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第90話 水族館へ

 7月31日。

 俺は夏休みにもかかわらず外に出た。


 俺は今、咲羅、実璃、総一朗、海川柚斗、言音、湊亜と一緒にいる。

 しかもここは水族館。


 この前、みんなでここに行くことになった。


 水族館になった理由は、場所決めのとき実璃が、俺がいきなり遊園地とかは刺激が強すぎる、って言ったらい。


 確かに、遊園地だったら刺激が強すぎる。

 外だから眩しいし、乗り物に乗ったら酔うし、絶叫するやついっぱいいるし。


 それと比べて水族館は暗いし、そこまでうるさくないし、絶叫するやつなんていないし。


 ありがと、実璃。


 魚も綺麗だし、ここで正解だったと思う。


 「木神先輩! どの魚も美味しそうですね!」

 「お前みたいなやつが水族館来ちゃダメだろ」


 言音の言葉に海川柚斗が反応する。

 この二人って同じ中学校だったんだっけ?


 名取真央と海川柚斗、言音が同じ中学校なのかな?

 でも海川柚斗と言音の関係がわからない……。


 「ここ、色々な魚がいますね! なんかサメとかもいるみたいですよ! 湊亜さんって魚好きですか?」

 「うん、サンマの塩焼きとか好きだよ!」

 「そうなんですね! 私はカツオのたたきが大好きです!」


 なんでこいつら食べ物のことしか話さないの?

 ここ水族館だよ?

 生きてる魚がいるんだよ?


 「さ、咲羅さんは!? 咲羅さんはどんな魚が好きなの!?」


 興奮してる総一朗。

 咲羅や実璃、言音や湊亜と一緒に出かけられて嬉しいらしい。


 「えっと……、シシャモ」

 「あー! 美味しいよね! 俺は魚の中ではカニが一番好き!」


 いや、カニって魚なの?

 甲殻類じゃん。


 まともなの俺と海川柚斗しかいねぇじゃねぇかよ。


 「……なぁ、木神天太、俺たちだけで回ろうぜ」


 突然そんなことを言ってくる海川柚斗。


 「なんで?」

 「こいつらといると水族館楽しめなくなる」

 「それは同感」

 「一緒に行くか?」

 「みんながそれでいいなら。ちょっと訊いてみるわ」


 俺はみんなに顔を向ける。


 「なぁ、ちょっと俺、行ってくるわ」


 みんなまだ魚の話で盛り上がってる。


 「……よし、いいらしい。行こうぜ」

 「いや、声小さすぎでしょ」


 え、そう?

 そんなに小さかったかな?


 いや、みんなに聞こえるように頑張って大声で言ったし、絶対聞こえてた。

 うん、絶対にそうだ。


 「いや、大丈夫だ。行こうぜ」

 「……お前、意外と面白いやつだな……」


 そうかな?

 ま、褒められてるし、別にいっか。


 俺は海川柚斗と一緒に奥に行った。

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