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さあよく考えてみよう、地獄とは(哲学)

サブタイトルにもあるように

確かここって地獄なんだよね?

と首をかしげる感じに名前とはだいぶ

かけ離れた感じになっております。


長藤さんにこちらです、と案内され

最新技術を使ったVR装置を体験する為に

診察台のようなリクライニングチェアに座ると

腰痛防止の為か腰の辺りにクッションが

置いてあった。長藤さんが首にも

クッション要りますか?と言ってくれたので

ありがたく使わせてもらう。


「ありがとうございます…。」


『このような椅子だと首と腰が痛くなりますからね。』


地獄ってこんなに優しい場所だっただろうか?と

かなり不思議に思って、こういう事はよくあるのかと

聞いてみると長藤さんが独自にしている事らしい。

この担当さんきっと部署でモテるんだろうなーと

しみじみ思ってしまった。女性が放っておかないぞ

この親切イケメンめ。僕?女友達はいるけど

彼女は未だに出来ません。いい雰囲気にはなっても

付き合わないかって言ったら『ないわー』と

言われるので友達から未だに進まない、27才、独身。

あ、優しさに沁みる以前に涙が…。



『友井さん、友井さん、聞いてますか?』



いけない、親切イケメンの長藤さんの声を

遮断してしまっていた。どうやら頭に

ヘルメットのような装置をかぶるらしく

気分が悪くなったらちゃんと言って下さいね、

と何度か年押しをされた。

何でも、この最新VRはMRIみたいな感覚に似ている

らしく、途中で酔ってしまう人もいるそうだ。

判りやすい例えだ。三半規管が弱い人が

3D画面でうっかり酔ってしまい、

アトラクションやら映画を途中で楽しめなくなった

話を聞いたことがあるのでそれに似ているのだろう。

説明を聞いてからあれこれと思案しているうちに

準備が終わったらしく、いよいよVRを使って

異世界体験が始まる。とは言っても地獄でVR体験

なんてものも既に異世界みたいなものだ。

あくまでも疑似体験なので実際に行ってみたら

多少勝手は違うかもしれないが。

長藤さんがVR装置から伸びたコードの繋がった

コンソールらしきものの前に座る気配がすると、

電子音と共に手足の感覚や視界が、突然さっきまで

いた部屋から真っ暗な場所へと切り替わると

回りに多分プログラム言語らしき英数字が浮かんでは消えて行く。暫く文字を眺めていると音声案内が脳内に聞こえてきた。



『verticalexperienceプログラム、準備行程を95%クリア、残り4、3、2、1…。』


『準備行程を全てクリア、間もなくverticalexperienceプログラムを開始します。』



字幕と同時に人工音声による案内が始まった。

テレビで聞いたような女性アナウンサーの声を

機械的に出しているような感じだった。

やっぱり今いるのは地獄ではなくSFであるような

近未来の世界ではないだろうかと思いたくなるくらいには文明が進んでいる気がする。そう思うと現実ではないんだな、と納得してしまった。



『verticalexperienceプログラム開始まで、4、3、2…。』



再びカウントが始まる。字幕の文字がゼロになると

真っ暗な世界が上下左右全てが自然の色へと変わる。

目下には海だろうか湖だろうか、広大な青色と

その青色に沿う形で美しい新緑が続いていた。

VRとは言えまるで本当に空に浮かんでいるように感じる。

初めて体感する異世界の光景に驚いていると

すぐ横を大きな翼を持つ鳥が通り過ぎて行った。

大きな鳥はここに人がいる事は判らないようで、

いや、これは疑似体験なのだから実際に

この場所にいる訳ではなかった。ぼーっとそれを

眺めていると、さっき聞こえた人工音声が

どうやってこのプログラムを体験するのかを

説明してくれた。鳥と同じように空を飛べるのは楽しいが、

飛ぶと言うより泳いでいるような感覚だ。

暫く辺りを散策していると今見ている光景は

まだ未開の土地らしく、外国で言うならば自然溢れる

無人島のようだ。テレビで紹介される世界遺産を彷彿とさせた。なかなか現世では体験できない手付かずの自然を

疑似体験ではあるが暫くは楽しもうと幾つかの世界を

見て回ることにした。しかし、改めて思ったが

ホントにここって地獄なんだろうか?



やっぱり改行が難しいです、

たぶん台詞の前後とか以外に改行を

いれなきゃ済む話なんですが

小説をスマホやパソコンで書くときに

そういう癖がついちゃったので

なかなか直らないもんですよ。

サブタイのは、○○とは(哲学)ってのを

そのまま使いました。(混乱)でも良かったですが。

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