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プロローグはここまでだぜと作者は言った

 5歳になったおれは色々と精力的に活動した。

 精力っていってもエロい方向じゃないぜ!


 せっかくの異世界貴族でのやり直し、堪能するしかないだろう。

 新しくもらった体のスペックもかなり高くて、なにやってもすぐ身についていくのも原動力だ。


 まず初めにやり始めたのは、剣術だった。

 上の兄貴が毎日中庭で剣の素振りをするのを眺めていたら、やってみないかと誘われたのが始まりだ。


 正直嫌だった。

 体を動かすなんて負けた気になるじゃん?

 運動とかしたら負けじゃん?


 でも、兄貴のこの言葉を聞いてちょっとやるかと思った。


「カルロス、剣士はモテるぞ!」


 ハイ、単純だよね!

 でもそれがおれじゃん?


 兄貴の言ったことがスーッと胸の中に落ち着く。


 アニメやラノベの主人公って剣士多いよね?

 多いってことは、かっこいいってことでしょ?

 あと剣士プラスなにかとかかっこいいよね?

 魔法剣士響きからしてモテますよね!


 その日から第二の師匠は兄貴になった。

 第一の師匠はモーガンではない!

 あれは先生である

 もちろんおれが最も尊敬する人間は親父だろう!

 ハーレム侯爵の異名を持つ我が父こそおれの師匠だ。


 そういえばおれたちに新しい家族ができる。

 ミモザさん17歳。

 蛇人族の緑色の長い髪と紫の目をもった、美少女だ。

 親父の新しい奥さんだ。

 妊娠しているのでおれたちにあたらしい家族も生まれるね。


 紫の眼で睨まれると、なんかいろいろ堅くなる。

 え、あれじゃないよ?

 体全般だよ?

 まだ5歳だからおれわからなーい。


 話を戻そう。

 剣を教えてもらって少しするとおれは筋が良かったらしい、すぐに剣技を使えるようになって兄貴が驚いていた。

 剣技とは簡単に言うと魔法の剣バージョンだ。

 体の中にあるマナを練る。

 忍者漫画とかでよくある丹田にチャクラを貯める、そんな感じである。

 それを剣に纏わせて何度か型を練習すると剣技が使えるようになる。


 次に興味を持ったのは馬術だった。

 馬に乗って颯爽と走る。

 覚えるべきスキルだった。

 なぜならば、この世界には車がないのだから!


 旅する時に歩きなんて絶対いやだ。

 だから覚えるんだ!


 楽したいは人間が何かを覚えるのに一番の原動力だよね?


 馬術は意外な人物から教わることになる。

 魔法の先生モーガンだ。

 モーガンは昔冒険者をやっていたことがあり、馬術も習ったそうだ。


 決して、モーガンが、


「馬や竜に乗ってるだけで女にはモテる、なんたって金持ちの印みたいなものだしな。

 まさに俺らは竜に乗っかって、俺は女に乗られるだな!」


 と、下世話に言われたのが一番の原動力ではない! 断じてない!


 この頃には魔法の授業より、馬術やほかのことを教わることのほうが多かった。


 そして数年がたち、おれ9歳。

 誕生日の一週間前に親父に呼び出された。

 すぐに帝都に行くから準備をしなさいとおれに伝えると。

 おれは喜んで親父についていった。

 本来であれば往復2週間程度かかる王都への訪問はすごく嫌だったが、この時だけは違ったのだ。


 それから数日はわくわくしてろくに眠ることができなかった。

 道中いろいろな人に迷惑をかけたがしかたのないことだろう!


 さて、帝都に着いた。

 帝都は城壁に囲まれていて、ハーマインの5倍は大きかった。

 さすがに皇帝のいるところだな。

 この国はサウス帝国、サウス大陸最大の国だ。

 おれたちのハーマインはこの国の北側にあるかなり大きな領地だった。

 中央に巨大な城が見える。

 あそこに皇帝がいるのだが、今回はおれは関係ない。

 何度か行っているのだが、正直肩がこるんだよな・・・


 そして、今回のメインのイベントが起こる。

 ついにおれの時代が始まる!


 おれは父に連れられて奴隷商館まで来ていたのだった。


 この国の貴族は10歳になると自分専属のメイドや執事を奴隷商館から買うそんなしきたりがあった。

 幼いころから人の上に立つ心意気を教えるという名目だ。

 二人の兄も専属のメイドがいるのだが、それをうらやましく思っていたおれは今日この日をどれだけ待ち望んだか!!

 親父にも専属のメイドはいて、それはおれが魔法を使うのを発見したメイドさんだったのだ。

 道中の会話で教えてくれた親父。

 そして、親父は絶対に好みの子を選べ、時間がかかってもいい、お前の一生の宝になると言っていた。

 そういえば、あのメイドに頭が上がらない親父の姿を何度か見たことがある。

 もし、おれが予想することが正しい場合、それは俺にとって重要な選択になる!


 商館に着くと、店から身なりのいい背の高い30代前半の男がおれたちを迎えてくれた。

 おれと親父はその男についていくと、応接室に通された。

 ソファに座ると男は恭しく礼をして、


「当館の支配人ルーカスにございます。

 この度はどうぞよろしくお願いします」


 といい、自分の名前を言ったのだった。


 父は頼むとルーカスに言うと、商館をあとにした。


 父が出ていくと、ルーカスはこちらに笑顔を向けると、

 

「さぁ、カルロス様行きましょうか!

 当館では貴族の方に満足していただけるように教育した奴隷がたくさんおります。

 きっとお気に召しますでしょう!」


「よろしくお願いします」


 おれがそういうとルーカスは立ち上がり、


「こちらへ」


 と言いながら、隣の部屋に入っていったのだった。


 おれも続くとそこには白い服を着せられた、5歳ぐらいから15歳ぐらいまでの様々な種類の少女たちがいた。

 同い年の女性など妹ぐらいしか見ていないおれには、それはそれはテンションの上がる光景だった。


「さぁ、順番に説明いたしましょうか?

 それとも、一目で気に入った娘などいますでしょうか?

 お好みを言っていただければ該当の娘をご紹介いたしますが?」


 ルーカスは少女達を眺める俺に耳打ちした。

 この時はまだルーカスはおれのことを7歳の子供が自分専属の友達を買う程度にしか思っていなかったのだろう、おれに対して良いカモが来たぞという感想しかなかったのだろう。

 おれがルーカスに指示を出すまでは、


「ここにいるのが全員か?」


 子供らしさをみじんも感じさせない声をだすおれ。

 おれはこの選択に命をかけていた!

 40歳相当の底力みせたるわ!


 急に雰囲気が変わったのを感じ取ったのか、ルーカスの表情も変わる。


「それはどういう意味でしょうか?」


 少女たちを見回しても、全員がなかなかのレベルの少女たちだった。

 全員がA○Bとかにいても問題ないレベルである。

 しかし、そこには絶世といえるレベルの少女はいなかったのである。


 よく考えてくれ、この世界が異世界であるならば!

 異世界ハーレム物であるならば!

 このレベルの少女で許されることがあるだろうか? いや、ない!


 相手がおれを安く見るのであれば、こちらも相当の対応をしようではないか。


「それならばハーマイン家を、

 いや、僕はあまりにも軽く見られているのですね」


 不機嫌そうな声を出し、挑発するような目でルーカスを見た。


 するとルーカスは驚いた表情と感心した表情を顔に一瞬出すと、すぐにそれをしまいこみ、商人の顔に変わった。


「カルロス様、お試しするようなことをして大変申し訳ございません。

 ここにいる少女ももちろんメイドとしては優秀なのですが、あくまで私どもがご用意する入門レベルの商品でございます。

 本来奴隷とは扱いにくい者も取り扱いますので、初めてお選びになる方にはこのような趣向で対応させていただいております。

 このことに気が付いたのは私の代ではカルロス様が初めてです。

 ちなみに、ミハエル様も同じように気が付かれたとのことですよ」


 あのハーレム侯爵も気が付いたのか、さすがだよお父様!

 そういえばあのメイド、母や義理の母のせいで気が付きにくいのだが、かなりの美人だ。

 それに、魔法に造形が深いばかりか、上の兄の剣の練習相手になることもあった。


「ミハエル様からカルロス様は優秀だと聞いておりましたが、ここまでとは思いませんでした」


 父からも意外な高評価をもらっていたらしい。

 そして、おれはここで間違いを犯さなかった、


「おべっちゃらはいい、ルーカス。

 僕に相応しい相手は用意できるのであろうな?」


 あくまでも挑戦的に。

 商談とは舐められちゃいけないのだ。

 前世の父も言っていた、あいつ掘り出し物とかマジで安い金額で買ってたしな。

 実はここまでの対応もほとんど前世の父のオマージュなのだ。


 そこでルーカスはうれしそうな顔をすると、


「カルロス様それではこちらにどうぞ」


 といい、おれを誘導した。

 一度部屋をでて隣の屋敷に入る。


「こちらが本館でございます」


 本館の中に入ると、そのままルーカスは地下への階段を下りる。

 階段を下りきるとそこには大きな扉があった。


 ルーカスはそのカギを開けると中におれを案内した。


 大きな部屋だ、地下にあるとは思えない。

 部屋には丸いテーブルと二つの椅子が置かれていた。

 高そうなアンティークの家具だ。

 下に引かれたふわふわの絨毯も高いだろう。


 そこには一人の18歳ぐらいの青年がいた。

 彼はルーカスを見ると、


「おかえりなさいませ!

 当主お早いお戻りですね?

 貴族のボンボンのおもちゃ選びは、もう終わったので?」


 と、言ったのだった。

 おれのことが見えていないらしい。

 迂闊な青年だ。

 

 ルーカスは顔色を変えると、


「お客様をご案内しました。

 エリック、あなたはそのことを彼女らに伝えてきてください」


 声に怒りが込められていた。

 エリックはおれの姿を確認すると、顔色真っ青に変えて奥の部屋に駆け込んだ。


 ルーカスはおれに、大変申し訳ございませんと深く礼をしたのだった。

 笑顔で許すおれ、これはなかなかにいい材料を手に入れたと心で笑っていた。


「おもちゃ選びとは?」


 気になることを聞いてみた、答えの予想はしているけどな。


「まことに話しづらいのですが、当館で奴隷をお買い求めになった方の中には、奴隷を使いつぶす方も多くいらっしゃいます。

 考えてもみてください、10歳の子供が自分よりも立場が弱い者を手に入れるということを。

 先日当館に奴隷の返品があったのですが、彼女は壊されていました。

 彼女を育てたのがエリックなのです」


 予想通りの答えだ。

 貴族とは変態の集まりでもある。

 これは異世界でも地球でも過去でも現在でも変わらないのであろう。


 するとエリックが戻ってきた、まだ顔が青ざめている。


「当主準備が整いました」


 それを聞いたルーカスはおれに再度聞いた。


「それではカルロス様ご希望はなにかございますか?

 もしなければ当館のおすすめを順に紹介していきますが?」


 おれは恥も見分もなく自分の希望を伝える。

 引くなよ?

 ここまで地味にシリアスになってたのを台無しにしてごめんなさい。

 先に謝っておきます。


「まず第一に処女であること!

 その二にエッチなことができること!

 以上!!」


 ルーカスはとても驚いた顔をしていた。

 というか、爆笑してしまった。


「あはははは!

 さすがはハーレム候ミハエル様の期待のご子息様ですね!

 先ほどの話を聞いた矢先にこの希望・・・・

 そうですね、エリック彼女をお連れしてください」


 それを聞いたエリックは驚いた顔をして、ドアの奥に戻る。


 そしてすぐに戻ってきた、エリックは一人の少女を俺の前に立たせる。


 神々しいまでに美しい少女だった。

 エメラルドの長い艶めかな髪をポニーテール風に束ねてる。

 年齢はおれより少しだけ上であろう、綺麗な青い目はおれのこと油断なくじーっとみている。

 そして彼女の背中には透明な緑色の羽根が生えていた。

 一目見ておれは彼女に惹かれているのを感じた。



「彼女らは風精霊族の少女リリアナでございます。

 皇帝のご子息にご紹介しようとした、当館一の奴隷でございます」


 当館一も頷けた、というか俺が見てきた中で、一番かもしれない。

 おれはもう答えが決まっていた。


「ルーカス彼女に決める」


 おれの答えがわかっていたのだろう、ルーカスは、


「かしこまりました。

 それでは契約の首輪を彼女につけますのでお待ちください」


 といい、彼女に首輪をつけようとする。

 リリアナはそれを拒絶した。


「嫌です!

 私は妹をこのままにしておけないの!

 お願い、私をほっておいて!!!」


 妹?

 妹がいるのか?


「ルーカスどういうことだ?」


 おれはルーカスに問いかける、彼は首輪をつけようとする手を止めて、


「彼女には妹がいるのです。

 ただ、妹は商品にはできないほど状態がよくなく」


 状態が良くない?


「どういうことだ?」


 ルーカスではなくリリアナが答える。


「病気なのよ!

 もう長くないの!

 私が売られていったら、もう妹には会えない!

 せめて最後まで面倒を見させてよ!」


 ルーカスに確認する。

 ルーカスは首を縦に振った。


「妹のエリーゼは黒色病という病に侵されています。

 来た当初は発症していなかったのですが、すぐに発症し。

 長くとも数年の命と医者は言っています」


 それを聞いておれは思うところがあり、ルーカスに聞いた。


「もし、リリアナとエリーゼの二人を買いたいと言ったらどうする?」


 おれを驚いた顔でみるリリアナ。


「二人分の金額をいただければ可能ですが?」


 試すような目をするルーカス。

 おれの心は決めていた。


「じゃあ二人一緒に買おうじゃないか!」


 おれがそういうとリリアナはさらに驚いた顔をしていた。

 それはそうである。

 普通奴隷それも貴族が買うような奴隷は値段がとても高い。

 一人買うだけでも平民であればかなりの金額になる。


 おれがそういうのを予想していた、ルーカスは、


「ミハエル様からは一人分しかいただいていませんが?」


 予想していた答えを言った。

 そしておれは、


「出世払いではだめか?」


 と、いったのであった。

 にっこりと笑うルーカス。


「エリーゼを連れてきなさい」


 エリーゼはリリアナよりすこし青みが強いエメラルドの髪で顔を隠していた。

 姉と同じ色の瞳は輝きを失い、くすんで暗くなっていた。

 髪も瞳も精気を失っているのは目に見えて明らかだった。

 腕に黒色の斑点が浮いているのが見えた。


「エリーゼ!!」


 エリーゼを連れてくると、リリアナはエリーゼを抱き寄せる。

 リリアナはおれを見ると、


「ありがとう」


 と、嬉しそうに笑ったのであった。

 それ見たみたおれは、ただよかったなと思ったのであった。


 おとなしく首輪をつけられるリリアナとエリーゼ、そしてルーカスはおれに羊皮紙でできた、契約書と羽ペンを渡してきた。


「ここにカルロス様のお名前を書いてください。

 終わったら契約が完了です」


 すらすらと名前を書くおれ、すると彼女たちの首輪におれの名前が刻まれたのだった。

 おれのマナが少し減っているので魔法契約が完了したのだろう。


「契約完了ですな。

 カルロス様今度ともよろしくお願いします」


 ルーカスはとてもいい笑顔でおれを見送った。


 おれは二人の主人になったのだった。


 商館をでると改めておれは二人を見た。


「僕の名前はカルロス・ハーマイン。

 これからよろしく!」


 おれが言うと、リリアナが


「よろしくお願いします。

 エリーゼのこともありがとうございます!」


 にっこりと笑ったのだった。


 そしてエリーゼは、


「・・・・あ、・・・・・・ありがと・・・・う」


 と、小さな声でどもりながらも言ったのだった。


 商館の前に止められていたハーマイン家の馬車に乗る。

 メイドを二人連れてきたおれを見た、御者が驚いていた。


「さすがミハエル様の息子様ですね」


 ニヤニヤしやがってこんちくしょう!!

 二人を馬車に乗せ、おれも座る。

 おれたちが全員乗ったのを見ると、御者はそれでは行きますといい馬車を走らせた。


 そしておれは気になっていたことを試したのだった。


能力管理ステータスコントロール!」


 俺の頭の中に能力ステータスが表示された。

 思っていた通りに3人分。


『カルロス・ハーマイン 年齢10歳

 能力 STR()56 VIT(体力)56 DEX(器用さ)56 AGI(素早さ)56 INT(魔力)56 LUK()999+6

 マナ属性 火 水 風 土 光 闇 回復

 スキル 初級剣技 中級魔法 能力管理レベル2』


『リリアナ 年齢11歳 所有者 カルロス

 能力 STR40 VIT30 DEX60 AGI90 INT35 LUK20

 マナ属性 水 風 光 回復 精霊

 スキル 初級剣技 飛行

 感情値 好感度50 恋愛度なし』


『エリーゼ 年齢7歳 所有者 カルロス

 能力 STR10 VIT20 DEX50 AGI40 INT120 LUK10

 マナ属性 風 土 闇 精霊 呪

 スキル 初級魔法 飛行

 状態 黒色病

 感情値 好感度30 恋愛度なし』


 思った通りだった、能力管理のスキルがレベルアップしてた。

 理由なんてわからない!

 そんな予感がしていただけだった。


 それにしてもリリアナは剣士タイプ、エリーゼは魔法使いタイプか。

 って、エリーゼの属性呪って・・・・


 そして新たな項目、状態と感情値。

 状態は見たまま今の状態であろう。

 たぶん毒とかなら毒と出るんじゃないかな?


 そして感情値。

 好感度と恋愛度。

 好感度はMAX100でふつうが25ぐらいだ。

 もはやご都合主義だが頭が理解していた。

 そして恋愛度、これはなし、ありでしかわからないらしい。

 好感度が上がって告白とかすれば、ありに変わるのかもね!


 二人はおれが魔法を使ったのをただ見ていた。


「なんですか?

 その能力管理って?」


 リリアナが聞いてくるが、おれは笑ってあいまいにした。


 そして馬車の中でもう一つ試したいことを試すことにする。


 リリアナとエリーゼに向かって、


「これから僕がエリーゼに魔法を使うけど、この魔法のことは絶対に内緒にしてください。

 もちろん危害を加えるつもりはないので安心してくださいね」


 務めて笑い、二人を安心させる。

 二人は、


「わかりました」


「・・・・・わ・・・・った」


 と、言ったのだった。


 そして俺は頭の中である魔法を選ぶ、


ラストキュアー(全状態回復)!!!』


 6色のマナの光がエリーゼを包む、

 そして光が消える。


 ぐったりとしたエリーゼが倒れる。

 リリアナは、


「エリーゼ!!!!」


 倒れるエリーゼを捕まえ、名前を呼ぶ。

 エリーゼはすぐに意識を回復させると、


「・・・おねぇちゃん、わたしは大丈夫」


 エリーゼは目覚めると、精気の戻った瞳でリリアナを見上げていた。

 リリアナは意味が分からないという顔をして、俺のことを見ていた。


 おれは確認のためにももう一度能力管理を唱える。


 そこには綺麗に黒色病の項目がなくなっていた。


『リリアナ 年齢11歳 所有者 カルロス

 能力 STR40 VIT30 DEX60 AGI90 INT35 LUK20

 マナ属性 水 風 光 回復 精霊

 スキル 初級剣技 飛行

 感情値 好感度75 恋愛度あり』


『エリーゼ 年齢7歳 所有者 カルロス

 能力 STR10 VIT20 DEX50 AGI40 INT120 LUK10

 マナ属性 風 土 闇 精霊 呪

 スキル 初級魔法 飛行

 感情値 好感度∞ 恋愛度∞』


 そして感情値がおかしいことになってるが気にしないでおこう。


 ラストキュア。

 全状態回復は簡単な治癒魔法である。

 マナ保有量が少ないおれでも使える本当に基礎の魔法である。

 

 魔法の授業中火のマナを暴走させ火傷を負った俺に、ヒートキュア(火傷状態回復)を使いつつ

 状態異常には火傷、金縛り、毒、麻痺、睡眠、暗闇が有名であるのだけど、それぞれ火、水、風。土、光、闇のマナと回復のマナを組み合わせて状態回復キュアさせるとモーガンは教えてくれた。

 石化とか難しい状態も組み合わせ次第で回復できると言っていた。

 ならば、全属性を組み合わせればどうなるのか?


 おれは5年かけてそれを完成させた。

 完成してみれば、簡単な物だった。

 マナも全然使いません。

 チート万歳!!


 おれたちを乗せた馬車は進む、ハーマイン家の別宅へ!

主人公のチート能力に全状態回復を追加!

死以外は治せます!


やっぱり奴隷系ヒロイン出さないとね・・・・テンプレだよね?

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