表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/258

第18話 お礼がしたい

 「……じゃあ……、お願いします……」


 実璃が顔を少しだけ赤くして言う。

 よし……。


 「……それと、本当に休まなくて大丈夫か?」

 「はい……」


 ……本当に大丈夫か……?

 さっきの倒れ方……結構ヤバイぞ……?






 「……それと実璃」


 歩いている途中、俺は実璃に話しかける。

 俺の家から出て、数分が経ったくらいだ。


 外は結構暗くなっていた。


 「なんかさ、お礼みたいなのしたいんだけど」

 「お礼……?」

 「ああ、この前俺を助けてくれただろ? 変な奴らにからまれて、それから家まで送ってくれたじゃん」

 「あ、ああ……あれは……」

 「そのお礼がしたいんだけど」


 俺の言葉に実璃は一瞬だけ動きが止まる。

 そして辺りを見渡した。


 「えっと……」


 実璃は遠慮がちに手を伸ばして、前にあるコンビニを指で差した。


 「……アイス食べたいです……」


 アイスか……。

 全然いいけど。


 「わかった。じゃあ一緒に行こっか」


 俺はコンビニに入る。


 そんなに人はいなかった。

 早速アイス売り場に行く。


 ……なにこのアイス……。

 見たことないやつばっか……。


 最近アイスなんて食べてないからな……。

 最後にアイス食べたのいつだっけ?


 4歳くらいのとき……?

 もう10年以上も食べてないんだ……。


 「あ、このアイス……。まだ売ってるんだ……」


 実璃が俺の前にあるアイスを凝視する。

 このアイスも見たことないな……。


 「8年くらい前から見てないのに」


 あ、そんな昔からないの?

 知識の差……。


 それと、8年前から見てないアイスを置くこのコンビニもすげぇな。


 「これでいいですか?」


 実璃が向こう側にあるアイスを指で差す。

 このアイスは見たことある……、気がする。


 「ああ。これか?」


 俺はそのアイスを取り、レジまで行く。

 値段もそこまで高くなかった。


 どうせ小遣いも使わないんだし、こういうところで使わないとな。


 コンビニから出て、俺の実璃に買ったアイスを渡した。

 実璃は目を輝かせながらアイスを受け取る。


 「ありがとうございます!」


 そう言ってから、早速アイスを食べ始める。

 ……ちなみにこのアイス、アイスキャンディーだからね?


 一応言っておいた。


 そしてめっちゃ美味そうにアイスを食う実璃。

 こんな顔初めてみたな……。


 「アイス、好きなのか?」

 「はい!」


 おお、元気のいい返事だ。


 そういえば実璃って、最初は敬語じゃなかったよな……?

 初めて会ったとき。


 『あのー……、大丈夫……?』って言われた気がする。


 「……あ、ごめんなさい! 歩きながら食べます! 行きましょう!」


 実璃はアイスを食べながら歩きだす。


 ……不思議だな……。

 数日前まで嫌われ者だった俺が、今はこんな生活してる……。


 人間って存在価値が急に変わるんだな……。

昔はよくあったけど今はないお菓子とかアイスって、また食べたくなりますよね。

とあるお菓子が好きだったな……、また食べたい……。(作者は2024年現時点で高校1年生です)。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ