エンジェルライフMirai②テストで検診した元にすい臓ガンが、見つかった!そんな事とは、知らないエリやういかは、連日の大騒ぎ。ところが、元だけでは無かった!
貴賓室が利用できるこんな機会はそうそう無い。ういかやエリは連日大騒ぎで飲み会。二日目のスケジュールもあるあさこは、早めに寝るが、大騒ぎしている場合じゃない。元に末期のすい臓ガンが見つかり対応を迫られるエライザと森嶋直斗。さらにあさこにもガンが見つかる!元は、自分の体で最新のガン治療機をテストして、あさこを救ってほしいと懇願するが、エライザ!直斗!どうするんだ!
②
将棋界のスーパースター藤井壮太竜王の健康診断が企画された。リハーサルのつもりで行った、あさこと、元の健康診断。元のすい臓がんが見つかった。
エライザに直斗から連絡が入る。エライザは、検査が終わって貴賓室を出て行った元を探しに行く。
直斗は、撮影に同行しているエライザに電話をした。検査室に来たエライザは結果を見て、
エライザ:疑う余地はないよね。再検査も必要ない。元爺は、今どこに?
直斗:さっき自分で運転してモトズラウンジへ帰ったと思ったけど
エライザは、本院へ電話したが、元は戻っていなかった。元は携帯を持たない。どこへ行ったのか。もしやと思い元爺の日出の自宅へ向かってみた。
ガーデンホテルを出て海沿いを走りビューホテルを超えて42号線を5分ほどで日出の元爺の家につく。
もうすぐというときに元爺の軽トラを見かけた。知らない大きな家の玄関先に軽トラが止まっていた。エライザは引き返して、
その大きな家の庭に入っていくと元爺が草刈り機で庭の草を刈っていた。
エライザ:元爺何してるの?
元:おおっ どうした?
エライザ:何してるのって
元:草刈ってるに決まってるじゃないか。
エライザは、こっちは心配して探してると、言いたかったが、本人はまだ自分がすい臓ガンとは知らないから普通に草刈だと答えただけだった。
エライザ:ここって誰の家?
元:死んだミサ婆ちゃんの家だ。もう誰も住んでいない。ときどき私が仏壇に線香あげに来るだけだ。ガーデンホテルから
近いから検診の後で寄ろうと思ってたから。5月も終わりだから草があっという間に伸びるよ。もう、終わるから入って婆ちゃんの顔でも見てろ!
エライザは中に入った。大きな玄関に大理石が敷き詰められたエントランス。20mは続く広い廊下は、重厚な無垢板で作られている。
カウンターらしきコーナーの奥に広間が有った。入ってみると天井まで続く大きな仏壇の扉が開いていて線香が2本。
横の壁には先祖らしき人の遺影が何人も掛かっていた。一人だけカラー写真の遺影が有った。
エライザ:この人がミサ婆ちゃんかな・・・
エライザも線香を2本とって火をつけた。なんとも言えない深い香りがエライザの鼻を抜ける。
元:良い香りだろう! 本物の伽羅だよ。
エライザ:きゃらっ?
元:その線香!ベトナム産の香木、伽羅で出来た線香だ。沈香という木の内部にたまった樹液の塊で特に上質なものを
伽羅という10gで100万円はする三河地方は仏壇や仏具が有名な地域で昔は、伽羅や沈香もたくさんこの地域に
集まってきて10gで1万円位で買えたが世界中で人気が高まり今ではとんでもない金額になってしまった。
ここに伽羅が有る話は誰にもしちゃいかんよ。
エライザは、元の話を聞きながら伽羅の香りに包まれ体の力が抜けていくような不思議な感覚に浸っていた。
元:なんかあったのか?お前が探しに来るなんて・・
不思議に素直に言葉になった。
エライザ:元爺、モトズラウンジに戻って、元爺はすい臓がんなの。
元:そうか。わかった。線香の火が消えたら戻るから先に行ってくれ。
エライザは、渥美病院の本院に戻ると専門の先生と治療方針を話そうと思ったが、正直、高齢者のすい臓がんとなれば
完治の見込みは薄い。治療というより延命計画となってしまう。元と話してからにしようと元の帰りを待った。
看護師より元が戻ったと連絡が入り。エライザは、モトズラウンジに上がった。
元:なんとなく分かっていた。胃がんかな、まさかすい臓かなと・・・何か月だ?
エライザ:このままなら3か月は無理。
延命治療すれば1年の人もいる。
元:いらん・・・・・しなくていいよ。
元:私の資産のすべてをエンジェル基金として使ってくれ。あさことお前に任せる。ミサ婆ちゃんからもらった分も
お前らの活躍でずいぶん増えた。今度設立するエンジェルクラウドが上場すれば大きな事業が起こせる。
世界の医療事情を激変させる規模の革命を今のエンジェルライフなら起こせる。
M&Aは、エリに任せろあいつは冷酷に人を愛せる。広告塔はういかだな・・・言うまでもないか。
健康診断にもいかない一人暮らしの高齢者の命を救えるような世の中を今のお前たちなら作れる。
あさこには、言うな。このことを知っているのは?
エライザ:森嶋先生だけです。
元:彼をここへ呼んでくれ直接話す。
森嶋直斗に電話をしようとしたエライザに森嶋から電話がかかってきた。
直斗:エライザ!今どこにいる?
エライザ:モトズラウンジに・・
直斗:元さんに話した?
エライザ:話したら森嶋先生を呼んでくれって。
直斗:すぐに行くよ。
エライザ:森嶋先生、ここへ来るって。
自分の研究室に戻り、エライザは、1か月間で元に何がしてあげられるか考えていた。
元は、最後に自分がすべきことは何か考えていた。
森嶋直斗がモトズラウンジに来た。
直斗:あさこさんの脳腫瘍が見つかった。
エライザ:・・・何てこと・・・ステージは?
直斗:ステージ3から4程度かと・・・
元:完治の可能性は有るのか?
エライザ:一般的には、5年生存率が50%程度。今年1年は、何が何でも私が持たせる。ただ、それ以上は今後の治療と病状次第で何とも言えない。
元:検査結果について疑う余地は無いのか?
元は、自分のすい臓がんは、来る時が来たとすんなり受け止めたが、あさこのことは簡単には受け入れられなかった。
直斗:今回の検診機械の精度について評価論文をもう一度検証してみました。精度は99.5%で、別に行った血液検査の結果とも矛盾がありません。検査結果に疑う余地は無いかと。
元さんのすい臓がんもあさこさんの脳腫瘍も疑う余地はありません。
元:分かった・・・エライザには伝えたが、私には延命治療はいらない。1か月の間できるだけ今のままで生活できるよう
痛みなどを取ってくれればありがたい。ただ、あさこの治療は今後の研究成果によっては、完治の可能性が無いとは言えない。
最後まであきらめずに・・頼む・・・あと、このことは3人の中でとどめてくれ。
私の方は、病状が進行した時の為に腰椎看板ヘルニアの初期症状が発見されたとでもしたらどうだ。
エライザ:外見的には疑われないかもしれませんね。椎間板ヘルニアと言われれば医者も疑わないと思う。
元:よし、私の方はそれで通してくれ。
直斗:あさこさんの方は、どうしましょう。
エライザ:あさこさん本人には、私が伝える。強い人だから・・・
直斗:家族には先に伝えるべきかな?
エライザ:・・・・・・・
元:・・・・・・・・・・
直斗:一般的ん・・
エライザ:あさこさんだけに私があした伝える。家族にはあさこさんにどうしたいか考えてもらう。
あさこの健康診断は1日目が終わりウェイティングルームで飲んでいる。誰が言い出したか、初患者検診成功を祝してらしい。
あさこ本人は取材もあり、ゆっくりしたいところだが、今回のメインクルーの山岸エリが小久保佳代子に声をかけるから、
止められなくなる。あさこもほっといて寝ればよいのだから結局あさこを出しにウェイティングルームが使えればよいのだ。
あさこ、エリ、佳代子と来れば、真理も当然絡む。と、なれば、ういかに声をかけなければ揉めること間違いなし。
エリ:エライザは・
ういか:いいて、呼ばんでも・・忙しいと思うよ。
佳代子:そうそう、忙しいよ。
うまくまとまった。なにかそれぞれ思惑がありそうだ。
ういか:料理は、下のビュッフェのやつをタイアップしてもらうように話付けといたから!
真理:下のビュッフェとタイアップってどういうこと
ういか:大丈夫、私が良い感じにしといたんで
あやしい・・とエリが確信し、佳代子も真理も黙ってうなずいた。
しばらくすると下から料理が届く、どんどん並びビュッフェ会場の再現となった。
準備を終えたスタッフがういかに耳打ちする。
スタッフ: 追加は無理です。一回戦だけでお願いします。
ういか:OKOK十分、今日は人数少ないからこれでも食べきれへんて!ありがとうな!
あさか:なんかまたすごいね。昨日より料理は多くない。私はさっさと食べて寝るからあんたたちは勝手にやって!
お腹へっちゃた・・頂きまーす!
佳代子:ドンぺドンペリドンペリピンクー、ピンピンピンクのドンペリニオン! んん無いぞ・・・私昨日2本パクッて2本遠慮したんだけど・・・
エリ:あれ、2本あったはずなのに・・
真理:何探してんのよ!2本残ってたわよ・・誰か2本パクったでしょ。ちゃんと数えてるんだから
絶対二人のどっちかだと思った。パクられないように鍵付きのワインセーラーに隠したのさ!
そこの冷蔵庫にスパークリングワインあるよ。それだって最高級品なんだからピンクピンクって言わないの
どうせ、味の違いなんて分かんないんでしょ。
パクった佳代子は、どうでも良いわと言いたげにビールをジョッキに注いだ。何も言わず静かに飲み干して
もう一杯注いだ。エリも佳代子に尻を押し付けてどかすとビールをジョッキに注ぎながら
エリ:真理ちゃん! 親友だよねーーっと、あざとく微笑む。
昨日とはメンバーが変わり、話の流れもだいぶ変わる。
ういか:あさこさん!元さんていったい何者なんですか?
真理:佳代子さんは元漁師って言ってるけど
エリ:私は、渡辺造船の代表代行って聞いたよ。
佳代子:奥さんに死なれて寂しいから大金積んで渥美病院を誘惑したんだよね。しらんけど?
あさこ:まあエンジェルライフもここまで成長したのにいつまでも本院の最上階に入院しているスケベ爺がエンジェルライフに口出してるのも不思議に思うよね。
と、元のことを話し始めた。
あさこ:元さんは、渡辺造船に来る前は、地下のトンネル掘削機の設計、施工指導で全国を回ってた。その前は、いろいろらしい。鉄道員、アフリカの刑務所の先生の先生、
真理:刑務所! 先生!
あさこ:刑務所の受刑者にテレビの修理を教えてたんだって、日本でもあるでしょ!職業訓練。
東北の地震でトンネルの会社がつぶれて渡辺造船に。伊良湖の大阪の人の別荘を買ったの。海が好きだったから。
子供は居なくてミサさんていうフィリピン人の奥さんと二人ぐらしで、普通のサラリーマン。元さんの家の近くに、高級旅館だった家が有ってそこに小久保ミサっていうお婆さんが住んでたの。
そのお婆さんの旦那さんは、日本で初めてフィリピンからパイナップルを輸入した人で、伊良湖岬が新婚旅行のあこがれの場所だったころパイナップルをいっぱい売って大金持ちになった人。
残念ながら60歳ぐらいで死んじゃって、ミサさんは独り暮らしになって、だんだん体も弱り、元さんの奥さんのミサさんが、偶然同じ名前だったんだけど、
介護するようになって、90歳の時に寝たきりになって、ミサさんが泊まり込みで介護して1年で亡くなったの。
佳代子:なんで他人をそこまで介護したの?
エリ:フィリピンでは困っている高齢者を面倒見るのは当たり前みたいだよ。
あさこ:最初は、本当に善意だったと思うけど、一緒にいると家族みたいになってきたんだと思う。ミサ婆ちゃんの死後、奥さんのミサさんにミサ婆ちゃんから多額の遺産が残されてたのが分かったんだけど・・・ミサさんは・・・長年の介護疲れでミサ婆ちゃんを追うように死んでしまったの。それで、ミサ婆ちゃんの遺産がミサさんに、
そして元さんのもとに・・・元さんは、その遺産をそのまま農協に預けてて農協は預金を移動されたくないんで、元さんを農協の役員にしたの。
元さんは、ミサ婆ちゃんが死んだのも奥さんのミサさんが死んだのも健康診断をしてなかったことが一番大きな
原因だと考えて渥美病院に多額の寄付をして健康診断センターを作ったの・・で、・・私がそこに勤めだしたら
元さんが寄付でモトズラウンジを作って、新人の私が担当した。後は、佳代子が知ってる通り。
佳代子:元さんてやることでかいけど生活ぶりは質素だよね。モトズラウンジは豪華だけど食べ物や飲み物はあさかさんが
用意した田原の町でみんなが食べてるものだから。お酒も飲むけどすぐ寝ちゃうしね。お尻とか触ってきてスケベ爺だけどいざとなるとからっきしみたいだよ。
真理:いざとなった人がいるってこと?
みんながあさこを見た。
あさこ:ないない 私が担当した時、10年前でしょ・・75歳ぐらいだから・いざとならなくてもからっきしが普通よ。
エリ:何歳ぐらいまで行けるもんですか?
あさこ:私が担当したお爺ちゃんで”85でも現役だって”言ってる人いたけどほんとかウソか??
ういか:今は、バイアグラとかあるからもっといけるんちゃうかな。
あさこ:後は佳代子に聞いて!私は、寝るね。飲み過ぎないようにね。
ういか:しかし、昨日の阿部華也子はすごかったな!。飲んでるんちゃうで、のどに酒を捨ててるだけ!
エリ:あんだけ飲んで朝はけろってしてたよ。
真理:結局2時ぐらいまで飲んでたでしょ。
ういか:ホント!エライザと勝負できるよ あの子は・・・みどり馬ぁちゃんは、今日は牧場か?
エリ:オグリワンが死んだとき牧場に行けなかったんだて。行ったときには既に土の中で会えなかったって・・
真理:あんた昨日でその話何回聞いたんだっけ?
エリ:回数は分からないけど、その話出たらみどりさんはいつも10分ぐらいでつぶれる。
真理:佳代子さんは昨日なんだかんだそんなに飲んでなかったですよ。飲まずにドンペリ2本パクっていったし・・
佳代子:パクって無いって人聞きがわるいなぁ。あさこさんが残さずにって言うから・・
真理:それは、料理の話!
ういか:華也ちゃんもさすがに最後はペース落ちたけどエライザは、まったく変わらん。
エリ:あれっ 佳代子さんもう寝てる?
真理:もう、お婆ちゃんだから二日連続はきついて、
ういか:今日はあたしらもこれくらいにして、明日も打ち上げもあるしね。
真理:まじかって!!
あさこの健康診断の二日目
健康診断と言っても検査することはもうない。藤井竜王の健康診断と、同じスケジュールでリハーサルを兼ねている。
あさこの地元から強烈な依頼があって観光シーンの撮影は、もっとも地元が期待している。撮影クルーに、カットしても良いから、とにかく全ての店でカメラ回してと、お願いしてある。
永野:あさかさん!よろしくお願いします。リポーターの永野芽郁です。
女優の永野芽郁さんが、昨日の阿部華也子に代わって今日のMC。
スタッフが誘導して海上交通センターの管制塔に来た許可をもらい屋上に上がらせてもらう。伊良湖水道、神島を正面に
見て海抜が100mぐらいか、遠く尾鷲から桑名、伊吹山あたりまで見渡せる。
永野:すごい景色ですね。目の前のタンカー! 神島と同じくらいに見えます。
あさこ:名古屋港がアジアのこの辺りでは一番深いので、世界最大のタンカーや客船が着岸できます。三河湾に入る大きな船はみんな目の前の伊良湖水道を通過しなければなりません。
永野:オレンジ色の船がすごい波しぶきをあげて行きますね!
あさこ:海上保安庁の水先案内人の船です。今、南に見える大型船に向かっていて、あの船に案内人が乗り込みます。船長の横に乗って、目の前の伊良湖水道の通過、ここから名古屋港まで乗船して経路を案内します。
恋路が浜に移動した。
永野:あさこさん! ここは?
あさこ:恋路が浜です。恋人の鐘に来ています。鳴らしてみますね!
鐘の音
あさこ:風の音と波の音、そして鐘の音、恋人と、鳴らしたらきっと幸せになれますよ!私も結婚する前、ここにきて鐘を鳴らしました!子供も出来て幸せです!
月の渚でランチの撮影が始まった。今日は天気がいいので個室にある露天風呂付バルコニーで撮影です。
あさこ:どうですか?この眺め?
永野:さっきは大きな船が通ってビックリしましたし、遠くの島々が日本らしい景色でした。が、この景色は日本というよりも・・・ハワイですね!
あさこ:東に見える白い建物がビューホテルです。南に続く丘がダイヤモンドヘッドに似てますね。
永野:お昼ご飯の時間まで、少し時間がありますね。私はちょっと失礼して、このバルコニーの露天風呂に入ってみます。
AD:はいOKです。入浴シーン後撮りしますんで、このまま昼食の撮影行きます。料理運んで!
放送では、ここであさこの海岸さんぽのシーンと永野の入浴シーン。
お昼ご飯が出てきて、
あさこ:今が旬の貝尽くしですね。
永野:いろんな貝があります。この大きいのは?
あさこ:ヒオウギ貝です。真珠養殖のあこや貝に似てますが、少し種類が違います。ホタテに近い味でおいしいですよ。
これは、私がさっき売店で頂いた大アサリです。永野さんも食べてみてください。
永野:この焼きたてで・・あっつ わー、貝の香りがすごいします。
あさこ:永野さんはお酒も好きだと聞いてますので・・・はい、ここで湯上りのビールです。
私も終わりですから・・飲んじゃいましょうか!一緒に
大アサリ! んnんおー からの ビール!
永野:大アサリ! んmんmうー nmn ビール!きーっつ最高です!。
永野:あーっぁ,ほんと最高です。伊良湖でのエンジェルライフ健康診断どうでしたか!?
あさこ:健康って良いなって・・一番大切なものだなって感じました。不安な結果になってもすぐに治療に入れますし、
この伊良湖岬で療養すれば、病気もすぐに治ります。
永野:私たちは、旅行とかで伊良湖岬に来るんですが、あさこさんは、ここに住んでるんですよね。なんてうらやましい!!
あさこ:そうですね。今回あらためて自分の町、海のすばらしさを教えて頂きました。皆さんも伊良湖岬へぜひ来て下さい!
AD:はい!お疲れ様でした。永野さんこのあと、入浴シーンです。
あさかさんお疲れ様でした。いっしょに入浴シーンもどうですか?
あさこ:いえいえ 遠慮しときます。女優さんと一緒じゃバランスが・・・
放送では、露天風呂から永野が、後ろ姿で海に手を振る。カメラが、波間を散策するあさこから引きで、永野からのビューホテル全景でENDロール。
同行していたエリが、
エリ:あさこさん、お疲れ様でした。
元さんが終わったら来てくれって言ってます。
あさこ:了解です。料理おいしかった。
エリ:永野芽郁!むっちゃキレイでしたね。
あさこさんも良い感じの色気でしたよ!
あさこ:やっぱり入浴シーン撮っとけば良かったかな! オイ!
エリ:カットされたりして
あさこは、旅行気分でいつもの道を田原へ帰っている。もちろんBGMはFendy鈴のニューアルバムMusic history!
いつも通いなれた道も違って見えた。白谷海浜公園を通り過ぎながら南の島をドライブしているようだと思っていた。
♪サマーウェイブ!ウィーブ♫ ザ ミュージックヒストリー♪
モトズラウンジへ上がるエレベーターの中でも鼻歌が出る♬ミュージック♫ヒストリー♪
歌いながら・・エレベーターの扉が開いた。あさかは、お茶目に
あさこ:女優やってきました!ってか!!
元:・・・
エライザ:・・・苦笑い・・
直斗:・・・
あさこ:なんって場合じゃないって顔だね。・なんかあった!
機械壊れてた!?えっ何、どうしたの・・
エライザ:あさかさん!ここに座って!
あさこ:どうしたの・・・
エライザ:あさかさんの診断結果出た・・脳腫瘍が見つかった。
あさこ:・・脳腫瘍?・・わたしが・・・
エライザ:血液検査の結果も同じで、間違いない。
あさこ:・・・・・・わたしが・・
一瞬、青ざめた表情になったあさかだったが、
大きく深呼吸すると、看護師の顔つきに変わった。
あさこ:それで、ステージは?
エライザ:ステージ3から4・・
余命はこのまま気が付かなければ半年の命だった。
あさこ:頭痛は、あったんだけど・・・
健康診断が、良かったと考えるべきね。
エライザ:治す!わたしが、必ずなおす!
あさこ:わかった・・・治して!エライザ頼む。
わたし今、幸せなのに死にたくない!一緒に何でも挑戦するから!
エライザ:・・・挑戦する。・・一緒に!
もう一つ報告がある。・・・元さん・・
末期のすい臓がん・・だった・・・・・・・・・・
あさこは、黙ったまま・・元を見た・・
元:エライザ! おまえ話が違うだろ!
ヘルニアってことだったろうに・・・
エライザ:元さんごめん・・
あさかさんには、やっぱり本当のことを言った方が・・
元さんも一緒に頑張れば・・・・
元:分かった。あさかを頼む、私の体が必要なら使ってくれ。
あさこ:元さんの状態は、??
直斗:末期です。早ければ1ヶ月かと・・・
元さん今日から抗がん剤だけ使わせて下さい。
元:結局、延命治療だな。
あさこ:私の為なら使ってくれる?
元:どういうことだ?
あさこ:未承認の抗がん剤とか、宇宙線照射とか・・・
エンジェルライフに打診してきている研究中の治療方法がある。
個人の了承が有ればどんな治療方法も使える。
どうせ死んじゃうんなら良いよね。
元:ひどい、言い方だな・・どうせ死ぬならか・・あさこの為なら
・・負けたよ・・好きに使ってくれ
この1か月どう生きるか、何をしたいか考えてたんだ。
最後に藤井竜王と将棋を打ちたいなーっとか・・・
エライザ:治療がうまくいったら・・それも叶うかもしれないし!
元のヘルニアの話が病院広報で流されて、あさこが常駐することになった。