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第115話 名取撃退作戦、終了

 「悪ぃな、逃げられた」 


 右頬に絆創膏を貼った柚斗が頭を下げる。

 なにがあったんだよ……。


 「なんか追いかけてたらさ、すんげぇ図体(ずうたい)デケェやつに殴られた」


 いや、なんでだよ。

 殴られたら絆創膏なの?


 それと名取とそいつになんの関係がある?


 「ま、あの様子じゃもう変なことはしねぇだろ」

 「ありがとな……、みんな……」


 まさかこの方法で全部終わるなんて思ってなかったな……。

 本当はもう一段階作戦考えてたのに。


 でもこれでわかった。

 名取は大勢の人に責められると弱い。


 もちろん、さっき撮られた俺と名取の動画は誰にも見せるつもりはない。

 しばらく経ったら消してもらうつもりだ。


 「それにしてもお腹空いたよー、木神くん。今日も一緒にお弁当食べようよ! 私、つくってきたんだ、木神くんのお弁当!」

 「あ、私も!」


 うん、今日も弁当大量コースだ。

 もう慣れてきたよ。


 「あ、そうだ! みんなで食べようよ! 『名取撃退作戦』に参加した人で!」


 へー、この作戦、『名取撃退作戦』っていうんだ。

 覚えやすい名前だな。


 でも確かにいい案だな……。

 こんな大人数で弁当食べたことないし。


 「オッケー! じゃあ屋上に集合ね!」


 数人の女子生徒たちが教室から出ていく。

 残ったのは咲羅たちだけになった。


 「よかったですね、木神先輩」

 「あ、ああ……、助かった」

 「私たちはなにもしてないけどね、天太」


 いや、まぁ……。

 協力てくれただけでも十分だよ。


 「それより木神先輩! お腹空きました! 早くお弁当にしましょう! 実は私、今日木神先輩にお弁当つくってきました!」

 「あ、天太くん……、私も……」

 「私もつくってきました」

 「私もだよ」


 ああ……いつものやつに4つも追加……。

 でもせっかくみんながつくってきてくれたんだ。

 ちゃんと食べなきゃな。


 「俺もつくってきてやったぜ、天太」


 湊亜の後ろからひょこっと総一朗が顔を出す。

 ……そういえばこいつに協力してほしいって頼んでなかったな……。


 「みんななに集まってたんだ? なんか湊亜さんもいるし」

 「なんでもないよ? 江島くんも一緒にお弁当食べよ?」

 「もちろん! はい、天太!」


 総一朗は俺に弁当箱を差し出す。


 「全部俺の手作りだぜ」

 「え、江島くん料理できるんだ」

 「ああ、ゆで卵に、ゆで卵に、ゆで卵がたくさん入ってるぞ!」


 いや、ゆで卵しかねぇじゃねぇかよ。

 ゆで卵くらいなら俺もつくれるぞ。


 「じゃ、行きますか、屋上に」


 ため息混じりに俺が言うと、みんなが教室から出た。

 ……とりあえず、名取のことは終わった。

名取倒すまで長かったー(長い割には変な終わり方でしたね)。


ちなみに作者もゆで卵ならつくれますよ!?

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