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喫茶店 あなたに癒しの一時を~強面店員の笑顔を添えて~  作者: のんびり作者
第二章 『喫茶日向』営業開始?
11/45

11 緊急連絡と臨時休業

1週間給料10%offの始まり

「さて、嘆いていても変わらないのは事実。1週間頑張りますか!!」


時刻は7時


気合いを入れて家を出る


影司の住んでいる家から歩いて30分程の距離に喫茶店はある


喫茶店の開店は10時だが、朝のミーティングや食材の仕込み、豆の補充等の準備があるので、この時間に店へと向かう


何事もなく喫茶店に到着すると、表の出入口の照明が点いていた


どうやら誰かしら出勤している様だ


出勤·退勤は表の出入口が基本で、裏口は滅多に使わない。


理由は防犯の為だ


裏口はうす暗く、人の目が行き届かないので、人通りのある表から出勤·退勤する様に決定されている。



カランカラン


扉を開き、店内を奥へと進むと、応接間の電気が点いていた


「おはようございます。」


「おはよう~。」


応接間の方へ声をかけると麗華の返事がした


どうやら出勤しているのは店長だけのようだ




影司は更衣室で素早く着替え、キッチンで料理を始める。


すると、キッチンの出入口から麗華の声がした


「今日の朝御飯は何?」


「ん~···サンドイッチにしようかなと···店長も食べます?」


「食べる~。」


影司は朝食を店食べる事にしている。


理由は『店のメニューを作れる様になる為』だ


以前は家で朝食を済ませていたのだが、東次郎と聖人が「影司も店の料理は作れた方がいい」と麗華に提案。


それならば「朝の開店前に練習で作り、そのまま朝食にすればいい」となった


影司としては食費が浮くので大助かりの提案だった。


「店長は朝食べなかったんですか?」


「えぇ。丁度食べ物(インスタント)がなくて···昨日は買い物し忘れてたの」


「(あ~···)ご迷惑をおかけしました。お詫びになるかわかりませんが、1品つけますね」


「もう、そんなに気にしないで。買い物し忘れてたのは、私の不注意なんだから···でも、お詫びは受けとります♪」


「了解です。カウンター席で待ってて下さい。」


「は~い」


「(追加でハムチーズ··いや、メインがハムエッグサンドだから)···チーズ·オニオン·マッシュルーム·トマトソースでピザ風パニーニにするか···」




暫くして朝食が完成


「お待たせしました。ハムエッグとミニサラダと珈琲のセットとお詫びのオニオンとマッシュルームのチーズたっぷりピザ風パニーニです」


料理を持って店内へ向かい、カウンター席で待っていた店長に料理を出す


「おぉ~上手に出来てるわね。美味しそう。いただきま~す。···おいし~」


「良かった。じゃあ俺もいただきます。」


麗華の隣の席に座り、影司も朝食を食べ始めた




朝食も終わり、開店準備を進めていると、店の電話が鳴った。


麗華が近くにいた為、電話に出る


「お電話ありがとうございます。『喫茶日向(ひなた)』店長の西園寺です。あら、お久しぶりです。どうしたんです?···えっ!?」


電話対応している麗華の顔から血の気が引いていく


「はい。わかりました。すぐに向かう準備します。よろしくお願いいします。では···」


受話器を戻す麗華の顔色は悪い


「店長どなたから···って!?どうしました!?顔色が真っ青ですよ!?」


キッチンから出て来た影司が麗華の異常に気がつき、声をかける


「···影司君。お爺様が···病院へ運ばれたって。···これから迎えを寄越すから、店はお休みにして···」


「わかりました。店の方は東次郎さん達が来た時に話をして、休みの張り紙して置きます。だから、今は病院へ行く準備を···。気をしっかり持って下さい!!そんなんじゃ店長もまいっちゃいますよ!?ほらほら、準備して」


麗華の背を押して応接間へ移動した影司はすぐに閉店の知らせを書き始めた。




こういった場合は周りは心配するより、相手に悪い方向へ考えさせない様に急かすのがいい


動けば考える暇がなくなるからだ




麗華が着替えて応接間から出て来たので店の前で迎えを待つ事に···


迎えの車はすぐに来たので、麗華は車に乗り込み、すぐに出発した


車を見送った影司は店に入り、「2人が来るまでに着替えて待とう」と思ったところで、扉が開き、2人が入って来た


2人は連絡を受けて走って来た様で、少し息が上がっていた


「おはようございます。」


「おはよう影司君。僕達も話は電話で聞いてるよ。」


「おはよう。昨日に続き大変だったな。その様子だと後は着替えて終わりか?なら、お前は着替えてこい。店の鍵は俺が施錠する。」


「わかりました。」


2人に礼をして更衣室へ戻る


食材の仕込み等は2人の担当なので、影司が着替えて退勤すれば、後は店の施錠で終わりになる


全員が店を出たところで東次郎が施錠して張り紙を貼る




『誠に勝手ながら、本日はお休みさせていただきます。 喫茶日向 店長』




喫茶店の名前出ました


正直『()だまり·日向(ひなた)·木漏れ日(こもれび)』の何れかで悩みました


次回『病院』



ー宣伝ー


同時連載中の小説


魔法の実がなる木の種を貰い、育てた僕は精霊達に気に入られた様です。~魔法の実を食べたら色々ヤバい事になりそうです~


こちらもよろしくお願いします

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