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新生!!阿修羅&ゴブリンズ2

~ゴブル管理官視点~


何はともあれ、阿修羅&ゴブリンズは再結成された。魔勇者の規定に則り、まずは、龍神ダンジョンの攻略か水龍ダンジョンでA級以上の素材を採取しないといけない。

話し合いの結果、素材採取に決定した。阿修羅&ゴブリンズは以前に龍神ダンジョンを攻略しており、どうせなら水龍ダンジョンも攻略しようという話になったからだ。

それに戦闘なら全く役に立たないが、素材採取なら僕も役に立つことができる。


僕はギルドでグリエラさんから水龍ダンジョンの情報を買い取った。これは必要経費なので、特に問題はない。グリエラさんとガイエルさんから情報と併せてレクチャーを受ける。


「情報を基にすると2階層の湖の奥が怪しいな。なぜか魔物の出現率が高いんだ。魔物も多いし、パッと見た感じは行き止まりだから、誰も調査してないんだ」

「これは情報ではないんだけど、リザードマンのガイドは雇ったほうがいいぜ」


そのことをパーティーメンバーに伝えた。


「さずがゴブルね。頼りになるわ」


アルテミス王女から直々にお褒めの言葉を頂いた。本当に嬉しかった。でも僕ができるのはここまでだ。後は、ダンジョンに入って迷惑にならないようについて行くだけだ。


ダンジョン攻略の当日、ガイドはリザラさんがやってくれることになった。クラシア王女の直々のお願いだそうだ。

やはり、このパーティーの戦闘力は凄い、どんどんと敵を倒していく、そして問題の2階層の湖までやって来た。

ダンジョンボスを目指して、メインルートを通っていたらまず、無視をするだろう。それに魔物の数も多い。僕達は手分けして魔物を倒していった。手分けしてといったけど、僕は何もしていない。手伝う気持ちはあったが、あっという間に倒されていた。


「まずは湖の調査をしてみましょう。リザラさんお願いします」


僕はリザードマンのリザラさんに水中の調査を依頼した。すぐにリザラさんは準備をして湖に潜っていった。しばらくしてリザラさんは宝箱を抱えて戻ってきた。湖の中心付近に宝箱があり、鍵がかかっているようだったので、とりあえず持ってきたようだ。

僕は、斥候スカウトのトムさんから基本を教えてもらっていたので、宝箱の鍵を開けて、中を確認した。すると石板のようなものが入っていた。


「あっそうだ!あそこの行き止まりにある壁にはめ込むんじゃないの?ちょうど同じ形だし」


コリンが言う。みんなでその壁に行くと丁度同じ形だった。僕はその石板を壁にはめ込んだ。すると壁が割れて転移スポットが現れた。そうか、これがこのダンジョンのコンセプトか。ダンジョンボスはあくまでも囮なのだろう。メインは苦労して見付けたこちらなのだろう。


「この先にボスがいるかもしれません。警戒して転移しましょう」


僕が言うとみんなが頷いた。そして、転移スポットに乗ると、沼地に転移させられた。そして待ち構えていたのは、グロテスクな緑色をした大きなトカゲだった。


「ポイズンリザードです。毒を持っているので気を付けてください」


「分かりました!!じゃあここはカリン、コリンと私で遠距離攻撃します。とりあえずはそれで、様子を見ましょう」


リザラさんのアドバイスを受けてアルテミス王女が指示を出す。しばらくは遠距離の魔法と弓で攻撃を継続している。この3人は強力でこのまま押し切れそうな感じがした。


「ボス!!俺達も戦いたいんですけど。接近してもいいですか?」


「馬鹿!!アルテミス王女の指示に従えよ!!どうしても攻撃したいなら、その辺の石でも拾って投げてろよ!!」


シクスとアッシュは渋々言うことを聞いて、その辺の石ころを投げ付け始めた。それが意外と効果的で、かなりの破壊力があった。

(これはダンカン将軍にでも報告しておこう。戦術の幅が広がるかもしれない)


しばらくして、遠距離攻撃だけでポイズンリザードは無事討伐できた。ドロップアイテムは水龍の牙だった。文句なしのSランクの素材だ。


ダンジョンを出て領主のクラシア王女に報告に向かう。


「ご苦労様です。水龍ダンジョンのコンセプトも分かり、それに阿修羅族の新たな戦術も発見して、実りのあるダンジョン攻略になったと思います。文句なしで魔勇者パーティーに任命します」


無事、魔勇者パーティーに認められた。アルテミス王女もいるし、ここで認めないとの判断はできない。そんなことをしたら国際問題だ。

それから、今後の日程についての説明がアンヌ大臣からあった。とりあえずクロスポートに向かうそうだ。そこで、クロスポートの冒険者選抜と試合をしてほしいとのことだった。


「勇者パーティーと魔族チームの決戦が今後どうなるか分からない現状で、お茶を濁すくらいにしかならないと思いますが、魔勇者パーティーが試合に出てくれれば、町も盛り上がると思います。まあ、大人の事情と言ってしまえばそれまでですが・・・」


アンヌ大臣は申し訳なさそうに答えた。決戦のイベントが無くなるのはクロスポートにとって、かなり痛いと思う。ニューポートで財政担当をしているとよく分かる。

メインで戦うのは僕ではないし、断る理由もない。

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