表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/258

第91話 どこ行ってたんですか!?

 「――あ、木神先輩、どこ行ってたんですか!?」


 海川柚斗と魚見てたら、なんか後ろから声がする。

 言音だ。


 「急にいなくなるからびっくりしましたよ!」

 「いや、ちゃんと言ったぞ? 『ちょっと行ってくる』って」

 「え、そんうなんです?」

 「言ったよな? 海川柚斗」

 「まぁ、言ってたけど……。あと、お前俺のことフルネームで言ってるの? 普通に柚斗でいい」


 柚斗、か……。

 なんか響き悪い……。


 「夜泉先輩たちも待ってますよ!」

 「いや、待ってたの俺たちだから」

 「うるさい!」


 言音に言った海川柚斗に、言音が大声で言う。

 言音……、『うるさい』って言った……?


 言音でもそういうこと言うんだ。


 「それより! 早くしないとイルカショーが始まってしまいます!」

 「イルカショー?」

 「はい! この水族館のトップイベントで、イルカのショーが見れるんですよ!」


 へー、イルカか……。

 生では見たことないな……。


 「それで! そのイルカさんたち、結構アクロバティックらしいんですよ! お客側も参加する、みたいなやつです!」


 俺たちも参加するの?

 え、なに、イルカと一緒遊んだりするの?


 「早く行きますよ! 木神先輩、離れないでくださいね!」


 言音かいきなり俺の手を握ってくる。

 そして、全速力で走りだした。


 待って、めっちゃ速い!

 足がもつれる!


 言音ってこんなに足速いの!?


 「――おーい、あんまこういう場所で走んなよー!」


 遠くで柚斗がなんか言ってる。

 なんであいつは追いかけてこない?


 「ちょっ、言音……! 速すぎ……!」

 「え? もう疲れたんですか? そんなんじゃ白糸先輩に笑われてしまいますよ?」

 「いや、別に咲羅に笑われても――」

 「江島先輩にも笑われるかもしれませんね!」


 総一朗?

 総一朗に笑われる?


 それだけは絶対に嫌だ。

 あいつに笑われたくはない。


 俺は超頑張って全速力で走る。

 自分でもびっくりするくらい速い。


 「おお! さすが木神先輩! このまま行きますよ!」


 ……なんで言音、こんな余裕そうな表情してるんだ……?






 「――ここです!」


 なんか屋外に出た。

 目の前には、なんかでっかい水槽みたいなやつがある。

 でも蓋がない。


 その水槽みたいなやつが中心にあって、それを囲むように座る場所がまわりにあった。


 「あ、おせーぞー!」


 最前列に座ってる総一朗。

 湊亜の隣に座ってる。

 嬉しそう。


 「本当だよ」


 総一朗の隣に座ってる柚斗が言ってくる。


 ……?

 なんでこいつがここにいるの?


 「お前らさぁ、なんで遠回りしたんだ? あのときカメとかいる方向に行ったら一瞬だったのに」


 ……そうなの?

 俺、無駄に走らされたの?


 「天太、こっち」


 咲羅が言ってくれる。

 咲羅の隣の席が空いてた。


 「早く座んな?」


 ……やっと座れる……。

作者がいろいろあって、今週の投稿はできないかもしれません。本当にすみません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ