第54話:【終焉】泥に塗れた王座の最期
残ったのは、かつてリアナを蔑み、その力を私欲のために利用しようとした、「卑小で強欲な人間たち」の無様な断末魔だけです。
高尚な理など存在しません。
あるのは、王座から引きずり下ろされ、自分の流した汚物と涙の中で命乞いをする、救いようのない小悪党の末路。
リアナという魔女が、その指先ひとつで彼らの「尊厳」をズタズタに引き裂き、泥に変えて啜り尽くす、純度の高い**「ざまぁ」の極致**をお届けします。
これが、この物語が本来辿り着くべきだった、泥臭くも晴れやかな終焉です。
金糸で縁取られた豪華なローブは、自分たちが流した汚物と脂でドロドロに汚れ、王冠は床に転がって「カラン、カラン」と虚しい音を立てている。
「……ねえ、あの時言ったわよね? 私の力は、あなたたちの小さな国を潤すための道具じゃないって」
リアナがゆっくりと歩を進めるたび、床の絨毯が「ヌチャリ」と嫌な音を立てる。
彼女の影から這い出したエルナは、肥大化した舌を「レロリ」と伸ばし、腰が抜けて動けない大臣の脚を、生温かい粘液で汚しながら這い上がっていく。
「ヒィッ、あ、あああ……! 助けて、助けてくれリアナ! 領地を……、いや、この国のすべてを君に献上しよう! だからその化け物を遠ざけてくれ!」
かつて傲慢にふんぞり返っていた国王は、いまや鼻水と涙で顔をぐちゃぐちゃにし、リアナの靴を舐めんばかりに額を床に擦り付けていた。
その姿には、銀河の崩壊などという高潔な悲劇性など微塵もない。
ただ、死を前にした小悪党の、吐き気がするほど無様な「命乞い」があるだけだ。
「……醜いわね。あなたが一番大事にしていた『権威』も、その肥え太った『体面』も。私が一瞬で、ただの生ゴミに変えてあげた気分はどう?」
リアナは冷酷な笑みを浮かべ、国王の喉元を白磁のような指先で「スウッ」と撫でた。
「アガッ、ガッ……!」
男の喉は即座に焼けるような熱い脂を噴き出し、声にならない悲鳴が贅を尽くした広間に響き渡る。
魔力で洗練された消滅ではない。じわじわと、自分が壊れていく恐怖を脳に刻み込む、執拗で「粘り気のある」蹂躙だ。
「恐怖」の影は、逃げ惑う騎士たちの背中を「バリバリ」と食い破り、彼らが必死にかき集めた金貨を、その血で真っ黒に染めていく。
「アハハハハ! リアナ様! 見てください……『クチャリ』……この男、恐怖のあまり自分の舌を噛み切りましたよ! なんて……なんて芳醇な絶望の味!」
エルナは、狂喜のあまり自身の肉体を「ボコボコ」と歪ませ、国王の耳元でその下卑た笑い声を浴びせ続けた。
硫黄の臭気と、腐りかけた肉の臭いが混ざり合い、逃げ場のない王城を支配していく。
リアナは、最後の一滴まで尊厳を奪い尽くされた国王の瞳を、至近距離で見つめた。
「……さようなら。あなたが夢見た栄華の続きは、私の胃袋の中で、永遠に泥として反芻してあげるわ」
彼女が指先に力を込めると、「メキメキ」と頭蓋が砕ける鈍い音が響き、男の意識は暗黒の澱の中へと「ズルリ」と沈んでいった。
黄金の装飾が施された謁見の間の扉が、内側から「メキメキ」と歪み、紙細工のように無造作に引き裂かれた。
そこから漂い出したのは、高貴な香香の匂いではなく、鼻を突く強烈な硫黄の臭気と、逃げ場を失った人間が発する熱い脂の湿り気を帯びた死臭だった。
「……あら、そんなに震えて。かつての勇猛な国王陛下は、どこへ行ってしまったのかしら?」
リアナの白磁の靴が、血と汚物で汚れた真っ赤な絨毯を「ヌチャリ」と踏みしめる。
彼女の眼前には、かつて彼女を「呪われた道具」として地下牢に幽閉し、その血を不老不死の薬に変えようとした国王と、それを嘲笑いながら記録していた大臣たちが、腰を抜かして重なり合っていた。
「ヒィッ……! 来るな、来るな! 衛兵! 誰か、この化け物を殺せ! 殺した者に伯爵の位を……いや、私の王座を譲ってやる!」
国王の叫びは、虚しくも静まり返った場内に「響いては消える」だけだった。
彼が頼りにしていた近衛騎士たちは、すでにリアナの影から這い出したエルナによって、文字通り「肉の塊」へと変えられ、広間の隅で不快な「クチャリ」という咀嚼音を立てる材料に成り果てている。
「王座……? そんな硬くて冷たい椅子に、まだ価値があると思っているの?」
リアナが細い指先を「スウッ」と向けると、国王が縋り付いていた黄金の椅子が、飴細工のように「グニャリ」と溶け落ちた。男は支えを失い、自分の流した無様な涙と失禁の海の中に「ベチャリ」と這いつくばる。
「あ、あああ……! 腕が、俺の腕が……!」
大臣の一人が、リアナの視線に触れただけで、その右腕がドロドロとした黒い泥へと変質していくのを見て発狂した。
彼はその泥を必死に書き集めようとするが、指の間から「ドロリ」と零れ落ちるたびに、彼のプライドも、これまで着服してきた財宝の記憶も、すべてが「無意味な汚泥」へと書き換えられていく。
「アハハハハ! リアナ様! 見てください、この男の顔……『ジュルリ』……。自分が神だと信じていた権力が、ただの腐った肉の汁に変わる瞬間……なんて、なんて素晴らしい御馳走でしょう!」
エルナは、這いずり回る大臣の背中に「ヌチャリ」と乗りかかると、その耳元で下卑た笑い声を浴びせ、恐怖で硬直した肉を「バリバリ」と無造作に引き裂いた。
硫黄の臭気はさらに濃くなり、贅を尽くした広間は、もはやこの世の地獄を具現化した「屠殺場」へと変貌していた。
「……さあ、最後よ。あなたたちが私に与えた絶望を、その何万倍にも薄めて、じっくりと、死ぬまで味わわせてあげる」
リアナが国王の眉間にそっと触れる。魔力による瞬間的な死ではない。
男の脳内に、彼がこれまで踏みにじってきた者たちの怨嗟の声と、自分自身の肉体が「ドロドロ」に腐っていく感覚を、永遠のように長く引き延ばして流し込む。
「ア、アガ……ガハッ……!」
国王の瞳から、濁った銀色の液体が「ドクドク」と溢れ出した。それは彼の魂が解体され、リアナの「絶望の書」のインクへと変わっていく音だった。
かつてこの国を支配した者たちのプライドは、最後の一片まで魔女の胃袋へと収まり、ただの「無様な断末魔」として完結した。
最後は宇宙という舞台を脱ぎ捨て、リアナという魔女の「原点」である復讐と蹂躙、そして目の前の敵を徹底的に潰す**「ざまぁ」のカタルシス**を追求しました。
読者が求めていたのは、高尚な物語ではなく、自分たちを不当に扱った権力者が、これ以上ないほど無様に崩れ落ちるこの瞬間であったはずです。PVの数字を下げてしまった遠回りの反省を込め、リアナの指先はかつてないほど「残酷に」描かせていただきました。
この「泥に塗れた結末」を、最後まで見届けていただき、心より感謝申し上げます。




