表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あべこべ転生!?~あべこべ世界での僕は新しい出会いに飢えている~  作者: あだち りる
第一章「あべこべ世界に出会いを求めて」
9/43

9「朝のミッション」

明けましておめでとうございます!←遅い

今年もよろしくお願いします、のんびりと今年は過ごしたい(絶対無理)

side???



時雨君…今日も可愛いかな…。

その冷たい視線も堪らないかな!

けれど、ボクは知ってるかな、いつも辛辣だけど、本当は優しいその瞳を。


時雨君、ボクはわかってるかな…君がボクと話さなくなった理由、君がボクに嫌いと言った理由…そう、これはいわゆる照れ隠しと言う奴かな!


そんな所も可愛い…だから、時雨君、ボクは待つかな、君が、君がまたボクの元に帰ってくるのを、いつまでも…いつまでも…待ち続けるかな。


「時雨君♡」



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄


side灰原時雨



ピピピ、と、掛けていた目覚まし時計が起きろと言わんばかりに耳に響く。


「ん…?」


朝、目が覚めた僕は洗面所に行き、顔を洗い、歯磨きを済ませ、リビングへと。


「早く朝ごはん作らないと…会社に…って」


そこで、意識が完全に取り戻し、今の状況を確認した。


あ…そうか、僕もう高坂拓斗じゃないんだ。


今更ながらそんな事を思ってしまう。

完全に忘れる、捨てる、とは言ったものの、前世のルーティンワークと言う物はやはり抜けない物なのだ。


何せ十年、十年社会人をやっていたのだ。

その十年身に付いた行動や性格が変わる訳がなかった。


「どうしよ…」


五時とか言う時間に起きちゃったよ。

この無駄な早起きをどう処理したものか…。


「そうだ、皆の朝ごはんを作ろう」


母さん、姉さん、晴、このお三方は朝に弱く、朝は目覚ましとのバトルから始まる。


鳴っては消して鳴っては消しての繰り返し、そして最終的には遅刻ギリギリの時間に起き朝ごはんも食べずに出ているみたいだ。


この家族目覚まし時計に全員敗北してるじゃないか…ふっ、けれどもう安心だよ。


なんせ、この僕がついているのだから!

朝、それは確かに油断しやすい時間帯、だが、そんな中でも健康管理を一切怠って居なかったこの僕、灰原時雨が着いてるんだから!


さぁーー君らに日本人の朝と言う物を見せてやろう。


「ミッションスタートだ!」


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄

「朝ごはん完成!」


白米、鮭、味噌汁、味付けのり、卵、日本人はこうでなくては!パン派?知らん。


では次、ミッション『皆にモーニングコール』を発動する!


まずは起きなければいけない時間的に母さんからだ。

母さんは目覚ましとの戦いで何度か勝利を収めた事がある、ならば母さんを起こすのに最適なやり方、それはーー


「母さ~ん起きて~」


耳元で囁く!


この世界での、僕の耳元での囁きは効果抜群!…のはず!


そして、数秒の間が空いたその時だった。

僕は気付かなかった、既に母さんがーー


「ふふ♡」


「へ?」


僕の後ろにいたことに。


「しいちゃああああん!」


「ちょ!」


そして思いっきり抱き締められた。


あ、頭に…豊満な感触が…朝から何てご褒美を!

てか楽しんでる場合じゃないぞ!何か母さんの様子が明らかに可笑しい!


すると、母さんは体制を変えて、僕の両手を塞ぎ押し倒した。


「これはきっと夢!なら夢の中のしぃちゃんに何しても…はぁ…はぁ…問題…ないよね…?」


あ、これヤバい奴。


「目を覚ましてええええええええええ!!」


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄

「な、なんとか母さんを退けだぞ…」


僕は何とか母さんをこちらの世界に連れ戻し、朝ごはんを食べて貰い見送った。

母さんは朝がはやいため、一緒に食べる事は出来ないのだ。


非常に残念ではあるのだが、僕が作った料理を泣いて喜んで食べてくれのは凄く嬉しかった。


うん、今はそれだけで満足しよう。

さぁ、次は曇李姉さんを起こしに行こう。


先程は遅れを取ったが、次はそうは行かない。

人間は学習する生き物なのですよ!

さっきは近付いて失敗した、ならば扉越しから声を掛ければいいだけのこと。


僕は姉さんの部屋の扉を、コンコン、とノックする。


「姉さーん起きてー!朝だよー!」


「……」


返事がない、ただの扉の様だ。


「姉さーん?」


「……」


…わかったよ、わかりましたよ、入れば良いんでしょ入れば。


それじゃ…まぁお邪魔します。


「んな!?」


扉を開けた瞬間、僕は絶句した。

自慢ではないのだが、僕は人生に置いて人を軽蔑したり、引く、とかはなかったのだ。


けれど、これは流石に…。


「壁に僕のポスターは絶対に可笑しい…」


しかもこれ、昨日皆と仲直りして超ご機嫌だった僕じゃないか…いつ撮られたの…?


アイドルとかって壁にポスターめちゃくちゃ貼られたりするけど、良く大丈夫だな…これ結構恥ずかしいし…。


いや、今はそんなことより姉さんを起こそう。

そんな事よりで片付けちゃいけないんだろうけどここは流しとこう。


よし、起こすぞ。

今回は勢いで行く!


僕は姉さんが顔まで埋もれさせている毛布を、持ち、引っ張った。


「姉さん起きてぇ!!」


そこに居たのはーー


「しぃぐぅれぇ~…ふにゃ…」


僕の姿をした、抱き枕を抱いている姉さんの姿があった。


「……」


「ん…?」


呆然としている時雨を置いて、曇李は目を覚ました。

そして、目を開けた曇李は一瞬で気付いた。

今の状況に、これは夢じゃないと、現実だと。


「ち、違うんだ」


無言で立ち上がる時雨。


「ま、待ってくれ!弁解を」


そして、扉まで歩き、一度立ち止まると時雨は優しく微笑んだ。


「姉さん、下にご飯あるから食べてね」


その時の時雨の笑みを察し、ベッドから起き上がる。


「し、時雨!へぶっ!」


急ぎ過ぎてそのままベッドから落ちて顎をぶつける。


「うぅ~…しぐれぇ…」


この日を境に、時雨は少し曇李を警戒するようになった。

そして、自分の身の危険を感じた時雨は決意する、自重と言う物を曇李に覚えさせようと。


「これ今まで冷たく接してた反動のせいの寂しさ…?本当…これからは優しくしよう…」


同時に、更に優しくしようと決意した。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄

さって…次は晴だけど、ここまで来たらもうどんな爆弾が潜んでるかわからないな…てか怖い。


この家族なかなかに拗らせてるぞ。

僕がいい特効薬になればいいが…てかここまで来ると世間の弟や兄がいな女性達ってどれだけ飢えているのだろうか…僕の場合は出会いに飢えているけど。


ではでは、お邪魔しますよーっと。


僕は晴の部屋の扉を開ける。

中は…思った以上に普通だ、僕のポスターとかなくて良かった。

今度あのポスター曇李姉さんから没収してやる。


寝顔を拝見っと。


「か、かわいい…」


晴のその寝顔は正に天使と言うべきそれだった。

昨日から晴との関係は大きく変わり、不思議と妹と言う存在がとても愛しく思えて仕方ないのだ。


これがシスコンと言う奴なのかな…。


そう言えば、昨日晴と仲直りすべく、とある作戦を考えていたのだが、思わぬアクシデントによりその作戦は決行できずに終わったなぁ…なんか消化不良だな。


せっかくならここで一つやってみようかな?

ふっふっふ…僕が晴に何をやろうとしているたのか、それは例のあれですよ。


そうーー


ひ・ざ・ま・く・ら!!


である!


母さんに試した時、効果が物凄く覿面だったからもしかしたらヒーリング効果もありと判断した為、仲直り出来ると思った訳なのだよ、ん?判断が可笑しいって?


この世界の膝枕を甘く見ているよ…。


さて、それじゃあ膝枕をーー


「お兄ちゃん?」


「ふぁい!?」


僕が膝枕をしようとした瞬間、突然、声が聞こえ視線を向けると、そこには既に目を開け、体を起こしてる晴の姿があった。


「どうして私の部屋に?」


「あー…起こしに来たんだけど、起きちゃったね、来た意味なかったや」


「お、お兄ちゃんが!?」


「うん、まぁね」


まぁ普通に起きてくれるのが一番なんだけどね。


「でもさお兄ちゃん、さっきお兄ちゃん私のベッドに上がって何かしようとしてなかった?」


…そこらへんはちゃんと見てるんだね。

こう~さっと!流して欲しかったんだけど…。

ま、僕も男だ、ここは正直に言おうか。


「膝枕をしようとしてました」


「へ?」


「膝枕をしようと思ったんです」


僕が言い直すと、晴は呆然とこちらを見詰める。

くっ…いくら膝枕がこの世界の女性の夢とは家流石に起こすためにと言うのは無理がありすぎたか!?


僕がそんな心配をしていると、晴はぐっとこちらに顔を近付け、大きく息を吸って言う。




「是非お願いします!!!!!」




…目が血走ってますね、寝起きのせいだよね?

この世界の膝枕って世界遺産か何かなのかな?


そして、晴に今度膝枕をすると言う約束をした僕であった。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄

「「それじゃあ行ってきます」」


「行ってらっしゃい」


僕は二人を玄関で見送った。


「ふぅ…」


僕は一つ汗を拭う。


「ミッションコンプリート」


朝の時間を気持ち良く消化出来た気がする。

まぁ色々あったけど…今は気にしない方向で。


さて、何をしようかなぁ…ん?お前は学校に行かないのかって?あぁそれなら大丈夫。

だって、今休みで、明日卒業式だから。


「…寝ようかな」


いきなり卒業式と言うのがまだ受け入れきれない時雨であった。

ここで俺は言わせて貰う!


語尾がかなかな系女子を嫌いと言う人がいるが、素晴らしいだろうが!!更にそこにボクっ娘とか最強でしょうがっ!!俺はここに宣言する!かなかな系女子は素晴らしい物だと!!(新年早々なにいってんだろ)


ちなみに作者に料理描写を求めた瞬間、死にます(作者が)


ではまた!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ