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第92話 イルカショー

 『みっなさーん! こんにっちはー!』


 なんか放送が聞こえてくる。

 この声の人は陽キャかな?


 『今日は、かわいいイルカさんが遊びにきてくれましたー!』


 それはどうも。

 イルカも大変だな……。


 『それでは、今日ショーをしてくれるイルカさんを紹介したいと思います! まずは一番元気者の、イルです!』


 すると、水槽から一頭のイルカが飛び跳ねる。

 高いな……。


 そのイルカは当然、また水槽に落ちてくる。

 ああ、水飛沫(しぶき)が綺麗だ……。


 俺の真上まで飛んできた……。

 ……これってさ、当たり前だけど、俺にかかる?


 なぜか知らないけど、反射神経が反応しなくて、俺は目を開けたままだった。


 水が俺の全身にかかる。


 「うわっ、天太めっちゃ濡れてんじゃん!」


 総一朗がなんか言ってる。

 でも口に水が入ったせいで返事できない……。


 「……って、これ水かかるの!?」

 「イルカショーといったら水ですよ! 天太さん、イルカショー初めてですか?」

 「水族館とかあんまり行かないし……、初めてかも……」


 それより財布とかスマホとか大丈夫かな……?

 水没とかしたら嫌だよ?


 ……ま、もう水なんてかからないだろ。


 俺は水槽に目を向ける。

 すると、さっきのイルカが俺たちのちょうど前で尾びれだけ出してた。


 これはなんのポーズ?


 ガン見する俺。

 咲羅は顔を水槽からそらしてる。


 ……なんか嫌な予感する……。


 そしたら、イルカが尾びれで俺に水をかけやがった。

 1回じゃなくて、何回も。


 めっちゃ水かかる。

 しかもなぜかピンポイントだけ俺だけにかかる。


 俺はびしょ濡れなのに咲羅たちはあんまりかかってない。


 『すっごーい! まだちょっとしか時間経ってないのもうびしょ濡れの人いる!』


 やかましいわ……。

 しかも濡れてるの俺のせいじゃない。


 『じゃあ次のイルカさんです! ちょっぴりシャイな、ルカです!』


 イルとルカ……。

 イルカ……。


 シャイか……。

 じゃあ水なんてかけないな。


 すると、イルの隣にもう一つの尾びれが現れる。

 あ、終わったわ……。


 ルカとかいうイルカ、俺に水をかけてくる。

 なんで?


 『じゃあ次のイルカさんです! 一番食いしん坊な、イカです!』


 もう絶対水かけてくるじゃん!


 ……そうだ、最初から防いでいればいいんだ!

 俺は腕を顔の前に持っていって、顔を防ぐ。

 これで大丈夫だ……。


 一頭のイルカが飛び跳ねる。


 ……? 飛び跳ねる?

 尾びれでかけるんじゃないの?


 急な事態に、身体が動かない。


 そして、水が俺に向かってくる。

 前からじゃなくて、上から。


 頭に水がかかる。


 ……なにこれ、拷問?

前回『今週の投稿はできません』とか言ってたのに、今週(前回にとっては来週)の月曜日投稿できなくてすみません。

体調不良で吐いてました。

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