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おとぎ話
世界が混沌に満ちていたとき。
三つの種族が世界を支配していた。
三つの種族はさらなる高みへいくために、それぞれ何かしら持ち寄り、一つになることを望んだ。
一つの種族の代表が言った。
「我々は豊かな心を持つ。故に心を持ち寄ろう。」
一つの種族の代表が言った。
「我らは勇猛な姿を持つ。故に姿を持ち寄ろう。」
一つの種族の代表が言った。
「我は大いなる力を持つ。故に力を持ち寄ろう」
三つの種族は一つに交わりキ メ ラとなり、更に上をいく存在となった。
心は人間、姿は竜、力は神。
――暁より生まれし三つ巴の種族。
これは新しい神々が世界を統治する前の、おとぎ話。