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Sandy Furry

日本語訳。『おかしい日曜日』

 八月二十四日。午後八時。佐倉フミは昨日購入したピンク色のチャイナルックを見ている。その顔は深刻である。

「フミ。昨日フリーマーケットで買った服が気に行ったのか」

「少し気になることがあって。私にこの服を売った女性。どこかで会ったことがあるような気がして。それにこのチャイナルックにも見覚えがあるような気もするの。でもそれが何なのか思い出せない。もしかしたらあの人は私がピンク色のチャイナルックを欲しがっていると知っていたのかもしれない」

「それは考え過ぎだろう。第一それは俺たちがフリーマーケットに行ったから手に入った物。偶然手に入れた物なんだから」

「偶然だとしても奇妙なことがあるよ。どうして大切な人が着ていた物を売ったのか。普通は売らないよね」

「その大切な人の許可でもとったんだろう。売ってもいいですかって」


 佐倉フミが必至に考えていると、古川宗次があることを思い出す。

「お姉さま。確か二泊三日の旅行のバスの車内で呟いていたよな。寝言として。関係ないと思うけど」


 お姉さま。この言葉を聞いた瞬間、佐倉フミは激しい頭痛に襲われる。その頭痛に佐倉フミの体は耐えることができない。

「お姉さま」

 佐倉フミは一言呟き床に倒れる。

その瞬間フミの全身は震えていた突然の出来事に古川宗次は驚いたことだろう。

「フミ」

 古川宗次は佐倉フミに駆け寄る。彼はフミの首筋を自分の手で触る。古川宗次が耳を澄ますと、安定した呼吸音や脈拍の音が聞こえてきた。この時古川宗次は安堵する。佐倉フミは気絶しただけだと。この後の古川宗次の行動は決まっていた。気絶した佐倉フミを寝室まで運ぶ。その寝室で介抱を行う。


 宗次が佐倉フミの体を担ごうとした時、彼のスマートフォンに電話がかかってきた。電話番号は非通知設定をしているため分からない。古川宗次は電話に出てみる。

「もしもし」

『お久しぶりね。古川君』

 その声は園山冬実の声だった。

「園山さん。どうして俺の電話番号を知っている」

『探偵さんに調べてもらいました。今回君に電話したのは、あなたに聞いてほしいことがあるから』

「佐倉フミについてか」

『もちろん。それ以外のお話はありません。できれば佐倉フミ本人には席を外してほしい』

「その必要はない。フミは気絶したから。お姉さまについて思い出そうとしたことが原因のようだが」

『好都合です。佐倉フミ本人がいなければ、核心に迫ったお話ができそうです』

「俺の回りにテロリストがいるというのはどういうことだ」

『そのままの意味。テロリストと言っても、爆弾や化学兵器のような物騒な物は使用しない。あのテロは前代未聞で、発生してしまえば確実に世界は崩壊する。そのテロは現在も水面下で進行している。テロは八月三十一日に起きる。そのテロを止めることができるのはあなたと佐倉フミだけ。今日のお話はここまで。このことは佐倉フミには話さないでください。それでは』

 園山宗次は電話を切る。電話の後古川宗次は佐倉フミの介抱を始める。


次回『Simple Follow』

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