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機動兵器が溢れる世界に異世界転移したけど、俺だけ魔力量が0の役立ずでした。  作者: SUNY
内紛編

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第9小隊結成

急に軍のお偉いさん(名前はなんだったか?)に呼ばれて、会議室に出向くことになった。


「ええ?!小隊長?!いきなりですか?指揮した経験なんてないしそもそもこの街に来てから全然時間経ってませんよ。そういうのはベテランの人がやるんじゃ…」

急遽自分が小隊長の部隊ができるということを知らされ、思わず聞き返してしまう。

「それはそうなんだが、人手不足でな。なにより君はあの敵機を撃墜した英雄だ!」

軍のお偉いさんらしい人は上機嫌に答える。


「いや、たまたまで…」

「そんなことはいい!もちろんいきなり4機編成の部隊を動かすことは出来ないだろうから、通常の小隊よりも少ない3機編成となる予定だ!

とにかく決まったことだ!詳しいことはイーサンからも伝える!下がって良いぞ!」

取り付く島もなく追い返される。なんて人遣いが荒いんだ…


──────────

「ははは、お前も苦労するなぁ」

イーサンが笑いながらこちらに向かってくる。

イーサンから聞くところによると、この国では機動兵器部隊は基本的に4機が1小隊となり部隊編成がされることが通常らしい。もっとも日頃から4機でまとまって行動するわけではなく、例えばパトロールなどは2機編成で行われるなどしているようだ。

確かにイーサンと初めて出会った時は2機で行動していた。


第9小隊なので最低でも合計36機の機体がボノニア国にあるのかと言われるとまたそういう訳でもなく、例えば先の戦闘により壊滅したイーサンのいる第4小隊の生き残りはイーサンの1名のみで事実上名前だけの部隊となっている。

ここに欠員が補充されることもあれば、そのまま別の部隊に編入されることもあるので必ずしも全小隊が戦力として残存しているとは限らない。


そして最も大事なこととしては、機動兵器を作ることは出来たとしても肝心のパイロットがいないのだ。この世界では機動兵器を動かせるレベルの魔力量を持つ人というのは貴重であり、だからこそ俺たちが連れてこられたような、異世界から人を連れてきて輸出する産業が成り立っている。


──────────


(コンコン)

激動の昇進を遂げ、自室で言われたことを反芻しているとドアがノックされた。

「はい。どうぞ。」


「失礼します!」

「し、失礼します!」


男女二人のペアが室内へと入ってくる。歳は俺と同じくらいだろうか?女性の方は金髪のショートヘアーをしている可愛らしい少女で、男性の方は体格がいい。身長は180cmはあるだろうか。

「わ、私はミシェル二等兵であります!本日付でで第9小隊に配属されました。」

「同じく自分はカン二等兵であります!」


「あ、よろしく。そう固くならないで。俺もさっき伝えられたばっかりなんだ。歳もそんなに変わらないだろうし、緊張しないで貰って大丈夫だから。」

「い、いえ。隊長は救国の英雄とお聞きしました!感動しました!」

…噂は広まってしまっているらしい…


「いやいや、たまたまだから…2人は何歳なの?」

「私は今年17になります!」

「自分は16です!」


「俺も17だから仲良くして欲しい!あっちにいるのが妹。」

「はっ。」

硬い。硬すぎる…


「2人は戦場に出た経験はどのくらいあるの?」

ふと疑問に思い聞いてみる。今後小隊として戦争をしないといけないのだ。


「自分たちはこの前入隊したばかりで、まだ実戦経験はありません!」

まじか。つまりひよっこ隊長とひよっこ隊員2名の愉快なひよこ小隊というわけか…

何とかこれで生き残らねばならない。


「そうか…チームワークも大事だと思うから、また後で訓練しよう。」

「こ、光栄であります!」

2人とも目を輝かせている。そんな大したことないのだが…


「失礼します!」

2人が去っていく。


(ふぅ…どうするか…)

明らかに数合わせで新設された第9小隊。そしてこの先大規模な戦闘が控えているという。

俺はこの絶望的な編成でどう生き抜くのか思案を巡らせるのだった。


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