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喫茶店 あなたに癒しの一時を~強面店員の笑顔を添えて~  作者: のんびり作者
第二章 『喫茶日向』営業開始?
12/45

12 病院でのお話 (麗華視点)

今回は麗華視点です

車での移動中


麗華は運転手に事情を聞いてみた


「それで、お爺様はどうしたの?何故病院へ?」


「詳しくは聞いておりませんが、話によると、子会社の工場視察中に倒れた···と」


「あのお爺様が倒れるなんて···。年始の集まりの時は『ワシはまだまだ元気だ。麗華の子供を抱くまでは生きるぞ!!しかし、可愛い麗華を嫁にするやつは半端者では許さん!!このワシ直々に相手を見極めてやるわ!!』なんて冗談言っていたのに···」


暗い表情で呟く




車は大病院へ到着、麗華は待っていた病院関係者に病室前へと案内された


「ここですか?(何やら室内から大きな声がしてますけど?)」


とりあえず室内の様子を見ようと中へ入る···と、室内では黒服(ボディガード)に抑えられている初老の男性がいた。


「お爺様!?倒れたと聞いて、駆け付けて来ましたが···。お元気···ですよね?」


「んんっ?麗華か?何故ここに?さては斎藤(執事)の奴が連絡をしたのか?余計な事を···」


ぶつぶつ文句を言いながら、ベッドに腰かける


さすがに孫娘の前では大人しくするようだ。


「はい。斎藤さんから電話でお爺様の事を聞きまして、病院まで車で送ってもらいました。いったいどうされたのです?」


それを聞いたお爺様はため息吐き、黒服を退出させ、事の経緯を話始めた。


「なに、工場視察の時に足を(もつ)れさせて、転んでしまったのじゃ。たったそれだけなのに大袈裟に騒ぎだして。挙げ句の果てにワシを4人がかりで担いで病院まで運びおった。それで今は検査の結果待ちじゃよ」


「全く!!ここの医者も大勢でワシを診察しおって···。ワシなんかより他の患者を見んか···」


お爺様の怒りはまだ静まっていない様子で、ぶつぶつ文句を言っている


「とりあえずお元気そうで良かったです。心配したのですよ?」


「ワシは今回は悪くなかろう?周りが騒いでいるだけじゃ。麗華ももう店に戻りなさい。皆に迷惑をかけておるじゃろう。」


「せめて結果だけでもご一緒します。それに···、今日はお休みにしました。事情聞いた影司く···いえ、店員さんが気を使ってくれて、今日はお休みにしようと···」


「···そうか。それは悪い事をした。後でお詫びの品(手当)を送るから、皆に渡しておいてくれ。···しかし、随分と気が利く店員じゃのう。名前からして男じゃろう?どんな感じじゃ?」


「とても気が利く人ですよ。小さな事にも気がつき、常にお客様を思っているのが分かります。ただ···」


影司の事について話す麗華だが、少し言いづらそうな顔をした。


「どうした?なにか問題があるのか?」


「いえ、少し顔が恐くて、初めてのお客様が怯えてしまったり、すぐにお帰りになられたり···本当に他は大丈夫なのに、どうしてもそれで彼自身が損をしてしまっているので···」


「···。それは何とも言えぬな。話を聞く限り人のよい感じじゃな。」


「はい。とてもいい人ですよ」


その後も色々話していると、医者が入室。


検査の結果は『体に異常ありません。お歳に似合わないほど若くて健康です』と言われた。


お爺様は「それ見た事か」とさっさと着替えて、病室から出ていき、仕事に戻ってしまった


そんなお爺様を半分呆れた顔で見送る麗華であった








次回『病院でのお話·裏』




ー宣伝ー


同時連載中の小説


魔法の実がなる木の種を貰い、育てた僕は精霊達に気に入られた様です。~魔法の実を食べたら色々ヤバい事になりそうです~


こちらもよろしくお願いします

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