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第44話 寝る時間

 「天太っていつも何時に寝るの?」


 10時、咲羅が訊いてくる。

 さっきまで二人でテレビ見てた。


 アニメじゃない。

 普通のニュース。


 一番驚いたのは『この時間帯にニュースがやっている』ってこと。

 今まで知らなかったんだけど……。


 てかあんまテレビとか観ないからな……。


 ってか、いつも何時に寝るっけ――


 ――決まってなかったわ。

 気分で寝てたわ。


 「えっと……、そのときの気分」

 「じゃあ寝たいって思ったときに寝るの?」

 「ああ」

 「今はどんな気分?」

 「寝たい」

 「じゃ、寝よっか」 


 なんだよ、『寝よっか』って……。

 咲羅も寝るのかよ……。


 別に咲羅の家だから全然いいけど。


 「……ってか、俺どこで寝ていいんだ?」

 「お好きなところで」

 「いや、お前の家の構造わかんないんだけど……」

 「じゃ、私の部屋で寝な? そこしか選択肢ないし」


 えっ、なんで!?

 『そこしか選択肢ない』って言った!?


 いっぱいあるよね!?


 ま、まぁ……咲羅の家だし……。


 「……本当に寝ていいのか?」

 「……寝たいなら」

 「じゃ、じゃあ……借りる」

 「案内するね」


 咲羅が歩き出す。

 本当にいいのか……これで……。


 「ここ」


 ドアの前で止まる咲羅。

 うわぁ……咲羅の部屋の前……。


 咲羅は黙ってドアを開ける。


 結構整理されてる。

 普通に綺麗な部屋。


 咲羅は『ものがたくさんあるけど整理されてる』って意味で、俺は『ものがなさすぎて整理するものがない』って状況っぽい。


 なんか悲しくなってきた。


 「ベッドのシーツとかは洗ったばっかだから……ってか今朝洗ったから、安心して」


 何を安心するんだ……?

 逆にお前が安心した方がいい気がする……。


 「ありがとう。1日借りる」

 「うん。好きなふうに使って」


 使うのベッドくらいしかないけど。

 ベッド使わせていただけるだけ感謝しなきゃな。


 「なんかあったらリビングに来て。そこにいるから。おやすみ」


 咲羅はそう言って向こうに行った。

 なんか今日の咲羅、いつもより静かな気がする……。


 いつももっと元気なかったっけ……?


 まぁ、いいや。


 俺は咲羅のベッドに横になる

 あったかい。


 そしてめっちゃいい匂いする。


 ……やめよう、この行動。

 怒られる。


 普通に借りるんだ。

 ちゃんと寝よ。


 そういえば咲羅ってどこで寝るんだろう……。

 『リビングにいるからなんかあったら来い』って言ってたから、リビングにいるのかな……?


 ってことはリビングで寝るのかな?

 なんか申し訳ないな……。

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