第7話:【崩落】騎士団の全滅と王子の悲鳴
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深夜帯の 151 PV という勢いに乗せられ、物語はついに最初の直接対決へ。
「聖女なしでも勝てる」と過信した騎士団と王子。
彼らが目にするのは、リアナが手にした『深淵』の力のほんの一端です。
スカッとしたい皆様、お待たせいたしました!
王都の夜明けは、かつてない絶望と共に訪れた。
広場の噴水から溢れ出した血の雨は、一夜明けても引くことはなく、街全体を鉄臭い死の香りで包み込んでいる。
「……出撃だ! 魔女の森へ向かい、あの女の首を撥ねてこい!」
エドワード王子の怒号が、ひび割れた王宮の広間に響く。
彼の目の前には、王国最強を誇る『白銀騎士団』の精鋭たちが整列していた。かつては私も彼らの傷を癒やし、武運を祈った。だが今、彼らが掲げる剣の先にあるのは、私の心臓だ。
「魔女め……我々がどれほど慈悲深く接してきたと思っている。聖女の座を追われたからと、ここまでの暴挙、断じて許されん!」
エドワードは自身の震える手を隠すように、腰の剣を強く握りしめた。隣ではエルナが、煤けて輝きを失った首飾りを握りしめ、「お姉様を救ってあげてください」と、反吐が出るような白々しい台詞を吐いている。
だが、彼らは知らなかった。
私が魔王アスタロトとの夜を越え、その指先にどんな『毒』を宿したのかを。
魔女の森の入り口。
白銀の甲冑を鳴らし、意気揚々と踏み込んできた騎士団の前に、私はただ一人で降り立った。
背後には、深淵の闇を纏ったアスタロトが、愉悦に瞳を細めて私を見守っている。
「……あら、懐かしい顔ぶれね。私の魔法で傷を治してあげたこと、忘れてしまったのかしら?」
「黙れ魔女! 貴様の首を掲げ、この国の呪いを解いてみせる!」
団長の一喝と共に、騎士たちが一斉に突撃してくる。
その光景を、私は哀れみすら込めて見つめた。
「……残念ね。あなたたちのその誇り、今日で灰にしてあげる」
私は地面にそっと指先を触れた。
瞬間、騎士たちの足元から無数の「漆黒の茨」が、地響きと共に噴き出した。それはかつての癒やしの魔力とは正反対の、命を喰らう『呪縛』の蔦。
「な、なんだこれは!? 体が、力が吸い取られる……!」
白銀の甲冑は一瞬にして黒く変色し、騎士たちの叫び声が森に木霊する。
一振りで戦況を覆した私に、団長は愕然として剣を落とした。
「そんな……たった一人の女に、我が騎士団が……」
「女じゃないわ。……私は『魔女』よ。あなたたちがそう望んだのでしょう?」
私は、命乞いをする騎士たちの間を優雅に歩き、後方に控えていたエドワード王子の元へと歩み寄った。
恐怖で顔を白く塗りつぶした王子は、馬から転げ落ち、情けなく地面を這いずり回る。
「く、来るな! 寄るな魔女! エルナ、エルナは何をしている! 早くその汚れた呪いを払え!」
「無理ですよ、王子様。彼女にはもう、私から盗んだ魔力の『残り香』すら残っていないもの」
私はエドワードの髪を掴み、無理やり顔を上げさせた。
そこにあるのは、かつての婚約者への愛などではない。ただ、蹂躙することへの乾いた愉悦だけだ。
「……いい悲鳴ね、エドワード。もっと聴かせて? あなたの愛するこの国が、音を立てて崩れていく音を」
私は王子の耳元で囁き、彼の額に指先を当てた。
そこから流し込むのは、決して癒えることのない、一生涯消えない『絶望の刻印』。
森の奥から、アスタロトの低い笑い声が響いた。
さあ、復讐はまだ始まったばかり。これからが本番よ。
最後までお読みいただきありがとうございます!
王国最強の騎士団が、一瞬にして全滅。
地面に這いつくばるエドワード王子の姿に、リアナの冷徹な笑みが重なります。
次回、第8話「【困窮】裏切りの代償と民衆の掌返し」。
英雄がいなくなったことで、国民たちの怒りの矛先はついに「偽聖女」エルナへと向かいます。
本日中に第8話、第9話とノンストップで更新していく予定です!
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