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しるし(詩集)

うわべだけの風

作者: さゆみ



あなたと最後に交わした言葉


「じゃあ……」


あとに続けられる言葉が見つからなかった


同時にあなたは運転席から何を言ったの?


冷たく扉を閉めた音に弱ったあなたの声は消されてしまった


どんどん弱ってゆくあなたを現実を支え抱きしめる勇気が私にはなかった


器が小さくてすぐに溢れてしまって

それは外へ流れるばかりで


あなたを見えない言葉で責め立て憎んで裏切りそして放棄した


ただ私が楽になりたかった

傲慢で冷たくて鬼畜


あなたから贈られたやさしさは

私の中に沁みついているはずなのに



私は大きな器をさがすこともせず

小さな器でいま

ぎりぎりでいる



あなたはいまどうしていますか

この風やこの日差しやこの温度を感じていますか


口約束覚えていますか

5年後に会おうと言ったこと



やっぱり私は大きな器をさがすべきだ





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― 新着の感想 ―
[一言] お邪魔します。 実に辛辣な・・・、言葉に出来ない様相ですね。 破局ですか・・・?。諦めでしょうか? 鬼畜なんて、よくぞ言い当てましたね。そして、その見事な葛藤が、読めました。 ありが…
[良い点] 過去の後悔と葛藤から反省へ、そしてこれからについての決意が伝わってくる作品ですね。 これからどんな形と大きさの器を探しに行くのか楽しみになりました。
2013/05/16 16:08 退会済み
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