28 喫茶日向再開
「おはようございます!!」
元気よく挨拶をして店内へ入る
今日から喫茶日向の営業再開だ!!
「おはよう。今日から営業再開だから気合い入ってるね?」
応接間から店長が出て来て挨拶をかわす。
「店長!!おはようございます!!昨日はご馳走さまでした!!あんなにうまい飯は初めて食べました!!ところで、店長は大丈夫ですか?それと···昨日は介抱のためとはいえ、勝手に家に上がって申し訳ないです!!」
頭を下げる影司に麗華も謝罪する
「こちらこそごめんなさい。迷惑かけて···それと上着ありがとう。ちゃんとクリーニングして返すから、少し待っててね?それで、明日何だけど、朝から時間ある?もし、良ければ···買い物に付き合ってもらえないかしら?もちろん御飯とかご馳走するわ。どうかしら?」
店長からの謝罪と、明日の買い物に手を借りたいと相談がされた
「上着の事は気にしないで下さい!!そのまま返してもらえればいいです!!それと、もちろん荷物持ちでも護衛でもします!!こき使って構いません!!」
言動が社畜か忠犬か···はたまた信仰か···
とにかく影司は麗華のお願いを聞いた。
「よかったぁ!じゃあ、閉店したら時間とか決めましょう!!」
「了解です!!では着替えて来ます!!」
嬉しそうな声の店長に返事をして、影司は更衣室へと向かい
麗華は上機嫌で応接間に戻り、PCで仕事をするが、明日のスケジュールを考えるので進まないのあった。
ついに喫茶日向の営業が再開し、常連のお婆さんに「心配した」と言われたり、他のお客様にも「このまま閉店するのでは?」と、かなり心配された。
そんな暖かい言葉に『申し訳ない気持ち』と『嬉しい気持ち』を感じつつ、笑顔で応える。
そしてその笑顔のまま接客をしていたら、初来店のお客様に即回れ右で去られたりする事もあった。
『それもこの店の名物だ』と常連客は笑う場面もあり、楽しい時間を過ごしてもらえたようだ。
「戸締まり確認終わりました。お疲れ様でした。」
本日の営業は少し早めに営業を終了し、閉店作業も終わった後、料理担当2人は早々に退勤。
残った2人は明日の予定を話していた
「では、明日の│0930《まるきゅうさんまる》に迎えに行きます。そして最初は駅前で···」
「そうね。このお店は朝一番でセールをやるから、早い時間にいかないとね」
「なるほど。では前はお任せを!!盾となり!!槍となり!!必ず道をひらきます!!」
かなり物騒な事を言っているが、冗談だと思う麗華と、本気でやる気満々の影司の話は進み、最終確認をして2人は退勤、家路についた。
「明日は全力で麗華さんを護る!!」
と、気合いを入れる影司
「明日はどこまでいけるかしら?楽しみだわ!必ず進展させる!!」
と、気合いを入れる麗華
各々の気合いは、綺麗な夜空に消えていった
ちなみに、明日の事でうかれている麗華は、祖父から渡された『お詫びの品』(手当)を渡すのを忘れた事に気がついたのは、自宅に着く直前だった。
そして、その手当には影司が『来週末まで極貧生活をしなくて済む額』が入っているのであった
次回『待ち合わせとお詫びの品』
第二章終わります
次からは第三章になります




