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エピローグ

~勇者クラシア・ラーシア視点~



「早くドミちゃんの晴れ舞台を見に行きましょう」

「まずは、学校でみんなと合流したほうがいいと思うよ」


私の子供達が、何やら楽し気に話をしている。そういえば、ドミティア様もダンジョンを持つことになった。戦闘はほとんどなく、大陸初の子供向けのダンジョンになるみたいだ。それにモフモフ天国のようなスポットもあるみたいだ。

私としてはそちらのほうが楽しみなのだが・・・・


ニューポートに来て、かなりの年月が経過した。ロイとの結婚生活もニューポートの統治も上手くいっている。子供も3人産まれている。

グリエラとガイエルも私達が結婚した翌年に結婚し、子供も2人産まれているし、ルナとレイ兄もその次の年に結婚し、子供も2人産まれている。

子供達の話の内容からすると、子ども達で集まってダンジョンオープン記念式典に向かうようだった。


「私は式典の運営があるからあれだけど、ロイの言うことをよく聞いて、迷子にならないようにね」


こんな田舎で迷子になんかならないって?

そんなことはない。ここ数年でニューポートはかなり発展し、大都市と言っていいほど大きくなった。それはそうだ。商業都市ダッカと同様の商業都市だし、テトラシティには及ばないものの、ダンジョンが今回のオープンで3つになり、ダンジョン都市と言っても差し支えない。


ロイが子供達を連れて行ってくれるが、もちろん秘匿で護衛も付ける。大規模な軍は持たない代わりにノーザニア王国の第10軍や魔国デリライトのスペシャルブラックスのような少数精鋭の特殊部隊を増強している。

有力な冒険者からスカウトしているので、人材は豊富だ。


出会いがあれば別れがある。

こんなことを言うと誰かが、亡くなったとか思うかもしれない。もしかして、高齢のパトリシア婦人が?みたいに・・・

あいにく、そんなことはなく、元気でぴんぴんしている。元オルマン帝国軍のダンカン将軍といい感じで、二人して勇者パーティーの監督とコーチをしている。今年はベッツ・スパクラブを中心とした混成パーティーが決戦に挑むらしい。是非とも頑張ってもらいたい。


ニューポートから去ったのは、ゴブル管理官とシクスさんだ。ゴブル管理官は魔国デリライトの宰相候補として母国に戻り、忙しい日々を送っているみたいだ。因みにアルテミス王女と3年前に結婚している。本人に出世する意思はほとんどなかったが、アルテミス王女と釣り合いを保つために、頑張っているみたいだ。

ついでにシクスさんは、阿修羅&ゴブリンズのカリン、コリン姉妹の姉、カリンさんと結婚している。妹のコリンさんがゴブル管理官を好きだったのだが、そのことをシクスさんに相談をしている内に惹かれ合ったみたいだ。

コリンさんはというと同じパーティーだったアッシュさんと結婚している。魔勇者パーティーの活動終了後、ノーザニア王国で研修を続けていたアッシュさんだが、コリンさんも研修でノーザニア王国にやってきたところで、昔話に花が咲いたことがきっかけになったみたいだ。


物思いにふけっていたら、会議室から声が聞こえて来た。


「ちょっとアースラ!!報告書はキチンと書いてよ。特に物品関係は正確に数字を書いてよね」


「すいません・・・」


レミナ管理官がアースラさんに指導をしていた。シクスさん達の従妹のアースラさんは、文官としての能力も高めて欲しいとの要望がアースラさんの実家からあり、自警団の隊長職と併せて、文官としての研修もしている。何だか、ゴブル管理官とシクスさんを見ているようで懐かしい感じがする。


「レミナ管理官。そろそろ式典に向かいましょう」


「分かりました」




式典会場では、ドミティア様の威厳のある声が響き渡る。普段から接している私達には緊張していることが伝わってくるが、観客には分からないと思う。


「わ、我は偉大なる古龍エンシェントドラゴンドライスタとリバイアの娘、ドミティアである。我もこの度ダンジョンを持つこととなった・・・・」


ドライスタ様とリバイア様、リバイネ様が見守る中、無事にスピーチを終えたドミティア様。


「ドミティアのダンジョンのオープンイベントは子供限定にしようと考えている。12歳以下のパーティーで臨むがよい。攻略した暁には・・・・」


ドライスタ様がまた、予定にないことを思い付きで口にした。これには、ヘンリーさんもレミナ管理官も頭を抱えている。

(12歳以下のパーティを編成しなければならない・・。また仕事が増えた)



最近では活発になった過激派の活動に頭を痛めている。それに魔族の側でも反人族派閥が息を吹き返しつつある。問題は山積みだが、これまでも何とかやって来た。

勇者としての活動は終了したが、人生はまだまだ続く。

半年という長いような短いような期間、お付き合いいただきまして本当にありがとうございました。行き当たりばったりの展開ですいませんでした。


最後のほうに投稿期間が空いてしまったのは、伏線を回収できなかったからです。ちりばめた伏線を回収しようとすると本編よりも長くなりそうな物語が生まれてしまいました。

なので、勇者ビジネスはここで一端は完結とさせていただきまして、改に


ダンジョンコンサルタント~魔王学院ダンジョン経営学部のエリートが劣等生女子とともにポンコツダンジョンを立て直します

https://ncode.syosetu.com/n2336io/



を発表することにしました。ご興味がありましたら、こちらもお読みいただければ幸いです。

勇者ビジネスにも登場する意外な人物が主人公になっています。勇者ビジネスで言えば、ちょうどロイが先代勇者パーティーとして旅を始めた時期から物語が始まります。


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