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ご主人様は真っ黒  作者: pinfu
第一章 幼生
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閑話 ご主人様は真っ赤3

 今日は二話分更新予定です。

 次は二十時になると思います。


 人によっては好ましくない表現があるかもしれません。

 この場面は飛ばしても問題ありません。


「フィフス、怪我は大丈夫?」


 模擬戦闘の後、治療はしたが私は怪我の具合が気になっていた。

 夜、皆が寝静まった後でもフィフスは怪我の後が気になるのかまだ起きていた。


「あ、いえ大丈夫です。少し違和感があっただけですから」

「そう言わずに少し見せてみて……」


 私は怪我を確認する為に服を脱がす。

 見た目には何んとも無いように見えるが触って確かめてみる。


「ここは……どう? 痛くない?」

「は、はい。本当に大丈夫ですから」


 本当に大丈夫なのだろうか?

 私は怪我をした周囲も触り続けた。


「私の作戦で無理をさせたからね。

 怪我をした後は元気が無かったように思えたから……ね……。

 私がしてあげれる事はこれくらいだから」

「大丈夫です。げ、元気ですから!」


 フィフスは気を使っているのかそう答えるだけだ。

 なぜか顔を真っ赤にして。


 ああ……、そういう事か。

 私はいまさらながらに気づいた。


「ふふ、本当に元気みたいね……」

「あ、そこは……」


 私はその部分に優しく手を当てる。

 フィフスは腰を引き前屈みになってしまった。


「シャ、シャルさん! 駄目ですって」

「じっとして……。私に任せておけばいいからね?」


 私はお礼がしたかった。

 これは丁度良いのかな?


「ほら、体を楽にして……」

「あ、ああん!」

「あんまり大きな声を出すとみんなが起きちゃうわよ?」

「そ、そんな事言われても……。あっ、あっ、ひゃぅーッ」

「男の子でしょ? 我慢よ我慢!

 そんな女の子みたいな声だしちゃって……」


 よっぽど恥ずかしかったのだろう。

 フィフスは身もだえしながら耐えていた。

 だが声は抑えきれない。


「ん、んんん!」

「だから声をあげちゃ駄目だって……。

 もう仕方ないなぁ……」


 私はフィフスの口を塞いだ。

 それでも手の動きは止めない。

 フィフスはもう耐えきれないだろう。

 私はその手の動きを早める。


「もう……限界かな?」


 私の顔もいつの間にか真っ赤だ。

 ……溢れんばかりの怒りで。


「こ、これはシャル様! 起きていらしたので……」


 こんな遠征地でもエロドラゴンはいつも通りだった。

 小隊員達とくだらない話をしていたのだ。


「ええ、何やら面白そうな話が聞こえてきてね。

 私にも聞かせてくれるかしら?

 もう気になって我慢できないわ」

「いやあのですね、フィフスの尻尾を撫でてあげると良いのではと思いまして!

 獣人族は尻尾を撫でられるのがその……好きらしいので!」

「初耳ね。本当なのフィフス?」


 私はいつになく殺気の籠った目で睨んだ。


「そ、そのような事はあまり無いです。

 い、いやでもそういう獣人族もいるかもしれません。

 こ、今回はドラゴンさんが眠れない私共に楽しいお話をしたいと言われまして」

「くっ、裏切るのかフィフス!」

「裏切るも何も勝手に話し出したのは……」


 エロドラゴンとフィフスの話を最後まで待て無かった。

 もう我慢の限界だ。


「もういいわ。アンタは私と一緒に来なさい。

 ここじゃあ出来ない事を外でしましょうか」

「は、はい。お手柔らかにお願いします」

「貴方達は耳を塞いで寝るのよ?

 ちょっとエロドラゴンの声が大きくなると思うから」

「「「了解です!」」」」


 その日はドラゴンの悲鳴が夜の間中ずっと響いた。




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