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伝説の杖を手に入れた(ツッコミ求む)

タイトルは本当はひらがなとかでも

良かったんですけど普通に漢字も

混ぜました。

でんせつのつえをてにいれた

(○○してでもうばいとる)

とかには流石に出来ませんでした。

主人公幼女だからね、仕方ないね。

それにしても、おばあ様のお屋敷で食べたショートケーキは最高に美味しかった。レシピについては、ハインリッヒがうちの料理長に託したのでそのうち我が家でも食べられるだろう。

るんるん気分で帰宅した私は、夕食までの時間にまだ余裕があるので、自室で早速おばあ様からもらった入学祝いを開封する事にした。

細長い箱に入っていたのは小振りの杖だった。ティシュヴァンフォーレでは、魔法を使う者は攻撃魔法だろうと補助魔法だろうと回復魔法だろうと皆全員杖を装備している。素質がある者は親のお古を譲り受ける事もあるので、この杖もおばあ様のお古なのかも。杖には上部分に美しい翡翠の色をした宝石が嵌め込まれていた。宝石を中心にその回りは花の形になるようにデザインされている様だ。何だろう、この花の形どこかで見たような気がする。

杖を確認していると、おばあ様から受け取った箱に手紙も同封されていたので、ヘラルダが見つけて手渡してくれた。



「お嬢様、エレオノーラ様からのお手紙がございますよ。」


「ありがとう、ヘラルダ。」


「まあ、とても素敵な杖でございますね。」



ヘラルダが杖を誉めてくれた。それに追従するようにハインリッヒが杖に使われている宝石が何かを教えてくれた。使われている宝石はエメラルド、魔力を通しやすい宝石の一つで悪しきものから所持者を守るともされていると言う。魔法を使う者にとっては重宝されている宝石だ。なるほど、これならおばあ様が愛用していたのも頷ける。同封されていた手紙を開封してこの杖について何か書かれているかな、と読み始めると、杖に関して想像を越えたとんでもない事が記されていた。



『愛しのミレーナへ。杖は気に入ってくれましたか?実はこの杖には、色々な逸話があるのですよ。何でも、伝説の賢者様が神様から授けられた杖だと言い伝えられているそうなのです。神より授かりし杖、ケリュケイオン、またはカドゥケウスと呼ばれるものを賢者様が自分の手に馴染むように多少の改造はされているそうです。杖自体はアウグスト、貴女のお祖父様が友人の魔法使いから譲り受けたものだそうですが、その友人が賢者様本人か、または賢者様の友人かもしれませんね。私やお祖父様では使う事が出来なかったけれど、ミレーナなら使いこなせると信じて託します。もし、杖について詳しく知りたいのであればレトナーク王国を訪ねると良いでしょう。今は行けなくても大きくなった貴女なら行くことが出来るでしょう、未来の自分への宿題ですね。それでは体には気を付けてまた元気な姿を見せて頂戴ね、ルツヘルムから応援しています。貴女の祖母エレオノーラより。』



との内容だった。いやちょっと待って欲しい、こんなとんでもない伝説の杖をもらってもどうすれば良いのか判らないよ!?

そのまま使えば良いかもしれないけど、そんな神がかった貴重なアーティファクトみたいな代物を、貴族の幼女が手にしても大丈夫なの?これはまた夢でフォルトニア様が解説してくれるパターンだな。まあ、でも折角もらったものだから、タンスの肥やしにするのは勿体ないので使わせてもらおう。もしかしたら、本物じゃなくてレプリカかもしれないし。しかし、地球の神様が遣わした伝説の武器と同じ名前とか、賢者様ってやっぱり転生者かもしれないなあ。

多分だけど今夜また夢でフォルトニア様に会えるような予感がしたするので、その時に伝説の賢者様について聞いてみよう。これだけ名前がやたらと出てきているのだし、きっとそろそろ教えてくれるはずだ。そう信じて、今日もしっかりとお風呂を済ませた私は何時ものようにふかふかの布団に潜り込む。私の寝室にある布団は毎日使うがいつもふかふかだ。メイドさんの努力の賜物なんだろうな、と感謝しながら眠りにつくとやはり予想通り夢の中へと思考がシフトする。夢では大体真っ白な空間で、床や天井がどこだか判らないふわふわとした場所だ。今夜も夢でフォルトニア様が私の前で微笑んでいるが、心なしか困った顔をしている様にも見える。あれ、もしかしておばあ様からの贈り物について気にしているのかな。暫く待っていると、フォルトニア様がちゃんとあの杖に関する事を詳しく説明してくれた。もちろん、かなり長い話になるのは予想しているので長期戦を覚悟の上である。


簡単な人物紹介


エレオノーラ

主人公ミレーナの祖母で

ユスティーネの母親。レオハルト国王の

乳母を勤めた人でもある。国王が

幼い頃から身の回りの事を親身になって

世話をした人で文字や文章を書いたり

手紙を書くときに添削してくれていた

と言う家庭教師的な事もしていたので

お世話になった部分が多過ぎて

未だに頭が上がらない関係である。

ちなみに、主人公の手紙も添削しているが

幼いながらに文字を書くのは得意なので

割とダメ出しは少ない。贔屓にしている

訳ではないのがミレーナの頭の良さを

表しているかもしれない。

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