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第7話 白糸咲羅からの電話

 「先にお風呂入っていい?」


 夕飯を食べ終わったあと、姉ちゃんが食器を運びながら言う。


 「ああ」

 「じゃ、先に入ってるね」


 俺も食器を運び、自分の部屋に戻った。

 それと同時に、俺のスマホが震える。


 誰かから電話がかかってきた。


 ……白糸咲羅……。


 「……なんだ?」

 『えっと……いや……せっかく繋げたんだし、利用しなきゃダメでしょ?』


 ……は?

 メールって別に……そういうものじゃない気がするんだけど……。

 あとこれ、メールじゃなくて電話だわ。


 「それを言うために俺に電話したのか?」

 『え!? そんなわけないじゃん! もっと別の用があって……』

 「……じゃあなんだよ……」

 『だから……その……』


 ここで俺の頭の中に『白糸咲羅はツンデレ』という言葉が出てきた。

 ツンデレって自分の意見とか言わないのか……。


 「『俺と話したかったから』か? 自意識過剰かもしれないけど」

 『……そう……』


 あ、そうなんだ。

 意外とかわいいな。


 「そっか。じゃあ何について話す?」

 『……特に決めてない……』


 決めてないって……。

 まぁ、仕方ないか。


 『じゃあ……好きな食べ物、教えて』


 おお、定番の質問!

 好きな食べ物か……。


 「……ラーメン……かな……」

 『へー、そうなんだ』


 お、白糸咲羅の声のトーンが上がった!

 なんか嬉しい!


 「そっちは?」

 『私? 私は桜もちかなー……』


 桜もちか……似合うな……。


 『……あ、別に名前に合わせてるわけじゃないからね!』


 名前に合わせる……?

 ……そっか、『白糸咲羅』の中に『サクラ』って入ってるからか……。


 気づかなかった……。


 「はいはい、わかってますよ」

 『本当に思ってる!? 陰で笑ったりしてない!?』


 白糸咲羅が片手にスマホを持って叫んでる姿が想像できる……。

 それに結構明るくなったな、白糸咲羅。


 「してないよ。逆に嫌いな食べ物は?」

 『嫌いな食べ物かー……。……辛いもの、かな』

 「え、意外!」

 『そんな!?』


 ヤバい……会話が盛り上がってきた……。






 『――でね、私が行くことになったの』


 10分近く白糸咲羅と話した。

 結構楽しかった。


 「……そろそろ俺、風呂入りたいんだけど……切っていいか?」

 『え、あ、うん……』


 おお、すんなりうなずいた。

 てっきり『もっと話せ』とか言うと思ったんだけど……。


 『……それと、明日さ、一緒に学校行こ?』


 ……ん?

 一緒に登校……?


 『木神の家はもうわかったからさ、木神の家の前で待ってるね。バイバイ』

 「え、ちょっ――」


 俺が喋ろうとしたときには、白糸咲羅はもう電話を切っていた。


 『明日俺の家の前で待ってる』って聞こえたんだけど……。

 マジかよ……。


 ……それと、今気づいた。

 姉ちゃん、まだ風呂入ってたわ。


 なんかごめん、白糸咲羅。

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