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僕が好きになったのは幽霊の彼女  作者: 小石川弥生
12/14

大学ノート

今日は彩乃さんの実家に行く日

彩乃さんの実家は車で40分くらいのとこで 街から少し離れているせいか 家がポツポツとあるだけで

周りは 田んぼや畑に囲まれていて とても空気がキレイな自然が いっぱいの所にありました。


教えてもらった住所の家に伺うと

おばあさんが出迎えてくれました。

「わざわざ遠いとこから、よく来てくれましたね。彩乃も、喜んでるでしょう。まぁ、中に入って、お茶でもどうぞ」

優しそうな方で、良かった。少し緊張してたので

安心して笑みがこぼれた......

玄関を入ると ひろい土間になって

あがり口も 少し高めに 造られていました。

「おじゃまします。」

居間に置かれている 座卓テーブルの方へ案内され

座って待っていると おばあさんが お茶を持って来てくれました。

「温かいうちに どうぞ。」

お茶菓子と一緒に出してくれた。

「すみません。ありがとうございます。突然

伺って ご迷惑をお掛けして 申し訳ありません......僕が まだ意識がない時に彩乃さんが

大変親身になって お世話をして下さったと聞きまして どうしても お礼が言いたくて 押し掛けて

しまいました。」

僕は 深く頭を下げ お線香を上げさせて下さいと頼むと

仏間に通してくれました。そこには、意識がない頃に見た女性が写った写真が飾られてあり お父さん、お母さんらしき人の写真もありました。

それを見て やっぱり 僕が見たのは 彩乃さんだと確信できた。

ただ......何故そんな事が起きたのか不思議で......どうしようもないモヤモヤだけが残った。そんな事を考えていると おばあさんが

「え~と 志貴くんでしたね。生前 彩乃が日記か日誌か分からないですが 病院の方から受け取った物があります。そこに あなたの事が書かれてて もし よかったらですが 形見に受け取って もらえたら 彩乃も喜ぶと思うんですが......」

そう言って 一冊の大学ノートを受け取った......


帰り道

大学ノートに書かれてる事が気になって 運転に集中できなくて 道の駅の駐車場に止まって 読むことにした。


ドキドキする気持ちを 抑え静かに息を吐いて

ページをめくる......


◯月◯日

今日は 朝から慌ただしく お昼をゆっくり食べてる時間もなかった。

一人 救急で運ばれて来た人が 自殺未遂だったらしく 意識不明の重体とのことだった......

なんで......自ら命を捨てようと思うのか......私には分からない......。

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