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Hunter and Smith Online  作者: 栗木下
第7章:剣聖と黒騎士

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198:王都ミナカタ-43

 さて、プライベートエリアに一度戻ってある程度の量の遺跡素材とレッドコークメイスを持った上で俺は≪メイス職人≫の店に向かう。

 で、店主に話しかけたら……


「おお、流石は一流の職人だな!見事なものだ!」

 シッコクノキョロウを見た店主がそう言った。

 ああうん。そう言えばシッコクノキョロウを作ってから店に行くのを忘れて遺跡に行っていたな。

 遺跡から帰って来てからは帰って来てからでごたついてたし。

 で、貰えたものとしてはだ。


・『一流≪メイス職人≫の証明書』

・メイス用携帯鍛冶セットの購入権

・≪メイス職人≫下位設備の購入権

・メイスの売却額上昇

・他プレイヤーの店への同行権


 の以上5点である。

 まあ、予想通りの報酬である。

 ただ、メイス用携帯鍛冶セットは欲しい所だな。

 これはメイスの修復にしか使えない代わりに今までの携帯鍛冶セットよりも作業がしやすくなると言うアイテムで、この先メイスを強化していけば携帯鍛冶セットではどうやっても修復できなくなるだろうからこれは欲しい。


「で、今日は何の用だ?」

「ああそうだった。」

 と、ここで一通りの話が終わったところで俺は用事を思い出して店主にお金を渡して設備を借りる。


「おう、頑張って作れよー」

 そして俺は≪メイス職人≫の店の中へと入った。



------------------



「さて、気合を入れないとな。」

 俺は必要な素材をアイテムポーチから出してスキル構成を整える。

 そして目を瞑ってから一度深呼吸して精神と肉体の両方を一定レベルにまで高める。


「よし行くか。」

 さあ、作業開始だ。


「と言っても先にこっちだけどな。」

 俺はシッコクノキョロウを取り出して修復石を使って耐久度を回復させていく。

 炉の火は暑いがこの程度なら問題ない。


「よし。」

 で、何度か炉で修復石を融かしてシッコクノキョロウとくっつけたそれをハンマーで叩くことによって耐久度の回復が完了する。


「さて、ここからが本番だな。」

 レベル上げも兼ねたシッコクノキョロウの修復が完了した所で続いて今回のメイン作業である。

 俺はレッドコークメイスを取り出して構える。


①レッドコークメイスの表面を削って細長い棒状にする。

②削ったところで先端部にプロトキリングの装甲片をオートシューターの弦で結び付け……あっ!


「ミスった……。」

 俺の足元にプロトキリングの装甲片と切れたオートシューターの弦が転がり、消滅する。

 そう言えば今更ながら初の武器作成ミスなので語っておくが、装備品に関しては作成に失敗すると元になった武器の現在耐久度が大きく低下した上で、それまでの手順で使用した強化素材が消滅する。

 つまり今回の場合はプロトキリングの装甲片とオートシューターの弦が無くなったわけだな。


「まあ、気を取り直して再挑戦だな。」

 俺はレッドコークメイスを修復してから再びレッドコークメイスの表面を刃を入れる度に燃え盛る炎に耐えつつ削っていく。

 で、2度目の手順②である。


②プロトキリングの装甲片で尖っている部分を炉で焼く事によって少し丸める。

③そうして加工した所でオートシューターの弦を使って先端部に装甲片を巻き付ける。

④各種モンスター素材や採取アイテムの装甲片やネジを組み合わせて球体を……


「ガッデム!」

 また失敗である。

 と言うか、何でメイスに関係ない所で失敗したのにオートシューターの弦も切れているんだろうな……ゲームってときどき理不尽だわぁ……。


「ええい!三度目行くぞ!」

 ただ、ここで諦めるのは悔しいので残った素材をフルに使う覚悟で気を取り直してレッドコークメイスを修復してから三度目の挑戦である。

 と言うか、素材の量からいってこれが今回最後の挑戦である。


「慎重に、けれど大胆に……」

 俺は先程失敗した場所まで作業を進めていく。


「ふう。」

 そして先ほどは失敗した球体作りに集中力を可能な限り高めてから再挑戦する。


④各種素材を組み合わせて所々に穴が開いていたり、金属製の突起が付いた球体を作成。

⑤球体の中にプロトキリングの火薬とイエロースライムの体液を混ぜ合わせた物を慎重に詰め込んでいく。

⑥球体にメイスを挿し込んでネジ系の素材である程度固定。

⑦ネジとその周囲だけを局所的に加熱して融解させて完全に接着。


「何とか完成っと。」

 俺は出来上がったメイスを持つと軽く素振りをしてから実際の強さなどを確かめる。


△△△△△

試作型爆裂錫杖 レア度:5 重量:2 種別:メイス 作成者:ヤタ

攻撃力:200

属性攻撃力:火75

耐久度:75%(MAX75%)

先端に高性能の爆弾を付けることによって敵を殴る度に爆発し、それによって大ダメージを与えると言うコンセプトのもとに作られたメイスの試作品。

そのコンセプト故に耐久度は犠牲となっている。

▽▽▽▽▽


「……。」

 ああうん。ポシティブに考えよう。最大耐久度が低いってことはそれだけ修復の機会が増えて≪メイス職人≫のレベルが上がりやすいって事だ。そう言う事にしておこう。

 で、使える祝福は【ファイアスイングⅡ】に【ブラストスイングⅡ】か。後で試してみるべきだなこれは。


「それにしても雑魚素材オンリーでこの難易度か……確かに拙いなこりゃあ。」

 俺は試作型爆裂錫杖の作成難易度を思い出して思わずそう呟く。

 何と言うかあの難易度はこの先の事を考えたら≪メイス職人≫のレベル上げだけではやはりどうしようもなさそうな感じである。


「よし。それじゃあ行くか!」

 まあ、そう言う事ならばやはりレベル上げを兼ねて遺跡に潜るべきだと俺は思う。

 なので俺は≪メイス職人≫の店を後にすると『イッシキ』で装備を受け取ってからメイス用携帯鍛冶セットを含む最低限のアイテムだけ持って遺跡のインスタントポータルへと飛んだのであった。


△△△△△

Name:ヤタ


Skill:≪メイスマスタリー≫Lv.38 ≪メイス職人≫Lv.29 ≪四足機動≫Lv.39 ≪噛みつき≫Lv.36 ≪嗅覚識別≫Lv.37 ≪闇属性適性≫Lv.33 ≪蹴り≫Lv.35 ≪掴み≫Lv.36 ≪鉄の胃袋≫Lv.32 ≪投擲≫Lv.35 ≪BP自然回復≫Lv.25 ≪大声≫Lv.32


控え:≪酒職人≫Lv.23 ≪器用強化≫Lv.25 ≪握力強化≫Lv.25 ≪筋力強化≫Lv.28 ≪嗅覚強化≫Lv.27 ≪方向感覚≫Lv.25

▽▽▽▽▽


△△△△△

Equipment:攻撃力:200+火75 防御力:120+闇20 (全防具に黒霧鋼(+闇2)使用)

武器:試作型爆裂錫杖 【ファイアスイングⅡ】 【ブラストスイングⅡ】

頭:ウルグルプヘッド 【ハウリング】 【ウルフファング】 【ポイズンバイト】 【ダークエンチャントⅡ】 (クエレブレの素材使用)

首:巨大狼の首飾り  【ダークエンチャントⅡ】 【獣人化:ウルグルプ】

胴:ウルグルプベスト 【ダークエンチャントⅡ】 (ショットフロッグの皮使用)

腰:ウルグルプベルト 【ダークエンチャントⅡ】 (クエレブレの素材使用)

腕:ウルグルプアーム 【アイアングラップ】 【ダークエンチャントⅡ】 (ヌマヒトガタの素材使用)

脚:ウルグルプグリーヴ 【ダークエンチャントⅡ】 (クエレブレの素材使用)

指輪1:ブラックミストリング (闇8) 【ダークエンチャントⅡ】

指輪2:ゲコドロリング (HP・BP回復 2/h) 


控え武器

Rシザーメイス 142+水15 【ディフェンスライズ】

マンティメイス 165+雷15 【サンダースイング】 【スイングダウン】

スノーミストメイス 180+氷35 【アイススイング】 【クールゾーン】 【ブリザード】

キツネトリイ 195+光25+闇10 【ヒール】 【スモールサンクチュアリ】

シッコクノキョロウ 220+闇60 【ダークスイングⅡ】 【獣人化:ウルグルプ】 【フォーススイング】


≪闇属性適性≫+メイス祝福 【ダークヒールⅡ】 【ダークエンチャントⅡ】 【ダークキュアⅡ】

▽▽▽▽▽

失敗するとどうなるかが明らかになったところで『第7章:剣聖と黒騎士』終了です。

明日からは第8章ですよ。

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