表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/8

第4話 偉そうな導き手ポジで出てくる野郎は物語終盤で間違いなくドス黒い本性を丸出しにして裏切かましてくるので今のうちに土手っ腹をブッ刺して殺した方がいい!

 

「おいィッ!!」


 なんで殺しやがった!


「おいィッ!!!」


 殺す事はねぇだろうが!!


「おいィッ!!!」


 そこに転がったカップル騎士達は!!


「同類だろうが!!!!」


 見た目、一体の天使だが、その実態は人間態と翼が別の性を持った1組のカップルであるのが俺には分かる!

 結ばれた赤い糸がありありと伝えるのだ。

 これはぶっ殺していいカップルだ!!


「クソ天使がぁ!!!」


 叫びながら詰め寄っていた。

 拳が届く場所で天使を睨み上げる。


「クケケケケケ!!」


 クソ天使が黒板弄りに似た気味の悪い唸り声をあげながら口と両の掌から光線を放ってきた。

 少し浴びて解ったのは生身の体に大きくダメージを与えるタイプの攻撃である事。

 だが、肉体ステータス255の俺にはあまり効かん!!


「ふんぬどりゃあああああ!!!!」


 杖で両の膝を砕いて跪かせてから顔面をぶっ叩く。

 先端のお花がコメディアニメのように顔面に埋まりこむが、それでも奴は両手から光線を出して反撃してきた。

 俺は杖を離して後ろに飛んで避けながら魔法陣にストックしてある武器、15代・村正(SSR)を引っ張り出す。

 使用するのは2ヶ月ぶりなのでハッスルしてもらうぜ!

 10倍の御目見得補正ほど強くないが、久々に使用する武器にも補正が付く。

 いい加減、魔法少女ステッキで戦う主人公は嫌だろ?


「フンッ!」


 右の腋から心臓を通って左の肩、刀が通って天使の上半身がポンッと跳んだ。

 それが地面に転がってから禁断の杖を回収する。


「ゴオオオオオオオ」


 仲間をやられて怒り心頭なのか残りの2体が飛翔して頭から突っ込んでくる。

 先に来た一体を脳天から股間まで一閃で切り裂いてから禁断の杖でバーニングオーバーキル!

 その隙を突いて急旋回したもう一体が俺の背中を狙う。


「無駄な努力!!」


 顎を蹴り上げて上半身を晒させた後、刀を地面に刺してから手刀で胸を貫いてやった。

「ゴガアアアアア」との悲鳴を上げながら身体を震わせるのを無視して、心臓を掴んで引っ張り出そうとするが、何か引っかかる。

 強引に引っ張り出すとなんとまあ、心臓に背中の翼がくっついて来た。

 背中の翼って心臓から生えてんのね。

 一つ賢くなった気がしたぜ!

 そして、心臓にグルグルと絡みついてる赤い糸はその主である天使の左手薬指と結ばれていた。

 このセルフカップルが何を意味するのか微妙にわからんが、とりあえずムカつくので握り潰すと返せと言わんばかりに手を伸ばしていた天使が糸の切れた人形のように崩れ落ちた。


「ケケ。一蓮托生はつらいのう」


 まあ、最初の三匹は片付いた。

 しかし、空を飛ぶ天使は増える一方。

 逃げ回る人間達をわざわざ光線で燻り出すように殺していくそれはまさに怒りの日。

 ノストラダムスの大預言大当たりじゃね?

 このままだと世界はまた滅ぶぜクソが!

 1999年振り100回目の滅亡。

 かつてこの世界は100度も滅ぼされてきた。

 何がスイッチとなってどういう理由があるかわからねーが空から侵略者がやってきては文明と人類を破壊し尽くして、地中深くへ沈めた。

 この世界に様々な伝説が埋まっている理由だ。

 そして、その侵略者こそ、破壊と再生の天使『チャペル【chapel】』と呼んだ。


「お前らみんな破局じゃあああ!」


 禁断の杖からエネルギー噴出させて大ジャンプすると、ブンブン飛んでるクソ天使の内一体の背中に乗った。

 天使が背中に手を伸ばす前、右の翼を引きちぎる。

 血に混ざって何本か繋がっていた赤い糸もブチブチ快感な音を響かせてブッちぎれた。


「ミギャアアアアアアアア!!」


 野太く機械的なブーな悲鳴を聞き流しながら落下していく天使の左の翼をコントロールしながら他の飛んでる天使にスーパー頭突きドスコイ!

 高速でぶつかった衝撃で二体がバラバラになって地面に落ちる一石二鳥。

 に、してもキリがねーな!

 天使の戦闘力はそれほどでもなく、中級のハンターがまともに対峙すりゃ五分位だが、数が半端ねぇ。

 羽虫のように湧いて来たそれは際限なく増えて、今や500体ほど黄昏空をブンブン飛んでやがる。

 こういう時は絶対どこかに親玉がいるはずだ!


「探しましたよ、糸の見える男」


 火の手の上がった街中で、全力の余裕顔でそう呟く超絶偉そうな黒衣の男?

 身長は165位だが、ツラも声も中性的すぎて判別出来ねぇカマ野郎が俺に笑みを向ける。


「チャペル【chapel】を終わらせる男よ」

「死ねゴルァ!!」


 俺は黒野郎の土手っ腹を思いっきり村正で貫いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ