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誕生日がある意味風物詩

主人公の姉が誕生日ですが

あまり長く書いていません。

多分もう13歳なのでそろそろ

落ち着いて欲しいけど

難しい気もします。

ペリドットの月が始まってからそれなりの日にちが経っているが、パトリシア姉様の誕生日祝いがあった。パトリシア姉様はなかなか宿題と課題が進まなかったみたいだけど、誕生日祝いが近くなると何故か凄い勢いで宿題を消化し始めていた。よく夏休みの終わりに近付くと、慌てて宿題をし始める学生を彷彿とさせる雰囲気だ。多分だけど、パトリシア姉様は誕生日がなかったらぎりぎりまで宿題しないかもしれないから、誕生日がペリドットの月で良かったのかもしれない。私もパトリシア姉様に合わせる訳ではないが、観察日記以外の課題は全て終わらせている。ペリドットの月の5日には終わったから、思いの外早く終わらせる事が出来た気がする。宿題とか課題は量があるだけで、そんなに難しいものではないのでパトリシア姉様のと違って早く終わったのかもしれないが、次の長期休暇の時はパトリシア姉様も慌てないようにして欲しい。いや、パトリシア姉様に合わせなければいけない訳ではないから、ちょっと違うんだけど。宿題とか課題を手伝わなくても出来るようにはなって欲しいかな、妹に手伝わせる時点でおかしいと思う。姉より優れた妹など存在しない、とかは言わないだろうけど、ちゃんと学ぶことは学んで欲しい。



ペリドットの月はもう半分くらいが過ぎているが、ティシュヴァンフォーレにはお盆休みの概念はない。ただ、この季節は王国騎士団も帰省しやすいようにスケジュールを組んであるらしく、フェリクス兄様が久しぶりにまとまった休みを取って数日間屋敷に帰って来ることになった。その時にようやくと言うか、やっとと言うか、フェリクス兄様の婚約者の人とお母様以外の家族が初めて顔を合わせる事になったのだが、そう言えば話は聞いてたけど、確かにまだ会ったことはなかったな。フェリクス兄様は、ルツヘルムで時々会っていたらしいけど、どんな人なのかな?お母様は家柄も性格も問題はないとは言っていたけど、会わないと判らない事もあるよね。私も婚約者の女性がどんな人なのかは楽しみにしているからだ。



「初めまして、デルフィーナと申します。フェリクス様の婚約者として、末永くよろしく申し上げます。」



タールベルク家にやってきて挨拶をしてくれたデルフィーナさんは、スラリとした手足を使って優雅な所作でカーテシーが出来る人だった。ペールピンクの淡い髪の色に、翡翠の色をした瞳で、ペールピンクの長い髪は緩くウェーブがかかったものを綺麗にまとめあげていて、ドレスも夏に合わせて涼しげな青紫色をしている。目はたれ目気味で、おっとりとした雰囲気をした女性だと思う。デルフィーナさんの挨拶の後は、私たちも軽く挨拶を交わして、フェリクス兄様と普段どんな事を話しているのかを聞いたり、フェリクス兄様自身の話をしたり、結構盛り上がった。デルフィーナさんは聞き上手みたいで、相づちも上手いから、フェリクス兄様を立ててくれる奥さんになるだろう、みたいな話をお母様がしていたが、本人は言われると恥ずかしいのか、めっちゃ照れていた。美人系の人だが、話をしてみると外見は美人で性格は可愛い系の人なんだと言う事が判った。そんなデルフィーナさんを見て、フェリクス兄様が凄く嬉しそうな顔をしていたので、二人の仲はかなり良いんだな、と思って私もお母様と一緒に二人の雰囲気が良くて良かった、と笑顔になるくらいには、ちゃんと二人を祝福しようと思う。現在は婚約者ではあるが、来年の春には式を挙げるつもりだそうな。もちろん、デルフィーナさんが嫁いでくるので式はアムルーシュで行うのだけれどね。デルフィーナさんはマノルニフェウス伯爵家の次女らしいが、伯爵家とはお母様が古い付き合いらしくて、伯爵夫人とは若い頃からの友人同士なので話も進めやすかったとの事だった。そのうち、私やパトリシア姉様もマノルニフェウス伯爵家の人とも挨拶したりするのかな、ちゃんとマナーの勉強をまたしておこう。



デルフィーナさんの挨拶とちょっとした歓談が一区切りついた後は、ちょうど午後の二時くらいだったので、タールベルク公爵家料理長特製のショートケーキをおやつにして、早めのティータイムになった。デルフィーナさんはこんな美味しいケーキは初めて食べました、と喜んでいたので、やはりショートケーキは異世界でも鉄板なのかな?とは思ったけど、お母様もパトリシア姉様もこのケーキはお気に入りだから、それで出したのもあるんだろうなあ…。ちなみに、フェリクス兄様とお父様はチーズケーキを食べている。ショートケーキが食べられない訳ではないらしいが、チーズケーキの方が好きだと言っているので、甘過ぎるのはちょっと敬遠しがちなのだろう。私は前世でも現世でもショートケーキは普通に好物なので美味しく頂いている。チーズケーキも美味しいけどね、まだ子供なので、もう少し大きくなったらもっと食べられるようになるのだろうとは思うけどね。季節的にはそろそろ夏の果物が食事に出ても良いと思うけど、なかなか出てこないな。後で調べておこうかな。



調べる前にヘラルダやソーニャに聞いてからでも遅くない事に気付いたので聞いてみたら、今の季節はネクターやピアーが旬だとの事だった。多分、ネクターって桃の一種だから似たようなものだろう。ピアーは梨だね、そうか、ペリドットの月は8月にあたるからおかしくはないのか。是非とも今夜の夕食あたりにでも出せないかと聞いたら、夕食前の仕入れで幾つか手に入るそうなので、定期的に食べられるようにもっと仕入れるように料理長に言っておいてもらおう。果物を使ったケーキやお菓子も良いけど、新鮮な果物も食べたいものなんだよ。アムルーシュは農業が盛んだから果物は手に入りやすくてありがたい、フォルトニア様に改めて感謝だ。近いうちにルツヘルムかトラウィスアードにある教会にショコラーデを供えないといけないし、洋菓子店にお母様に連れて行ってもらおう。夏休みが終わるまでに行けると良いなあ…。これはルツヘルムに何か用事を作らなくては買いに行けないだろうから、考えておこう。


簡単な人物紹介


デルフィーナ

主人公の兄であるフェリクスの

婚約者で、マノルニフェウス伯爵家の三女。

ペールピンクの淡い髪の色と翡翠の

色をした瞳をしており、おっとりとした

雰囲気があるのだが、実際におっとり

している。大人しくて聞き上手なので

パトリシアとも相性が良いかもしれない。

(ミレーナ談)

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