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第五話 出撃、いざ沖縄へ

第五話 出撃、いざ沖縄へ


あの日から一週間。ついに司令部から出撃命令が下され、大和以下9隻からなる第一遊撃部隊が出港した。それに伴い、少し遅れて単艦で別ルートを辿って沖縄へ向かう上総も出港した。呉にいる兵員は、涙ながらにこの11隻を見送った。たかが10隻(上総は別ルート経由なので遊撃部隊に所属されてない)からなる艦隊。それは今の帝国海軍を表しているかに見えた。

その頃上総は、康太と一緒に甲板にいた。二人とも、その表情はいつもより暗い。

『いよいよ、最期の戦いだな』

『うん…この景色を見るのも、恐らく最後だよね』

『…怖いのか?』

『全然、って言ったらウソになるけど、思ってたより落ち着いていられるわ』

『顔色ヤバいぞ?』

『…本当は怖い』

『相変わらず素直じゃねぇな』

『生まれつき素直じゃない性格なの!』

相変わらずこのような会話しかしない二人だが、未だに表情が暗い。

その後、康太は夕飯の時間がきたので、上総と別れた。


夕飯が終わり、自室へ戻ると、そこにはこの特攻に参加する全艦艇の艦魂が集結していた。どうやら艦魂特有の特殊能力(空間移動)をしてこっちにきたみたいだ。


『あれ?みんなどうしたの?』


『遊びにきました』by全員


『遊びにって?上総に?』


『いえ、康太さんの部屋です』by大和


『なぜ俺の部屋?』


『いい匂いがするからなのだ!』by雪風


『も、申し訳ないです!いい遊ぶ場所がないんです!』by矢矧


『や、矢矧?そんなに涙目に何なくてもいいけど?まあ、俺の部屋でもいいなら遊んでもいいけど?』


『貴様はどんだけの女たらしなんだー!!!』by霞


『うぎゃーー!!!!!!か、霞!頼むからここで凶器を振り回すなァーー!!!そしていつから俺が女たらしという設定になったんだ⁉』


『知るかハゲ!!!』by霞


『ハゲてねぇわアホ!!!見るからにフサフサだろ⁉ってか質問に答えろや!!!』


『…こんな輩がいるから世界は滅亡する…上総、わかったか?』by霞


『あ、はい(汗)』by上総


『い や い や そ こ 返 事 す る な や 上 総』


『あ、霞さんが脅迫する目つきで言ってきたんで、つい…』by上総


『んー?(崩れた微笑み)』by霞


『……(無言退出)』by上総


『霞、やめなさい』by大和


『すいません』by霞


こうして、康太vs霞の戦い(14回目)は終結した。さすが大和、こういう言い合いを終結させる力は凄い。

その後、艦魂達は康太の部屋で遊んだ。途中またしても康太vs霞が起きたが、この時は康太が勝った。

他の艦魂が帰ったあと、部屋の掃除をしながら上総は禁断の質問をした。


『康太って、ホントに女たらしなの?』


『い や い や そ ん な 訳 無 い で し ょ』


『ふーん、ならいいけど』


『…その''なら''っての気になる』


『黙れたらし』


『それいうの反則ね?そして事実に基づく事を言おうか』


『康太が反則だの決める権限はない。この艦自身である私が決める。』


『この部屋にいさせてもらってる事を忘れるな』


『すいません康太が決めていいので今の発言を取り消してくださいお願いします。』


『よろしい』


『…バカ』


『なんか言った?』


『空耳だよ』


『ならいいけど』


『…よくないでしょ』


『気にすんな。それより明日も早いから早く寝ろよ。お休み』


『うん』


こうして、いろいろと面倒な一日が終わった。そのあと、上総が甲板にて、アメリカ軍がいるであろうと思われる方向に向かって発砲した事は内緒にしておこう。


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