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関係者達

~マーラ・ノーザニア視点~



「ど、どうするんだ?レオに殺されるぞ・・・ロイ・・・」


普段冷静なノビスが狼狽えている。それはそうだ。私もびっくりしている。クラシアちゃんが妊娠、父親がロイだなんて・・・・


「とりあえず、レオに謝ろう。マーラもネルちゃんにそれとなく・・・嫌駄目だ。逆効果かも・・・・」


ノビスはまだ立ち直れていない。ただ、ここにいるのが、私とベルク宰相だけなのが、せめてもの救いだろうか。


「ベルク宰相。解決案はあるの?」


「案としましては、ロイを正式にノーザニア王国名誉伯爵にして、王女であるクラシア様と釣り合いが取れるようにします。その上でレオナルド王に国王陛下自らが謝罪と今後の対応について説明されたほうがよろしいかと」


「そうね。給金を出すわけではないので、ロイを名誉伯爵にするのは問題ないわ。ついでに功績のあるゴーレム使いのマティアス殿も併せて名誉伯爵にしましょう。取ってつけた言い訳と思われないようにしないとね」


「それはいい案だと思います」


「よ、よし!!ベルク。レオに取りなしてくれ。一世一代の謝罪をしてやる。こんなに緊張したのは、マーラのご両親に挨拶に行った時以来だな・・・」


(そうだ。こいつもロイと同じことを私にしている)



数時間後、通信の魔道具による緊急の会談が行われた。ノビスは美しい土下座をしていた。なんか懐かしい気がする。


「話は分かった。その案でいい。こちらも対処があるのでこれで失礼する」


レオは謝罪を受け入れ、こちらの案を呑んでくれた。

(えらくあっさり、吞んでくれたものだ)


通信の魔道具の前からレオは去ったがネルが残っていた。


「こっちも事前に情報は入手しているわ。一報があったとき、レオは大暴れしたんだけど、今は落ち着いているのよ。話を聞けばクラシアにも落ち度はあるし・・・レオのことはこちらでなんとかするから心配しないで」


嬉しいことを言ってくれる。

何はともあれ、ラーシア王国との戦争やロイの処刑はしなくて、本当によかった。






~ナタリー・ヒューゲル視点~


新しいダンジョンはモフモフをメインに龍神様に提案してみよう。テトラシティでも実家のほうでも大盛況みたいだし、モフモフは世界を救うんだ。

そんな感じで、龍神様のところにヘンリーさんと訪れたところ、そんな雰囲気ではなかった。龍神様が珍しく激怒している。


「何たる屈辱。『ちょっとランクインしたからって新人が調子に乗って(笑)』、『あんなパーティーに突破されるダンジョンなんてねえ』なんて馬鹿にされたのだぞ・・・。クラシアを呼び出せ!!

!!八つ裂きにしてくれる」


この状況で「モフモフを広めませんか?」なんて言ったら、八つ裂きにされるのは私だろう。普段空気の読めない私だが、そこまでひどくはない。




~聖女候補フローレンス視点~



クラシア様が妊娠!!そんなことよりも、レイモンドさんとルナがそんな関係だったなんて・・・そっちのほうがショックだ。サキュラに慰めてもらおう。


この件を教会本部に報告したら、「結婚式は絶対に聖母教会で仕切るように」との命令が来た。本当にこっちに事情なんてお構いなしね。

すぐに龍神神殿のクリンと水龍神殿のリザラに連絡を取った。協力して結婚式を盛り上げようという話だ。

私が提案するとリザラが言った


「私はいいんだけど・・・ねえ・・・クリン」


「そうなのよ。龍神様が大激怒しちゃって・・・。クラシア様が謝罪に来るんだけど、その結果しだいね」


龍神様は何をそんなに怒っているんだろうか?




~クラシア・ラーシア視点~


今までに見たことがない位に龍神様は怒っていた。激怒しているのは分かるが、言っている意味は分からない。「ランキングが・・・」とか「新人いびりだ!!」とか言っているが意味が分からない。

そんなとき、龍神様のご息女のドミティア様がいらっしゃった。


「お父様!!何をそんなに怒っていらっしゃるの?クラシアさんに赤ちゃんができるのはいいことじゃない。私の友達になれるかもしれないのに・・・」


「ドミティア・・・なんて優しい子なんだ・・・・」


ドミティア様の登場で毒気を抜かれた龍神様は若干、落着きを取り戻した。


「しかし、披露会の攻略パーティーはどうしたらいいのやら・・・」


「その件については代わりが見付かりました。そうですね、ゴブル管理官」


ヘンリーさんがゴブル管理官に声を掛ける。


「はい。ダンジョンの攻略パーティーは元魔族チームで調整が進んでいます」


ヘンリーさんとゴブル管理官で調整をしてくれていたようだ。これには龍神様も納得したみたいだ。

そして、龍神様はというと・・・


「あなた!!本当に情けない。何があっても冷静で威厳を持つのが龍神でしょうに!!クラシアさんはいつも私達を最大限もてなしてくれるし、美味しい料理だって・・・・なのにあなたときたら・・・」


奥様のリバイア様にお説教を喰らっていた。


「クラシアよ。すまなかった。我の事情はそなたには関係ないことだったな・・・色々あって取り乱してしまった。めでたいことなのにな・・・・よし!!結婚式は盛大に祝ってやるぞ。楽しみにしておれ」


よく分からないけど、何とか怒りが収まったみたいだ。

それと私の両親や人族領の各国についても、穏便にことが進みそうだ。これには、私達を支えてくれる方が陰で努力してくれていたのだと思う。


落ち着いて、よく考えてみた。


私とロイが結婚!!

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