10話
月曜になり、担任の羽黒先生のホームルームが始まる。
「今日のロングホームルームでは、林間学校の班決めするから、ちょっとは考えといてね。あ、あとクラスが交流が主な目的だから、男女混合の4人くらいの班にすること。じゃあ、ホームルーム終わりまーす。」
そう言って、羽黒先生は教室を後にした。すぐにグループで班について話しているクラスメイトも多くいた。徳重さんの周りに男子たちが集まっている。大方、同じ班にならないかと誘っているのだろう。
「諒、どうする?」
将大が俺の机にやってきて、そう聞いた。
「どうするって何が?」
「班分けが4人なら、クラスのどの女子と同じ班になるかとかを決めておくか?」
「俺が将大と同じ班になるのは確定なんだ。」
「だって、諒って俺以外の友人いないでしょ?」
クラスの男子はそれぞれ4~6人くらいの仲良しグループがあるようだが、俺は将大以外と話をすることはあまりない。
「まぁそうだけど。あと、班の女子は誰でもいいよ。」
「伏見さんはいいの?幼馴染なんだろ?」
確かに亜希を班の一員に加えれば、ストーカー行為を監視しやすくかもしれない。
「まぁ考えとく。」
キーンコーンカーンコーン
授業が始まり、クラスメイトたちが自分の席に戻る。仮に亜希と一緒の班なら徳重さんに迷惑をかけないようにすることはできそうだが、可能なら俺だって徳重さんと同じ班がいい。
いつの間にか午前中の授業が終わり、昼食の時間になる。再び男子たちが徳重さんのもとに集合している。お昼を食べたいはずなのにみんなに誘われて大変そうだ。
「あー!もう!みんなが玲奈のことが好きなのは分かったから、もういいよ。」
男子に囲まれ、声を上げたのは徳重さんの親友、岩塚さんだ。岩塚さんはこのクラスの学級委員長でハッキリとものを言う人だ。軽い気持ちで徳重さんに近づいた男子は大体、岩塚さんに追い返されている。
「やっぱり徳重さん人気だな。こんなに人気だと徳重さんと一緒の班になると、他の人の視線が痛そうだな。」
「逆に将大ならいいんじゃないか?徳重さんのことも興味無さそうだし。」
「それでも疎まれるのは確定だし、好んで同じ班にはなりたくないね。」
そんな話をしながら購買で買ってきたパンを食べる。昼食は大体、購買で買っている。栄養のことを考えたら弁当の方が良いかもしれないが、作るのが面倒だ。
午後一の授業はロングホームルームだ。
「それじゃあ、まず班だけ決めちゃおっか。席立っていいから20分後くらいに決まってるといいかな?じゃあ始めてー。」
すぐに、将大が俺の机にやってきた。
「とりあえず俺らは、余った女子ペアを待つ感じでいいか?」
「ああ、それでいいよ。」
その時だった。
「あの、ちょっといいかな?」
「え?」
俺たちの前に徳重さんがやってきた。クラスの男子の視線を一点に集める。
「上社くんって班は決まってる?」
「え?」
困惑の声しか出てこかった。




