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第146話 演劇 〜終〜

 「だ、誰がモブAだ! 幽霊Aは違うやつだろ!? 俺はラスボスだ!」


 いや、そういう意味じゃないと思う。

 今総一朗いいこと言ったよ?


 「なっ、おい! 俺今いいこと言ったんだからちゃんと聞けよ!」


 自分で言うなよ、総一朗。

 それさえなければかっこよかったぞ。


 「あー、もう嫌だ! きがあま、殺してやる!」


 ええ!?

 俺!?

 今の完全に総一朗へのセリフだろ!?


 そんなこと思っても向かってくるモヒカン。


 俺も早く逃げなきゃ……。


 振り向く。


 すると、あらびっくり。

 目の前に壁があるじゃないですか。

 多分4メートルくらいある。


 ……待って、これってあれじゃん。

 乗り越えなきゃいけないやつじゃん!


 え、こんなの無理だよ!?

 小説――ってか台本では主人公乗り越えてたけど!


 え、マジでやらなきゃいけないの?

 ってかいつこの壁用意した?


 「ちょっ、待って! 目の前に壁ある! 進めない!」

 「そんなの待てるわけないだろ!」


 ええ!?

 ひどくない!?


 「アカネ! 俺どうすればいい!?」

 「ショットガンで撃って!」


 どっちを!?

 壁? それともモヒカン?


 ええい、モヒカンを撃とう!

 頑張ってショットガンをモヒカンに向ける。


 そして撃つ。


 ハンドガンより反動も音も大きい。

 手が痛い。


 でもモヒカンは倒れない。


 ……なんで?

 これ本物のはずなのになんで死なないの?

 当たったよね?


 「ちょっ、あんた倒れなさいよ! せっかく湊亜がいい感じにアドリブしてくれたのに!」

 「そーよそーよ!」


 舞台裏から数人の女子生徒が出てくる。

 その中にはさっき俺にサイダー出してくれた女子生徒もいた。


 「あんたのせいでめちゃくちゃじゃん! せっかく木神くんがかっこよく演技してるのに!」


 いやいや、あなたもかなりめちゃくちゃにしてますよ?


 湊亜もポカーンって口開けて驚いてるし。

 総一朗は……、よくわかんない表情してる。


 まさか湊亜もここで大量の女子生徒が出てくるとは思わなかったんだろうな……。


 「あんたどう責任とってくれるのよ!」

 「じゃあ特別に俺の爪を見せてあげるぜ! マニキュア塗ってるんだぞ!」

 「誰もあんたの爪なんて興味ないわよ!」

 「ええ!? じゃあ俺の髪の毛1本やってやるよ!」

 「いらないわよ!」


 なんっつー会話してんだよ。

 それより俺はどうすれば……。


 「――い、以上! 『めちゃくちゃ変な物語』でした!」


 柚斗が出てきて言う。


 これで終わるつもりか。

 ……一応ナイスな行動なのかな?

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