誰!? 私とはなってくれない癖に!! まさか……貴方好みの女子なの!?」

「お、お前には関係ない」

「はぁ、何よそれ!? 女子なの!?」

「帰る」

「あっ、ちょっと待ちなさいよ!」


 そのまま僕は生徒会室を出たら彼女も出てきて廊下越しに、


「私は諦めないんだからーー!!!」


 僕は走って逃げた。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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